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好き嫌いで、人事

みなさまこんばんは、浪速のパートナーCFOまあーつんです。今回は人事問題について扱いたいと思います。今回は普遍的な人事内容ではなく、社長が全社員の顔を覚えることができる人数程度の社員を雇用している場合を想定しています。

1. はじめに

人事を訓読みすると「ひとごと」と読めます。意図的に何かしないと残念ながら「ひとごと」になります。人事を適切に運用するには「ひとごと」ではなくなるようにすることが肝要です。

このことを踏まえて人事を考えてみたいと思います。今回は「好き嫌いで人事をしていいのか」ということについてお話します。
パートナーCFOは企業の参謀の役目を担っていますので人事も扱います。


2. 中小企業人事の特徴

中小企業といいましても範囲は広いのですが、最初に述べた通り社長が全ての従業員の顔と名前を憶えている程度の規模とします。決して中小企業基本法の示す範囲程広くありません。

この規模の場合はタイトルに示したように「好き嫌いで、人事」を行っていることが多いと推測されます。問題はこの「好き嫌いで、人事」を行ってよいかです。


3. 好き嫌いで人事の対極

好き嫌いで人事の対極にあるものは「公平な人事」です。公平な人事で有名な方といえば元中日ドラゴンズ監督である落合博満氏です。
 彼の著書の中で述べていますが、「公平な評価」をしなければ選手は納得しないといっています。彼のいう「公平な人事」は選手皆が納得評価という言葉を使っています。

このほかにも旧日本海軍は「公平な人事」を行っていたそうです。旧日本海軍の方が「生まれ変わっても海軍に行きたい」といった例がかなりあることからそうなのでしょう。ここでも誰が見てもみなが納得することが重要なようです。

では、公平な人事を行うために必要なものは?といえば統一された評価基準と同レベルの評価者です。大企業の場合は人事評価の資料として統一された評価基準に基づく行動計画を用意し、評価者を一定水準にするための考課者訓練ですが、中小企業ではこの二つを満たすことは困難です。


4. 再び好き嫌いで、人事

大前研一氏だと思いますが、大企業の社長の時間のうち15%程度を人事評価に使っていたそうです。中小企業の社長にとっても大前研一氏の話は納得できると思います。ところが、中小企業では社長はそこまで人事評価に時間を使うことができないものです。
 ではどうすればいいか、ですが、最終的には「好き嫌いで人事」になりますが、その前に客観的な基準に従った人事評価が必要です。しかし、ここで注意しなければならないのは、客観的な評価基準を作ることも、それに基づいた客観な評価ができるとは思えないのです。
 結局、最後は社長の「好き嫌いで、人事」を行うことになります。ですが、露骨に好き嫌いで人事を行うと従業員のモチベーション低下になりますので、「客観的な人事評価基準」と「公平な人事評価」を行っていることが必要です。簡単なことではありませんが、今までの業務を見直すきっかけになれば幸いです。

追伸

企業規模が問題となります。すべての中小企業で成り立つことはありません。


次回の記事もお楽しみにしていただければと思います。

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