変わらないこと
「人身事故が起きました。運転を見合わせます。」
一斉に、乗っていた電車を足早に乗り換える乗車客。
「めんどくせえなぁ」
「まったく」
「あー会社に遅れちゃう!」
「まじかよ」
「ふざけんな」
「ついてねぇーなー」
「私も、とびたーい」
みんな、淡々と自分の人生を生きる。運とか厄を味方にも敵にもつけながら、淡々と生きている。
足の小指を角にぶつけて悶絶して、自販のスロットがゾロ目になって逆に困ったり、山で滑って一歩間違ったら死んでたり、寝坊して焦ったけど、人身事故でズレ込んだ電車に乗れて間に合ったり、携帯のサイトで運命の人と出会ったり、騙し取られり。
空は晴れ、季節は巡り、人は飛ぶ。
水はあり、宇宙もあるし、人は飛ぶ。
関係ない人には、気にも留めないこと。それは意思のようでいて、自然の法則のような言葉を人は使っている。だから、言葉がある限りは変わらないこと。誰もが厄を運とは思わずに、運を厄とは思わないでいるのは、言葉が変わらずにあるからこそだと思う。
晴と同じテンションで雨だと伝えたりもできるとおもうんです。
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