【縞模様がハエを寄せ付けない】牛をシマシマにしたらハエがあまり来なくなったぞ

シマウマがなぜ縞模様があるのかというと、周りに溶け込むためのカモフラージュの役割があるとどこかで聞いたことがある。茂みの中に隠れたら、案外溶け込んでいるのだろうか。他の動物は色がわからない個体も多いみたいだし。人間からしたらすぐにわかるんだけど。

なんでも、暑いところに住んでいるシマウマはシマの数が多くなっているそうな。縞模様は黒いセントしろ緯線で温度差が違うので小さな空気の渦が出来るらしい。同じ地域に住んでいる動物と比べて3℃程体温が違うという。

そういった話も検証したところ、半焼できるようなのでまだ有力な説とも言えない。進化の過程で間違いなく、その個体で生き延びてきたのでそれは最適解なのだろうけれど。


愛知県農業総合試験場で、黒毛和種をアブや差し歯絵などの吸血昆虫から守るため、海外の研究者がまとめた「シマウマには虫が余り寄りつかない」という研究結果を牛でも応用できないか、京都大学と共同で検証した。

イエバエは家畜には重大な害虫であり、牛の行動に影響を与え、経済的損失をもたらすことが報告されている。とくにツメバエは牛の放牧、接触、寝床のダウンタイムを減らし、牛による撃退行動およびパンチング行動を増加させる。パンチング行動とは動物がハエに刺されないようにお互いがもみ合ったりすることで、熱ストレスやケガのリスクを増加させて、体重増加や乳牛の乳量も減少させる可能性がある。

研究では、まずなにもしない牛。つぎに黒い塗料で縞模様にした牛、白い塗料を塗ってシマウマのような模様にした牛。この3種類を30分間放置し虫が寄りついた回数を調べた。

すると、なにもしない牛には129匹。黒い塗料で塗った牛は111匹。白黒の縞模様の牛は55匹と、半分以上も減っていた。さらに牛が尻尾を振る回数が少なかった。

今回の研究は殺虫剤を使用した防御方法に代わる方法であり、有益な害虫防御方法に変わるものであるだろう。

殺虫剤は昆虫が耐性を身につけてしまうけれども、なぜか縞模様を忌避するハエの習性は耐性を身につけていないようだ。おそらく、本能がそうさせているのだろう。なにに見えているんだろうか。今後は牧場でも縞模様の牛を見かけるようになるかな。子どもが初めて見たら「シマウシいる!」と勘違いするかもね。


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