「おうち」があるということ

今日の空は私が好きな藍色をしている。

その藍色の中で、何かに追われているように移ろい続ける雲に見蕩れてしまった。

※※※

今の私が落ち着ける場所ってどこだろう。


ふと、そんなことを思った。


今の私が落ち着ける場所。
それは、
誰もいない講義室

小さな地元の映劇


そして、
0:00の布団


私は高校時代のほとんどの時間を学校、ライブハウス、自習室で過ごした。
休日も自習室に通っていた。
勉強に集中したいからと伝えていたけれど、
あの時の私が本当に勉強したかったのか、それとも家に居たくなかったのか、私でも分からない。
だから、あの2020年の春。
家にいることを余儀なくされた私はどうしたらいいか本当に分からなかった。知らない土地で暮らしているであろう1年後の私を想像して1日を過ごしていた。

それから半年経った2年前の今頃、私は共通テスト直前で追い込まれていた。

当時のことを思えば精神的にとても幼かったと感じる。私自身、その幼さに気がついていたけれど、ありとあらゆることが重なり、冷静さが足りなくて対処しきれなかった。



そんな私は、今当時の私が一番嫌だった世界線を生きている。


だけど、もしここにいなかったら有り得なかった出会いが数え切れないくらいある。


その分、
今までのこと、家族のこと、新たな人間関係のことで現実から目を背けたくなる日々もあった。
私のことが、嫌になってしまっていた。


そんな私は環境が変わってから1年経った頃、はっと気がついたことがある。


今目の前にある「有難いこと」を逃したら、ダメだ。


「今、ここにいられていること」
それって凄く凄く有難いことなんだ。
決して、当たり前なんかでは無い。


その感覚が及ぼした負の側面もあるけれど、
人間関係を見つめ直し、私と相手との上手く落ち合える点を探せるようになったんだ。


※※※

もうすぐ、クリスマスだ🎄

笑顔で溢れるあの日がたまらなく好きで、
その影で一生懸命働く方々の様子をこそっと眺めるのも好きで、
キラキラした景色も好きだ。


今年は、どんな景色が見られるのかな。


※※※


そしてね、

どれだけ時間がかかったとしても、

いつか、「おうち」が一番落ち着けると思えますように。


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