見出し画像

スタバでは定番!最近なにかと話題のaged coffeeのお話


こんにちは。学生しながら、毎日コーヒー淹れてます。
最近の飲んでるコーヒー豆は、表参道のCOFFEE MAMEYAで取り扱っているエチオピアのウォッシュド(水洗式)のオールドクロップ(1年前収穫)です。
コーヒー豆は鮮度が命なのでオールドクロップのものは、お米と一緒で1年前のものなどは風味が劣化します。
しかし、このエチオピアは酸がまろやかになり、しっとりとした甘みのついたコーヒー豆でした!

さて、今回はそんなコーヒー豆と鮮度のお話です。
だいたいのコーヒー豆は鮮度が命なので、コーヒー屋さんで取り扱っている豆は、収穫して1年以内のものが多いです。

ところが、1年前の収穫豆や3年前の収穫豆を使ったりすることもあります。
それが、最近話題のaged coffeeというコーヒー豆です。バレルエイジドとか聞いたりしませんか?
今回は、このaged coffeeについて、書きたいと思います。


aged coffeeとは?

皆さんは、aged coffeeという名前を聞いたことありますか?
あまり聞き慣れない人も多いかと思います。

aged coffeeとは、時間のたったコーヒー豆のことを指します。
ここでは、時間のたったコーヒー豆について、2種類の考え方をご紹介します。

時間のたったコーヒー豆と聞いて、みなさんはどんなことを想像しますか?おそらく最初に頭に思い浮かぶのは、放置されて経年劣化したコーヒー豆だと思います。このコーヒー豆は油分がとんで、風味が無くなり、無個性の苦いコーヒー豆に仕上がります。
時間のたったコーヒー豆には、もう1つ考え方があります。
それは、意図的に経年変化させたコーヒー豆。これは、温度、湿度管理をするなどして、品質が損なわれないようにしたものです。

つまり、時間のたったコーヒー豆は2つに分類できます。

​1. 放置されて経年劣化したコーヒー豆 (stale coffee)
2. 意図的に経年変化させたコーヒー豆 (aged coffee)

そして英語では、前者については古くなったという意味でstale coffeeと呼ばれ、後者ではaged coffeeと区別されています。

では、aged coffeeについて理解を深めていきましょう。

aged coffeeの歴史

aged coffeeの発見は偶然の産物でした。
よく知られているエピソードとして、2つの話をご紹介します。

1つ目が、1500年代にアフリカのコーヒー豆をヨーロッパへ輸出していたころのお話です。
その頃はまだスエズ運河が開通していませんでした。そのため、南アフリカの喜望峰を経由した大外回りの航海ルートを辿っていました。
この航海は数か月にもおよび、その中で海上の潮風や陸上移動における砂漠地域の乾燥など、様々な気候条件が影響し、収穫当初の風味とヨーロッパ到着時の風味は全く異なるものになっていました。
これがヒントとなり、コーヒー豆はさらされる気候と時間によって風味が変わることが発見されました。

2つ目が、インドネシアでの出来事です。
インドネシアのコーヒー豆を海上輸送していたある日、船が事故にあい、コーヒー豆が海水に浸ってしまいました。残った船で、それらのコーヒー豆も一緒に輸送することにしました。
輸出先の港へ到着したころには、agingが進んでおり、コーヒー豆の風味が今までには感じたことのないスパイシーさと複雑な風味が出ていることがわかりました。

このような偶然の発見から、aged coffeeが生まれました。
ワインは、ブドウが地面に落ち、酵母菌が発酵させたものを人間が偶然見つけたのが起源だといわれているように、このようなセレンディピティの話はよく聞きます。

agingの期間

では、ここからは具体的にどのようにaged coffeeができるのかについてお話します。

aged coffeeができるまでの過程をagingといいます。
agingの期間は、短いものでは6か月、長いものでは3年かけたりします。

とはいえ、aging時間に最適な時間はありません
長すぎると豆が油分をすべて失い、風味が消えてしまいます。
生産者が豆の油分を保持しつつ、それぞれが一番おいしい、個性が出ていると思えるところでagingを終わらせることが大事です。

agingの方法

agingの方法には2つあります。

1. 農園が行うaging
2. ロースターが行うaging

1つ目が、農園が行うagingです。
これのメリットは、農園が所有する広大な大地でagingできることです。一度に大量のコーヒー豆をagingできます。
2つ目が、ロースターが行うagingです。
ロースターが行うagingには広大な土地がないため、建物を借りて樽にコーヒー豆を詰めて、保管されます。

どちらの方法も共通するのは、管理工程でコーヒー豆の腐敗を防ぐために定期的にかき混ぜる作業をすることです。
これをすることでコーヒー豆の水分を分散させることができ、空気の湿度を一定に保つことができます。
また、農園では湿度と温度の低い標高の地域で管理すると、より安定した熟成を行うことができます。

最近ウイスキーバレルエイジドとよばれるコーヒー豆をよく聞きます。
これは、ウイスキー工場などで使われていた樽を取り寄せて、ウイスキーの香りをコーヒー豆に移したものです。こういったアレンジができるのは、ロースター目線ならではかと思います。

aged coffeeの味わい

最後に、そんなaged coffeeの味わいについて述べたいと思います。

まず、aged coffeeに適しているとされるコーヒー豆は、インドネシアのスマトラ、スラウェシ地方のもの、もしくは、南米地方の豆と言われています。

インドネシアのコーヒー豆をagingすると、しっかりしたコクのある、スパイシーで複雑な風味をもつコーヒー豆が出来上がります。
これは、スターバックスで毎年出ているアニバーサリーブレンドやクリスマスブレンドにブレンドされているようです。

南米のコーヒー豆をagingすると、酸味が丸くなり、よりまろやかな味わいになります。
南米地方のコーヒー豆は、猿田彦珈琲やスターバックスリザーブロースタリーで提供されているウイスキーバレルエイジドのドリンクで味わうことができます。


さて、いかがだったでしょうか。
aged coffeeは万人受けするというよりかは、コアなファンがいるという印象です。
また、その風味の特性上、深煎りのものが多いです。
浅煎りファンの方には、まずはバレルエイジドのものを試したり、スターバックスのクリスマスブレンドブロンドローストを試してみるとよいかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?