星５評価していますが、カウリスマキ作品の中で突出しているかというと、そうでもありません。
しかし、最近の、特に今年の（私が観た）新作の中では突出した作品です。

シンプルな話で、私の感想もシンプルです。

愛に溢れた悲喜劇です。
カウリスマキの映画愛、音楽愛、そして世の中と市井の人々に向ける愛の眼差し。

世界は悲劇と喜劇が隣り合わせていて、でも、生きていればいいことがかならずある。そういう愛に満ちた映画。

ネタバレになるので詳しくは言いませんが、最後に出てくる犬の名前が、この映画のテーマの全て、悲喜劇という同じテーマが根底に流れているように思います。グッときた。思わず泣いちゃったよ。

ま、なぜ『デッド・ドント・ダイ』（2019年）なんか観に行ってるんだか知らんけど。

当時はイマイチだと思ったけど、いま予告を見直すと面白そうだな。
（カウリスマキとジャームッシュが友人らしいけど）

（2023.12.29 角川シネマ有楽町にて鑑賞　★★★★★）

余談というか備忘録
カウリスマキの音楽愛。マウステテュトット（Maustetytöt）

その他、私が最近観たアキ・カウリスマキ作品の感想文