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日本の避難所って劣悪な環境すぎん?

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能登半島地震からおよそ1ヶ月が経過した。

未だ避難所で避難生活をする人が後を絶たず、断水も続いている。24日午後2時の時点で、454か所で合わせて1万5133人となっているそうだ。(NHKニュースより)

全国の仮設住宅や市営住宅などの入居申請も始まり、既に入居している人も居る一方で、家が倒壊し、道路が寸断し、断水が続いていても、住んできた街を離れたくないという思いが強い人も居る。

生まれた時や嫁いだ時から何十年と能登で生活基盤を築いてきた人たちにとっては、故郷が被災してもまた戻って住みたいと願う人が思った以上に多いようだ。

避難所は(少なくともテレビで取材される避難所は)、大変失礼な言い方になるが、まるで途上国の紛争地域のような様相を見せている。
災害関連死も増えているようで、環境の変化に身体が追いつかず衰弱して命を落とす高齢者も少なくない。
中にはビニールハウスの中に住んで自主避難をしている人たちもいる。
実際にそこで生活している被災者によると、能登は地元民同士の繋がりが強い地域だそうで、見知らぬ人とひとつ屋根の下で共同生活をするよりも、よく知った近所の人たちと共に居た方が気が楽とのことだった。

日本の避難所は、「生活の目処が立てば、早くここから出なさい」というニュアンスが大変強く感じる。
そして、避難所の大半が体育館や公民館である。

小中学生の頃、全校集会の時に体育館に三角座りをしているだけで尻が痛く、冬の冷たい日はたいへん辛い思いをしたのを覚えている。

被災者の方々は、そんな短時間でも冷たくて硬い体育館の床に布団を敷いて、ひどい場合はビニールシート1枚で雑魚寝をしている状況だ。
見知らぬ他人と身を寄せ合って共同生活を強いられる状況は、人混みや騒音が苦手な自分なら3日と持たないだろう。

「避難所の生活を良くしてしまうと避難者が居着いてしまう」という意見も見られるが、体育館の冷たい床にビニールを敷いてすし詰めで雑魚寝するのは、あまりにも人間扱いされていないではないか。

支給される食べ物や衣服についても改善点は山のようにある。

全国から送られる食料品や衣服は見るからに「捨てるしかないもの」も多く送られたそうだ。

能登地震から1週間も経たなかった頃の話だが、避難所の様子がニュースに映っていた。
段ボールにおにぎりが入っていた。

しかし、そのおにぎりは消費期限が過ぎたものであり、「自己責任で食べてください」という貼り紙がしてあったのだ。

美味しさの期限を示す賞味期限切れならば、まだ分からなくもない。
だが、消費期限切れのおにぎりを被災者に渡そうとするのは一体何事か。

消費期限とは「この日までなら安全に食べられる」期限である。
安全に食べられない可能性が高いものを渡していることが異常であることを誰も指摘しなかったのか。
何があっても責任が取れないから「自己責任で」と書いたのだろうが、そもそもそんなものを振る舞おうとするべきではない。

まるで「被災する方が悪い」と言わんがごとく被災者に対する扱い方の悪さに、激しい憤りをおぼえた。

今回の地震でアナウンサーによる「東日本大震災を思い出してください」という強い呼びかけがあった。

実際にアナウンサーが救った命も多かったと思う。

だが、身を守るための避難所で心身ともに全く休まらない状況は、東日本大震災を思い出して改善されたのかという思いがある。

もしも自分が生きているうちに被災したら、劣悪な環境に置かれるかもしれないと思うと、自宅から最寄りの避難場所のルートや、津波のハザードマップなどを確認せずにはいられなかった。

勿論、防災グッズも。
元々防災リュックは家にあったが、断水などでトイレが使えなくなることを考えて携帯トイレは多めに持つべきかなと思って、10回分ほどリュックに詰めた。
また、何日もお風呂に入れないかもしれないので、洗い流さないシャンプーを揃えることにした。

「命さえ救われればそれでいい」
決してそれだけが防災ではない。
災害関連死を防ぐために、被災者になっても最低限の健康で文化的な生活水準を保てるように、日本の避難所の環境は早急に見直すべきであるし、物資の備蓄も各市町村でもっと進めるべきだ。

被災してない地域の方も、これは他人事ではない。
災害大国で暮らしている以上、今この瞬間に災害に見舞われるかもしれないのだ。
明日は我が身かもしれないことを念頭に置いて、生きていかねばならない。

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