見出し画像

僕は永遠にピノキオにはなれない

ウソが苦手だ。つかれるのも、自分でつくのも。

ウソはいけないと子供の頃から教えられたのに、大人になると噓も方便という言葉を知ることになる。私は世の中を渡るのが上手くないから、その黙っていた方がいいことと真実を伝えなければいけないことの差が難しい。


今日はきっとウソをつくのが正解だった。だけれども、ウソは収集がつかなくなり、大きくなって、結局2人にウソをつくことになった。ウソにウソを上塗りしていく。その度、手先が妙に冷たくなっていく。慣れないことはすべきじゃない。このウソをついた時点で、私がこうなる運命は決まっていた。
ウソが上手くいったのかはまだわからない。来週にならないと。こうやって、時間をかけて付けが回って来るのもウソの嫌なところ。


真面目でいいじゃない、何が悪いんだ、と思う。正々堂々とウソをついて、それを突き通していくことになんの痛みを持たなくなるよりは良いじゃないかって。正直者な私を自分で支えてあげなければ、もう立っていられない。

冷たい指先を何度もさする。目が虚ろになっていく。
僕は永遠にピノキオにはなれない。

いつもたくさんありがとうございますっ!