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ゴルフも仮説と検証で上達するのです。

人生で初めてゴルフをやってみた。

さすがにいきなりホールに出たわけではなく、いわゆる「打ちっぱなし」の施設に行って初めてクラブを握り、ボールを打ってみたのだ。

研究室の学生らが最近ゴルフにハマっているということをよく会話に出していたので、これまでは興味を持たなかったし食わず嫌い感もあったゴルフについて、そんなに面白いのならちょっと体験してみようかな、ということで彼らについていくことにした。

私は全くの素人なので、本当は初心者向けの解説動画などを見て予習したかったところだが、それまであまり時間が取れなかったから、ほとんどレクチャーなしにボールを打つことになった。

学生たちのクラブを借りて、まずは素振りしてみる。素人なりに、プロはこんな打球動作をしていたのではないか、ということを頭の中に想像で思い出しながら自分の体を動かしてみる。自分の腕はほとんど曲げず、腕とクラブを肩の部分から振り子のようにして回していた気がするので、それを守ってまずは芝の上で何度か素振りをした。

私はこういうとき、意外と基礎を大事に着実にするタイプであるから、ボールを打つ前にその素振りに一定の時間をかけた。

そうしていよいよ初めてボールを打ってみる。最初は長距離用のドライバーではなく、アプローチショット用のクラブを使って、クラブにボールが当たる感覚を掴む。

何度かやってみて、当初の想定通り、全然うまくいかない。

そこから少しずつ、微修正を加えて工夫しながら、前に飛ぶように練習していった。一度打つごとに、その打球の方向やミート感をみて、自分の体の位置やクラブを当てる方向など、様々なパラメータを変えていく。これはまさしく、観察と経験を元に仮説を立て、実践してデータを取得し、それをフィードバックして新たな仮説を立て直す、という科学的方法論そのものである。

その後、賑やかしにドライバーでも少し打ってみた。こちらは大振りを必要とするのでなかなかうまくならなかったが、稀にドライバーの真芯でボールを捉えることができたときには、いい音を立てて打球が遠くまで飛んでいった。

その感覚に少しの快感を覚えて、打ちっぱなしゴルフに通う人たちは、この快感を日々味わおうとしているのかもしれない、と思った。

新しい経験ができて、おもしろかった。

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