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君は『切腹最中』を知っているか

東京都港区虎ノ門辺りに私が愛してやまない老舗和菓子屋がある。

今年で創業110周年を迎える『御菓子司 新正堂

橋で大元年から創業しているので『新正堂』と名付けられたらしい。決して新生堂ではない。

東京在住でもなく和菓子LOVERでもない私が新正堂を知ったきっかけはこちらの2つの動画。

漫才コンビ『三拍子』が虎ノ門を紹介するロケ企画「虎三」
三拍子の高倉さんと久保さんが新正堂の社長にインタビューを行い、そこで切腹最中の魅力が語られる。

上顎に貼り付かないサクサクの最中。
甘さを抑えた自家製の餡。
中には柔らかな求肥。

切腹最中という物騒な名前に反して繊細に作られた和菓子は大層美味しそうに見え、動画公開の翌月に開催された三拍子の単独ライブ前日に買いに行った。
(切腹最中の名前の由来などは上の動画を見てください。)

季節限定栗入切腹最中

宿泊したホテルで食べたのでお皿がちょっとアレだが、これが切腹最中(季節限定栗入)

動画で言っていた通り、最中は上顎に貼り付かない。滑らかで艶やかな餡子は甘さ控えめで、中には柔らかな求肥と栗が一粒。

美味しい。

一緒に買った栗なしのノーマルも食べたが、美味しい。

写真でご覧の通り、最中には飛び出さんばかりの餡子が詰まっている。それなのに全くくどくない。

この日以降、三拍子が出演するライブ等で東京に行く時は、ほぼ必ず虎ノ門に寄って新正堂の切腹最中を買っている。

初めて行った時は切腹最中のみを購入したが、そのうち他の和菓子も買うようになった。

そして気がつく。

新正堂は何を買っても美味しい。

3月上旬

和菓子の要となる餡子が美味なので当たり前と言えば当たり前かもしれないが、本当に何を買っても美味しい。外れがない。

桜もち(関西風と関東風)と草もち

餡子だけではなく、それを包む餅や生地も美味しい。桜もちも草もちも香りが豊かで食感も絶妙。見た目も綺麗で可愛い。

右側が苺大福。切腹最中は春限定の桜入り。

1番大好きな苺大福も、中の餡子や苺もさることながら大福餅が美味。
私が生まれ育った地域は米所で美味しいお餅もたくさん食べてきたはずなのだが、もう地元の大福では満足できない身体になってしまった。

手前から切腹最中、うふふどら焼き、栗一果

期間限定の「栗一果」も店頭にあれば必ず購入するほど美味しかった。折り畳む形をした「うふふどら焼き」は普通のどら焼きよりも生地がふわふわしている。

110周年記念で1000円以上買ったら1枚おまけでくれた

クリームが挟まっているクッキー「出世の階段」も美味。和菓子屋さんなのにクッキーも美味しい。

要冷蔵の「生どら焼き」は色んな味が出ていて、私が食べたチーズ味と写真の桜味はどちらも美味しかった。桜クリームには細かく刻まれた桜の塩漬けが入っていた。
「さくら」と書かれているのは羊羹。これも美味しい。日持ちが一年くらいするのでもっと買えばよかった。
手前の「景気上昇最中」は小判型で切腹最中と異なり上顎に貼り付くタイプの最中だ。でも中の餡子が黒糖餡でとても美味しい。

新正堂の餡子好きには堪らないこんな商品もある。これで餡バタートーストを作ると最高の贅沢ができる。


最初でこそ「ここが三拍子がロケをしたお店か〜。動画で見たのと同じだ。」などと聖地巡礼目的で訪れていたが、今やすっかり新正堂のファンになってしまった。

新正堂のインスタアカウントで日々更新されるストーリーでは新作や季節限定の和菓子を紹介している。時には製造過程の動画や写真を載せていることも。これを見ていると無性に食べたくなるのだ。しかし新幹線に乗らないと行けない…。

新正堂に気軽に行ける場所に引っ越したい。

最近そんなことばかり考えてしまう。「意中の相手のハートを射止めるにはまず胃袋から」なんてセリフを聞いたが、あれは本当だと思う。
私は新正堂にハートと胃袋を射止められてしまった。

ちなみに3月14日は『切腹最中の日』

この日だけ切腹最中が特別価格200円で販売されるらしい。気軽に行ける場所に住んでいる方はこの機会に試してみてはいかがだろうか。


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