がまくん専業主夫

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新卒1年目で上場企業を辞め、専業主夫になった話

私は大学院を修了し、大手メーカーに就職した。しかし、半年ほどで退職。今は専業主夫として暮らしている。今回は私の紆余曲折を語ってみる。 卒業したら就職するのがフツー?普通は大学を卒業したら就職する。ここに違和感を抱く人は少ないだろう。しかし、私は「なぜ就職するのか」という疑問を解消せねば気持ちが悪くて先に進めなくなってしまった。 出た答えは「幸せに生きるための資金を調達するために働く」だった。そして、さらに深掘りをした。 自分にとっての幸せはなにか? いくらあれば幸せか

    • 気持ちよくお金を使えない

      「ここで1000円を使ったら、もう1時間働かなければならない」 学生時代、バイト帰りにラーメン屋の前で考えていたことだ。60分働いて手にした1000円を、たった15分で食べ終えるラーメンに費やすのか。ラーメンを食べるのは時給マイナス4000円の贅沢だ(15分でマイナス1000円なら60分に換算するとマイナス4000円)。こんなことをよく考えていた。 お金を使ったら、将来的にその分だけ働く必要が出てくる。この考えがいまだに抜けず、気持ちよくお金を使えない。 病的な節約「強

      • なぜ暇を恐れるのか?非生産な日々でもいいじゃないか。

        専業主夫を名乗っていると「暇」について聞かれることが多い。フルタイム労働をする友人から「暇すぎて辛くないの?」と心配されがちだ。 たしかに私は暇だが、辛くなったことはない。フルタイム労働者(友人)と主夫(私)では暇に対する感性が違うようだ。 暇を恐れる現役世代私の友人たちはバリバリ現役世代。私は彼らから「暇じゃないの?」と質問されることが多い。その口調からは「この暇人め!」といった批判の気配は感じられない。純粋に疑問を抱いているように感じる。 「主夫になりたい?」と聞い

        • ダサい格好で出歩くと幸せになれる

          3年前から自身の幸福のために「ダサい格好で出歩く実験」をしている。今回はその実験目的(と成果)について書く。 慣れが不幸を生む以前読んだ本↓で「幸福の要件」と「幸福を感じる力」は別物と指摘されていた。驚きなのは幸福の要件が充実し過ぎると、逆に幸福を感じづらくなること。社会が発展すると幸福を感じる力が鈍るのだ。 幸福の要件はインフラや社会保障など、自分の外側にある環境や制度を指す。現代の日本は幸福の要件がかなり整っている。雨風を凌げる家に住み、餓死の心配もない。義務教育があ

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          アナログな感情、デジタルな言語

          突然だが、今読んでいる本の一節を紹介する。 まだ読んでいる途中だが、この一節を読んで色々な考えが湧き出てきた。書きながら整理してみる。 人間はバラバラが苦手例えば「次の数字を3秒で覚えろ」と言われたら混乱する。 では、これならどうだろうか。 最後に、これならどうか。 登場する数字は全く同じだが、覚えやすさは全然違う。散らばった数字を横一列に並べるだけで覚えやすくなる。小さい順に並べ替えると、さらに覚えやすくなる。 「なに当たり前のこと言ってるの?」と思われるかもし

          アナログな感情、デジタルな言語

          なぜ死は悪いのか【読書感想文】

          最近読んで面白かった本を紹介する。 今回の本はこちら↓ きっかけ強烈なタイトルと、教壇で胡坐をかくオッサン。 どんな本?死とは何か? 死は悪いのか? 死んだらどうなるのか? 不死は素晴らしいことか? など「死」について様々な角度から考える本。著者は哲学教授なので「死んだら天国にいく」「魂は残り続ける」といった宗教的な思想には頼らず、あくまで論理で切り込む本。 大学の講義をもとにした本なので「明確な答え」は書かれていない。読者には「考える切り口」と「いくつかの回答

          なぜ死は悪いのか【読書感想文】

          私がnoteを書く理由:自分を守るため

          noteを書いていると、なぜかスッキリしてくる。最近、ある記事の影響を受けて「謎のスッキリ感」の正体がわかった。 なぜ、noteを書くのか?私はなぜnoteを書くのか。初めはサブのブログ感覚だった。しかし、最近はWordPressで運営するブログよりも更新頻度が高い。 ブログは検索流入を期待している。実際、訪問者の95%は検索流入。ブログでは検索需要のないネタは記事にしづらいのだ。 一方、noteはnoteの中で読んでもらえる。ブログのように需要を気にせず「書きたいこと

          私がnoteを書く理由:自分を守るため

          1%の愛情しか感じられない

          またまた珈琲次郎さんの企画に参加させていただく。 今回のテーマは、パートナーから愛情を感じる瞬間。 愛情と非合理の関係愛情を感じる瞬間を列挙しようとしたが、どうも思い浮かばない。おそらく常日頃から愛情には触れている。しかし、意識していないので簡単には思い出せない。 改めて考えると「愛情」が何かわからなくなってくる。ただ、愛情の本質を考えるには時間も知識も足りない。「愛情の定義」はさておき「愛情の性質」については、それらしき仮説を考えついた。 あらゆる「愛情」がこの仮説を

          1%の愛情しか感じられない

          会社員から主夫になって得たもの、失ったもの

          「専業主夫」を名乗って1年が経った。私は新卒1年目で会社を辞めて主夫に転身した。会社員歴よりも主夫歴の方が長いことになる。今回は会社員から主夫になって「得たもの」「失ったもの」を書いてみる。 主夫になって得たもの1. 健康 「健康のために主夫になった」と言っても過言ではない。私は会社員適性が低く、メンタルを崩して休職をした。休職を機に、主夫になることを(夫婦ともに)決意した。 会社に適合できなかった最大の原因は「共同作業」だ。昔からマイペースと言われることが多く、共同作

          会社員から主夫になって得たもの、失ったもの

          資本主義は止まれない【読書感想文】

          最近読んで面白かった本を紹介する。 今回は長沼伸一郎『現代経済学の直観的方法』 きっかけとあるnoteの記事で紹介されていた。経済に疎い理系に向けて書かれた本と知り興味を持った。 どんな本?秀逸な例え話で経済を解説してくれる本。堅苦しい用語や理論を抜きに、タイトル通り「直感的に」経済を学べる。イラストを用いて丁寧に解説してくるので「置いていかれた感」もない。経済を学びたいが、いざ経済解説書を手に取ると飽き飽きしてしまう人にオススメ。 当書のテーマは「行き過ぎた資本主義経

          資本主義は止まれない【読書感想文】

          昨日の興味と今日のニュースが繋がって興奮! 昨日、全体主義を批判したことで有名な「ハンナ・アーレント」に関する本に興味を持った。しかも、同い年の院生が書いたらしい! そして今日「社員の健康データを統合管理する企業」の記事を読んだ。これが「デジタル全体主義」なのか!?絶対に読もう

          昨日の興味と今日のニュースが繋がって興奮! 昨日、全体主義を批判したことで有名な「ハンナ・アーレント」に関する本に興味を持った。しかも、同い年の院生が書いたらしい! そして今日「社員の健康データを統合管理する企業」の記事を読んだ。これが「デジタル全体主義」なのか!?絶対に読もう

          主婦にとって家事はどうでもいい

          「家事」をテーマとした面白そうな企画があった↓。テーマに沿っているかは怪しいが、家事を通じて「主婦・主夫の存在価値」を考えてみる。 主婦と家事の関係性私は「専業主夫」を名乗っている。では、専業主婦・主夫とは何か。 今回は「家事」に焦点を絞るべく「育児」を除いて考える。以降の「主婦」は「子なし専業主婦・主夫」を意味する。 主婦にとって「家事」はアイデンティティのひとつと言える。しかし、私は主婦が自身の存在価値を「家事」に見出すと苦しくなると考えている。 主婦の存在価値は

          主婦にとって家事はどうでもいい

          世間不適合者よ、反抗せよ!

          今の私は世間反抗期かもしれない。世間反抗期とは私の造語である。文字通り「世間に対して反抗する時期」という意味で使っている。 今回は「私なりの世間観」を語る。世間不適合者にとって何かしらのヒントになれば嬉しい。そんな有益なことは書けないだろうけど。 同調圧力の源、それは世間私は昔から「みんなと同調しよう」みたいなノリが苦手、かつ嫌いだった。それでも小→中→高→大→会社員となんとかやり過ごし、世間でいう「王道ルート」を歩んできた。 しかし、王道ルートを歩む最中で「同調圧力へ

          世間不適合者よ、反抗せよ!

          自分以外全員他人【読書感想文】

          最近読んで面白かった本を紹介する。 今回は西村亨『自分以外全員他人』 (ネタバレはない…はず) きっかけ日経新聞の書評で知った。強烈なタイトルに惹かれた。 どんな本?「生きづらさ」がキーワードの小説。終始、陰鬱な雰囲気だが、なぜか読みやすい。コロナ禍の日本社会を舞台にした物語で、実在する公園やスーパーが出てくるのでリアリティがある。第39回太宰治賞受賞作。 あらすじはこんな感じ。マッサージ店に勤務するHSPな主人公が客や同僚、母親との人間関係を通じて鬱憤を溜めていく。

          自分以外全員他人【読書感想文】

          不足感を煽られて消費する

          今回はいち消費者として、資本主義経済との付き合い方を考えてみる。 企業は消費者の需要を満たすために供給するのが基本。しかし、最近の企業は先に生産をし、その生産物をもってして消費者の欲望を喚起しているように思える。つまり、我々は企業に消費を強制されている感がある。 今は需要が満たされ尽くした時代前に読んだ本(参考:『暇と退屈の倫理学』)に次のことが書かれていた。 19世紀初頭は欲望が生産や供給に先行していた 現代は生産と供給が欲望を生み出し、その欲望を満たすよう強制して

          不足感を煽られて消費する

          日本の常識は世界の非常識【読書感想文】

          最近読んで面白かった本を紹介する。 今回の本は伊藤雄馬『ムラブリ』 きっかけ日経新聞の書評欄で紹介されていた。文字も暦も持たない「ムラブリ」の文化に興味を持った。 どんな本?言語学者である著者が少数民族「ムラブリ」の研究成果をまとめた本。かと思いきや、それ以上の内容だった。。。 ムラブリ的な価値観に染まっていく著者の生き様を知れる本でもあった。著者は大学教員を捨てて独立研究者になり、定住生活を捨てて自ら居住用テントを開発し、洋服を捨てて雪駄とフンドシを着用し、雑草を食べ

          日本の常識は世界の非常識【読書感想文】