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和菓子職人、アメリカで暮らす。vol.4〜Mochi-Iceが私を救う〜


渡米が決まった後に、ネットで検索した時に出たのは幾つか。鯛焼きからアイスクリームが乗っているモノ、今勢いのある女性起業家さんがブランドしている琥珀糖、ザ抹茶スイーツ、といったところでした。どれも全く外れではないけどストレートな和菓子がほとんど無いのはなんとなくわかっていました。「豆はご飯として食べられているから、餡子が嫌いな人が多いのでは。」という情報を耳にしていたのも加えて、まとめると正直渡米前はあまりポジティブな心境ではありませんでした。ましてやテキサス、「BBQしかないんじゃ?」という知識レベルでした。
 渡米後、移民国家のアメリカ、州によってもカラーが全然違うというのを知り、では、テキサス・ヒューストンはどういう州なのか?というところを少し。私の体感レベルでお伝えしますと、移民が本当に多く、特にヒスパニック系の方が特に多いです。標識やテレビなどでもしょっちゅうスペイン語を目にします。もちろん白人・黒人の方、インド人も多いです。アジア人もいますが、マイノリティです。ただ、社会として移民NGという雰囲気はなく、それぞれ尊重しながら共存している、と言った印象を受けます。ですので、本格的南米料理も、インド料理も、アフリカ料理といった世界各国の料理も手軽に食べられます。それは、渡米前「アジア人・日本人はきっと肩身が狭い」という偏見を持っていた私にとっては、住まなければ気づかなかったことです。肩身が狭い、というよりも単純にまだまだアジア文化や日本文化を知らない人が多いという意味ではまだ余地があるように感じます。どの方に挨拶しても「日本のご飯美味しいよね、お寿司大好き。」は高確率で返ってくるので、日本の食文化がポジティブに浸透しているのも体感できています。
 さて、話を戻しますと、ヒューストンに和菓子がほとんどないという現状で、どんなものが現地の人に受け入れられるだろう、と考えていた時にスーパーで発見したのが「Mochi Ice Cream」でした。たまたまアイスコーナーを見ていたら見慣れた文字が。まさしく雪見だいふくのような餅にアイスが入ったお菓子が売られていました。

大手高級スーパーWhole-foodsにて。
韓国系スーパーHmartにて。

いろんなメーカーがいろんなフレーバーで出していたのです。(雪見だいふく頑張れ!!)そこで初めて、お餅はもうMochiとして確立していることを知ったのです。それまでは、「餅というのはライスケーキと言って・・・」というくだりから説明しなくてはならないとさえ思えていたのが、一気に世界が広がったように感じました。後日現地の人に「みんなMochi-Ice大好きだからMochiは知ってるよ。」という確証を得ました。(もちろん食の好みはそれぞれなので全員という意味ではないのですが。)餅菓子の魅力を広げられる、そう感じた瞬間でした。
今回は、ちょっと調べたらわかる情報と言われたらそれまでですが、言葉の壁もありネットサーチ力が低いので、体当たりで情報を得ているアナログな発見談をお届けしました。さて、次は、ローカル公園で初出店、の巻きです。

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