モヤモヤしたら、隠れた本当の欲望を見つけるチャンス!〜後輩美女にモヤモヤしている自分の観察日記〜

 いつもよくしてくださってる男性の先輩に、「ママさんは忙しいのを承知の上で」という気遣い溢れる前置きで、終業後、サッカー観戦に行かないかと声をかけていただいた。突然の非日常のお誘いに、ワクワク!胸が高鳴る。
「いいですね!!夫に相談するんで一日いただけますか」
「オーケー、メンツは今んとこ〇〇(先輩の同期♂)とミミコの予定〜」

…お、
おお〜…。

そういうメンツかぁ…。

 メンツを聞いた途端、先程までの盛り上がりはどこへやら、瞬く間に行く気が萎んでなくなっていくのが、自分でも面白いくらいだった。

 件のミミコちゃんは、歳の近い後輩なのだが、大学時代にミスご当地を務めたことがあるほどの美少女。事実、小柄できゃしゃで、ピカピカの色白美肌で、目がすっごく大きくて、髪もツヤツヤサラサラで、ビジュアル面において天に二物も三物も与えられた女の子だ。その上、いつ見ても完璧なメイクとヘアスタイリング。彼女を見て、「あ、今日朝時間なかったんだな」と思ったことは一度もない。本当にすごい!
 …と思うと同時に、「まぁあれだけ素材が良かったら、そりゃ毎日の盛り付けもさぞ楽しいでしょうね」とも思っています、はい。

 そんな彼女と、勿論仲が悪いわけでは決してないのだが、後輩女子の中では一番縁遠い。他の女子たちが「ネリさんお疲れ様です〜!!」「ネリさんご飯行きたいです~~!!」と、会うたび愛想よく声をかけてくれるのに対して、彼女は自らそういうアクションを起こすことが一切ない。「…あ、お疲れ様でーす」くらいのテンション。その態度から見るに、おそらく彼女自身、わざわざテンション上げて挨拶してまで私と特別仲良くならなくてもいいやと思っているんだろうなぁと思う。
 かくいう私はというと、気遣いいの繊細人間なので、とりあえず歳の近い先輩方には、笑顔装備!愛嬌準備!で尻尾振って寄っていくタイプなので、ミミコちゃんの対人手法は、全く、完全に、未知の世界…!
 …というか、やっぱり可愛い子って、それだけで、向こうから人がドシドシ来てくれるんだなぁ、と思う。特にミミコちゃんくらい段違いで可愛い(ミス〇〇のお墨付き)と、向こうから来る人の量も質も、多分私とは比べ物にならないんじゃなかろうか。
 つまり、自分から能動的に人間関係を築く(=積極的に話しかける、愛想をよくする等)アクションをしなくても、受動的に人間関係・社会生活が成り立つのでは。

 しかも、ビジュアルが良ければ愛想のなさすら長所になるようだ。飲み会の時職場の人が、彼女のことを「見た目は可愛いのに、サバサバしていて、そこがまたいい」と言うのを聞いた事がある。

…いや、ちゃうで?

見た目が可愛い“からこそ”、愛想がない事が「サバサバ」というプラス属性に変換されるんやで!😉🌟


 メンツにミミコちゃんがいると聞いた瞬間、「このお誘いは夫をダシに断ろう!!」と一瞬で決意が固まった私。うーん。そして、こうして改めて文章に起こすと、明らかに私の方に一方的な苦手意識があるというか、やや嫌ってるよね、この書きぶり。noteに綴って初めて自覚しました。
 …まあ「苦手意識」なんてオブラートに包まなくたって、皆さんもここまで読んでお察しだと思うが、この感情の内容物は明らかである。ズバリ・嫉妬ですよ。我ながらあまりにもチープで分かりやすすぎるが、こりゃまず嫉妬で間違いない。
 しかし、この心に芽生えた嫉妬心が、どうやら容姿に対するものだけじゃさそうだぞ?&負の感情を抱いた時こそ、自分との対話のチャンス!と思ったので、この記事にて深掘りする。

 まず、このモヤモヤ、どうやら容姿だけに嫉妬しているわけじゃなさそうだ!の方について。
 うちの職場には、先輩にもミミコちゃんと同レベルでビジュアルの良さを絶賛される方がいらっしゃる。彼女はミミコちゃんと同じヒエラルキー高高美女であるが、コミュニケーションの手法は完全にこちら側(ごめんなさいとありがとうが口癖の合コンさしすせそ多用型コミュニケーション)。そして私は、その先輩のことがシンプルに大好き。美女なのに腰が低くてすごい!!あんなに可愛くてチヤホヤされてたら、私だったらもっと傲慢な態度になるだろうな〜と思うし、いつも綺麗にされているのも尊敬しかない。
 この美女先輩への気持ちを踏まえると、ミミコちゃんに対するモヤモヤは、単にビジュアルが羨ましいということではなく、むしろ振る舞いの方に対して生まれた感情な気がするのだ。ミミコちゃんが、その恵まれたビジュアルのおかげで(と、いうのも私の思い込みだけれども)ありのままの淡々とした態度でいられること、そしてそれが社会においてプラスで評価されていることが、酷く酷く羨ましいんだと思う。

 つまり、裏を返すと…

・私だって、頑張っておべっかをかきたくない。
・私も、自分から相手に擦り寄っていくコミュニケーションをやめたい。
・自分が自然体、ありのままでいられる人間関係が欲しい。

と思ってるのでは。見えてきました、私の本当のやりたいこと、欲しいもの!
 そして、今はそれが叶わない(というか実践する勇気が持てない)理由として、容姿へのコンプレックスを持ち出している状態なのだろう。

 そうして改めて考えると…
 サッカー観戦に誘ってくださった先輩も、仲良くしてもらってるし、周囲への気遣いや仕事ぶりは本当に尊敬しているけど、「俺、女子にめっちゃ下ネタ言うよwww」と正々堂々宣言するタイプで、いざお話しする時には結構気を遣っている。気を遣う…というか、具体的には、“こういうキャラだとウケるだろうな”みたいな算段を持って、やや演じながら接してる、感じ。ちなみに私の役回りは、“下ネタに寛容で、下の世代と先輩を繋ぎになる、盛り上げ役の、頭が回る利発な異性の後輩”である。…まあ、これも私が勝手にそういう役割を求められてる!!と思いこんで、やっちゃってるだけなんですけどね。
 私がそれだけ気を遣ってなんとか関係を保っている先輩から、ありのままの(サバサバ・無愛想で媚びない)態度で可愛がっていただけるミミコちゃん。そりゃ私から見たら妬ましくて気に入らなくてたまらないはず。だからこうして、自覚できちゃうくらい強いモヤモヤが発生したのだ!

 そう思うと、私が考え直さないといけないのはこの先輩との関係の方か。「仲がいい」と表面上思える関係性でも、それは無意識に一方が気を遣った上で成立している、ということは多々あって、それ自体は悪いことではないのだろう。要は程度の問題だ。今回初めて気がついたけど、私は先輩にかーなーり気を遣っている。先輩と接する時、私は、ありのままの私でいられて、ない。!

 良好と感じている関係でも、無意識に自分を犠牲にして成り立たせている場合がある。

 これは、生まれて初めての気づきだ。先輩と疎遠になるのは悲しいが、このモヤモヤの強さからいくと、ありのままの私でいられるくらいまで距離がある方が心地よいのかもしれない。…いや、疎遠になるって決めつけるのも私の思い込みだ。ありのままの私でいることに決めたって、先輩はこれまで通り仲良くしてくださるかもしれない。とにかく、自分を偽らない!求められるであろう(と、勝手に妄想している)役割を演じない!!私にできることはそれだけだ。それを実践して、このモヤモヤ感情がどうなるか、引き続き観察を続けていきたいと思う。

 ついでに言えば、ミミコちゃんのサバサバ塩対応にモヤモヤするのだって、そもそも私の中に「女は愛嬌よく振る舞うべき」という勝手な思い込み、自己基準があるような気もしなくはない。多様性多様性言うけれど、個人の意識なんてこんなものだ。同じ民族の同世代の同性にすら、こうやって無意識に偏見を押し付けてるんだもん… そりゃ難しいて!
 私自身が、過度に愛想よく振る舞わず、ありのままを実現するためにも、この自己基準はいずれ手放す必要があるだろう。ただ、自然と身についた偏見については、意識して手放すというよりは、「そういえば最近そう思わなくなったな〜」くらい自然消滅するのを待つしかない気がするので、あんまり自分を追い込みすぎず、気長にやっていこうと思う。

 いずれにせよ、この思考の着地点は自分的にかなりいい感じ!美女への嫉妬で終わらせずに、モヤモヤも自分を見つめる糧にしてやったぜ!!😋どんな出来事も肥やしにして成長していく、そういうところは本当私の良いところだよな〜。
 と、いい気分になったところで筆を置きます。ではまた!

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