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労働者は消費者でもある。経済と株価とは何か?

労働者は消費者でもある。経済と株価とは何か?

これはNMD Castの原稿です。今回は実験的にポッドキャストより、原稿を先行して公開したいと思います。ポッドキャストはしばらくしてからインスタにアップします。よろしくお願いします。

結論から言おう、労働者は消費者でもある。どういう事だろうか?当たり前?では、何故、消費が冷え込んだり、海外投資家がタワマンを買ったりするのだろうか?どこから、消費の根源たる給与が出てくるのであろうか?

経済活動は企業やNPOを通じて行われる。個人事業主の場合もある。今回は単純化のため、経済活動は企業を通して行われるとしよう。企業は大まかに分けて、B2BとB2Cに分けられる。B2Bはビジネス to ビジネスの略で、企業間商取引を指す。例えば、島津製作所が物理関連の計測器をメーカーなどに売っているのが典型的なB2Bだろう。あるいは何らかの電子部品をソニー製のスマフォ用に売っているのもB2Bの一種である。

ソニー?そう。スマフォは誰もが買う。B2Bでグルグル商取引が行われるが、最終的にはB2Cで最終消費者に渡る。ビジネス to コンシューマーである。このように、最終的に消費者が何かを買うから、B2C企業は儲かり、B2B企業に代金を払える。そう、経済はB2B、B2C企業と個人によって成り立っている。

では、消費者はどうしてものを買えるのだろうか?お金を持っている。それはそうだ。では、なぜお金を持っているのだろうか?大抵はどこかで働いて、サラリーパーソンとして給与をもらっている。そして、給与でスーパーで食料品を買ったり、年一回、旅行をしているかもしれない。スマフォも数年に一回、当然、買うだろう。給与がないと消費は成り立たないのである。

給与は労働の対価である。では、労働とは何であろうか?例えば、あるパソコンメーカーで働く人はパソコンを作って、ユーザーに販売する。その対価で何かをする。例えば、デザイナーがパソコンを買ったとする。すると、そのデザイナーはパソコンで広告を作って、テレビ局や、広告代理店に導入したりする。その対価として、給与をもらったりする。

テレビやパソコン?これをお米や電車に置き換えても似たような論法になるのは賢明な読者の方たちは分かるだろう。そして、お米や電車がないと社会は成り立たない。そう、社会は経済活動を通じて成り立ってるのであろう。

では、労働の対価である給与が少なかったら、誰が消費するのであろうか?ここにここ10 - 30年の問題の根源がある。経常利益が一貫して増えて、株価は上がり、平均では所得税の徴収は増えているのに平均給与は減っている。コストを搾りすぎたのか?平均と偏差で何かがおかしいのか?なんだろう、これは?お金を持っている人は少なくなった。この辺りは10年くらい前にNHK系列から確か出ていた35歳の衝撃に詳しいので、参照されたい。

タワマンは海外投資家だけが買う?では、労働で散々社会を回した結果、毎日、コンビニ弁当を食べて、テレビを見て、6時間睡眠で、また働かないといけないのだろうか?自分自身は一生タワマンなんて、夢物語なのに。

給与を平均で増やせば、消費は全体では活性化し、企業の利益はより増え、株価は上がり、経済の好循環は起こるはずである。

今回はここまで。よろしくお願いします。

著者略歴

金輝俊 / Hwi Jun KIM
独立研究者。専門は戦略/IT/応用数学

ハイテクITベンチャーのProduct Manager / Chief IT Architect、Webベンチャーのグループリーダー、外資系IT企業のProject Manager 兼 Systems Architectなどを経験。会社を離れて数年後、Webベンチャーと外資系IT企業グローバル本社は、それぞれ東証マザーズとNYSEに上場した。

ファッションテックベンチャーに業務委託で週3勤務のお気楽プログラマとして参画したはずが、グロースハック室 室長 兼 システム開発部スペシャリストに。30人4部門を参謀長として指揮統括し、約10億円の株式による増資に成功。シーリズCへと導く。その後、起業。NMD Soft, Principalとして活動を開始。

社会貢献活動として、原爆の実相を伝えるためと、東日本大震災の解析のために、Nagasaki Archive、Hiroshima Archive、Mass Media Coverage Map of The East Japan Earthquakeなどの開発と一部企画に関わった。

主な著作にThe Real M.Phil Thesis: The Mathematical Foundation of Smart Material Systems / Yet Another Mori-TanakaMBA Thesis: The Modern Strategy from Japanがある。

筑波大学 第三学群 工学システム学類 学士(工学) First Class (イングランド基準。70%以上がA評価)

Coventry University大学院 Control Theory and Applications Centre, Master of Philosophy (Upper Master, Research Degree)。飛び級入学。返済義務無し奨学金付き。

主な受賞にアレスエレクトロニカ展Honory mention、経済産業大臣賞、文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品など。

詳細なプロフィールはこちら:https://www.khj1977.net/

以上

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