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スタバ「青森じゃわめくりんごストロベリーフラペチーノ」が美味しすぎる!

スターバックス25周年記念イベントとして開催されている「47JIMOTOプラペチーノ」。「おいしい!」だけじゃない、その裏にあるご当地フラペチーノに込められた思いや、スタバの戦略について考えてみました。

スタバ47都道府県「青森じゃわめくりんごストロベリーフラペチーノ」を食べてみた!

キャプチャ

先日、仕事で青森に行く機会があったので、スターバックスの「47JIMOTOプラペチーノ」青森編である「青森 じゃわめくりんご ストロベリー フラペチーノ」を試してみることに。

リンゴとイチゴってワクワクする組合せ!真っ赤なプラペチーノにクリームにかけられた黄色いリンゴシロップ。見た目からして食欲そそります!

ところで、「じゃわめく」ってどういう意味? 青森に詳しい人に聞いたら「じゃわめく」とは、わくわくする、そわそわするということらしい。もうオーダーする前からじゃわめいちゃう!

「躍動の青森 騒めく(じゃわめぐ)瞬間を!」

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スターバックスの公式ホームページに詳しい解説がありました。

『テーマは、「躍動の青森 騒めく(じゃわめぐ)瞬間を!」。青森県民の冬の秘めたる熱き想いと、その想いから溢れ出す夏の躍動を、合わせた「騒めく(じゃわめぐ)」感情を表現しました。


りんごシロップとミルクで、青森の冬の雪景色を思わせるベースを作り、寒い冬に夏を待ちわびる騒めく感情や、夏のねぶた祭りの情熱的な様子を、スターバックスで人気のストロベリーソースで描き、白と赤の混ざり合う様子で「騒めく」瞬間を表現しました。

りんごとミルクを合わせた優しい味わいに、アクセントのストロベリーの風味が相まって、フルーティーな味わいが楽しめます。

※青森県の店舗で販売します。(一部店舗を除く)
※りんご果汁5.0%未満 Tall ¥682』(公式ページより)

江戸時代から愛されている「金魚ねぶた」がお出迎え

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青森といえば、雪深い国としても有名です。春が来るのが待ち遠しい!そんな感じなのでしょうね!さっそく青森にあるスターバックスに行ってみました。お店の入り口にある看板がとてもユニークで印象的でした。

ここに飾られているのは「金魚ねぶた」といわれるもの。江戸時代末期、平尾魯仙の「津軽年中風俗画巻」などに描かれていたことから、その当時から用いられていたのでしょう。用法としては、灯籠として使われていたようですね。

青森の民俗行事「ねぶた」もあります。暑い夏に、大きなねぶたを担いで練り歩くねぶた祭り。去年も今年もコロナで出来なそうですが、青森津軽地方の人たちの原体験になっているんじゃないかと思います。

『青森県民にとって長い冬を終えた後、束の間の夏に真っ青な空や豊かな自然を思い切り楽しみたいという、人々の秘められた想いがはじけます。そんな青森県民の冬の秘めたる熱き想いと、その想いから溢れ出す夏の躍動を、合わせた「騒めく(じゃわめく)」感情をフラペチーノ®で表現しました。

青森のスターバックスも、青森を代表するりんごのようにいつまでも末永く愛される存在であり、思わず「騒めく」ような場所でありたいと願い、このフラペチーノ®が誕生しました』(公式ページより)

長い長い冬を超えて、ようやく待ちわびた春が訪れ、夏のねぶた祭りがやってくる。躍動感あふれるねぶた祭りの様子を思い描きながら、何度も試作を繰り返しながらこのフラペチーノを作ったのでしょうか。

レジ横に置かれたポップとリンゴの役割

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実際に「青森 じゃわめくりんご ストロベリー フラペチーノ」を注文してみました。ストロベリージャムが混ざり合った部分は、思ったほど赤くはなかったものの、白とピンクの色合いはとてもきれい。

味は、さっぱりしていて、爽やかなリンゴの風味がしっかりと感じられました。同時に、イチゴの甘酸っぱさも加わり、酸味と甘みのバランスがとてもいいフラペチーノでした! 食べ終わった後の満足感も高かったのですが、1時間、2時間すると、「もう1回いなー」とおもえてきたほど、印象的なフラペチーノでした。

「青森に来た時しか食べられない」ということで、翌日もまた買いに行っちゃったほどです(笑)。これは定番化してほしい。

見た目の話に戻します。クリームの上にかけられた色鮮やかなリンゴシロップも、とてもきれい。どんな飲み物、食べ物でもそうだと思いますが、口にする前の見た目の印象は大事ですよね。ここで「食べてみたい」と思わせられるかどうかが、そのあとの味の印象も大きく左右しそうです。

レジ横に置かれた「47JIMOTOプラペチーノ」と、リンゴの置物があったことで、ちょうどいい撮影スポットとなっていました。こういう仕掛け、本当に大事。

というのも、いい写真が撮れたらSNSにアップしたくなるし、アップしたらほかの人が見て、スタバに行きたくなる。これによってスタバは口コミで商品を広げることができて、広告費をかけずに商品を紹介できる。

しかも、紹介している人たちがインフルエンサーだったり、一般の人であったとしても、友達からの紹介となったら、商品への信頼や期待が高まり、お店に出かける確率も高まる。

そのためフォトスポットとなる場所を作っておくことは非常に大事です。

空間デザインで変わる居心地の良さと人の行動

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このスタバは、入り口の看板にも、レジ横にも撮影スポットとなるディスプレイがあり、さらに店内向かい側はおしゃれな書店ということで、撮影スポットが少なくとも3つはありました。

店内は広くて、明るく、椅子やテーブルの配置もさまざまで、思わず写真を撮りたくなるスポットがいっぱい。お店の造りを考えるときに、人がどこで写真を撮るか、思わず写真を撮ってSNSにアップしたくなる要素はあるか、などを考えておくことも大事だと、改めて感じました。

「感動のおいしさ×人との出会い」が「また訪れたい」につながる

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もう1つ注目したいのが、スタバの店員さんによる手書きのメッセージ。地元青森の店員さんが実際に書いてくれたのがこちら。「じゃまめいてますか?」という一言、刺さりました! しかも、リンゴの絵つき!

ただ、私のには何も書いてありませんでした(涙)。知り合い2人には書いてありました!

店員さんも忙しい中、一人一人にむけてメッセージを書くのは大変だと思いますが、これによって「スタバでご当地フラペチーノを飲んだ」という体験に、「店員さんとの交流」というもう1つの体験が加わります。

さらにその印象がよかったら、そこからまたスタバのファンになる人が出てくる。とてもいい循環だなと思います。

ついでにいうと、スターバックスは、新商品が出るたびにマスコミを多数招いて試飲&説明会をやっていて、これも大事な戦略だと思います。マスコミ×個人の発信からで、さまざまな年代層にアピールできるし、広告費も大きく削減できる。そのぶん商品開発や人材育成、原料調達などに資金を回せる。とてもいい仕組みだなと、改めて感じました。

スタバご当地フラペチーノで地元の魅力再発見!

もう1つ今回の「47JIMOTOプラペチーノ」で感じたことは、各都道府県の魅力を伝えたいという思い。スターバックスの場合、全国展開していることもあり、通常はどの店舗に行っても同じ商品が並びます。

しかし、今回はあえて都道府県別の商品を展開しています。ご当地ならではの特産物と掛け合わせることによって、改めて地元の良さを感じてもらおうということなのかもしれません。地元にいるからこそ馴染みすぎて普段はその魅力を忘れているところを、スターバックスの企画によって、改めて気づいた人も多かったのではないでしょうか。

スターバックスのホームページでは、各都道府県別の商品紹介ページを設けて、代表的な店舗紹介とそこに地元の特産品も紹介しています。青森では、日本有数の桜の名所である弘前城公園の目の前に位置し、日本で2店舗目となる登録有形文化財「陸軍師団長の官舎」を使った店舗「弘前公園前店」を取り上げています。またそれと同時に青森の伝統工芸品である「津軽びいどろ」についても紹介しています。

ただ単に「ご当地フラペチーノを作る」というだけじゃなく、その地域のことを深く知ってほしいという思いが込めらたページだと思います。


「47JIMOTOプラペチーノ」一覧。食べたいのはどこ?

47都道府県別のフラペチーノ、私は現在青森のリンゴ×イチゴと、東京のコーヒージェリーを食べましたが、仕事で埼玉と神奈川に行く予定があるので、それも食べてみたいです。埼玉は「ストロベリー & シトラス フラペチーノ」、神奈川は「サマー ブルークリーム フラペチーノ」です。

また茨城と千葉の「茨城 メロン いがっぺクリーミー フラペチーノ」「千葉 なごみ みたらしコーヒー クリーム フラペチーノ」も食べてみたいです。

今年の夏は、プライベートな旅行などは行けなさそうですが、その分、スターバックスのフラペチーノみたいに、地元の魅力について見つめなおしてみるのもいいかもしれませんね。

このご当地フラペチーノ、いつまで続くのかわかりませんが、この先もずっと続いていったらいいなと思います。

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