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イケメンリーマンにナンパされたら腕がすごかった話。

まだ私が六本木で毎週朝まで遊んでたような頃、朝の駅のホームでいきなり会社の名刺を出してナンパしてきた男性がいました。

メガバンク勤務の30代前半の男性です。

正直その会社名と男性のルックスに惹かれて即連絡先を交換し、後日食事に来ました。

働きながら大学院にも通っていて、とっても頭のいい話の面白い方でした。私がその時金融の仕事をしていたので、共通の話が出来たのも私的に嬉しかったです。

何度か会社帰りに会いましが、そのたびにおしゃれなお店に連れて行ってくれて、トイレに行ったらお会計が終わっているようなスマートさに惚れっぽい私はすぐ好きになってしまいました。

そして初めて彼のマンションに遊びに行くことになりました(門前仲町。渋い)

彼の家に行ったとき、卓上カレンダーが目につきました。日にちの枠に、ゆか・まり・えりか・なお等名前が書いてあります。これ何?って聞くと、忘れちゃうから書いてるんだと彼は平然として言いました。

彼は毎日のようにいろんな女の子と会っていたんですね。でも別に自分は彼女じゃないし、お互い暇なときに遊ぶ関係だと承知していたのでその時はふーんくらいにしか思いませんでした。

でも週に何度も会って家で食事を作ったり、泊まったりするようになるとだんだん独占欲も出てきて、私たちってなに?という気持ちが生まれてきました。(勝手な私の都合なんですけど)

そしてある日、私たちはどういう関係なのか、ちゃんと付き合ってほしいので、他の子と遊ぶのはやめてほしいと言いました。

彼はめんどくさそうに、別にこういうのでよくない?と言いました。

私はいつもこうなのか、誰か一人と真面目に付き合ったりしないのかと聞きました。

彼は何も答えずににパソコンを見ています。犯罪心理学について調べているようでした。

ふと見ると彼の手首から二の腕までびっしりとリスカ跡がありました。しかも両腕に。

変な汗が出た私は家を出ました。彼とはそれっきりです。

23歳の時に付き合った彼氏は、寂しいがゆえに色々な女の子を常に周りに囲っている人でした。この彼もそういう人だったのかはわかりませんが。

数年後、マッチングアプリでこの彼をみつけました。ハイスペックなプロフィールと、笑顔の写真、ダイビングしている写真を載せていました。いいねもたくさんついてました。彼はまだカレンダーに毎日違う名前をかいているんでしょうかね。





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