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本屋さんに行きたい

"未知の世界の扉を開くことができる。そんな書店という空間が好きで、まるで旅するような気分で、ツツと本の背をなぞりながら、飽きることなく本棚を眺めて時を過ごしていたのです"2009年発刊の本書は、既にない場所を思い出させてくれると共に、本屋の信念や矜恃、そしてちょっとばかりの勇気を思い出させてくれる。

個人的には自宅待機が続く中、まさに心境を代弁してくれているような【本屋さんに行きたい】に引き寄せられるように手にとりました。

さて、そんな11年前の本書では全国各地の本屋を【人がつながる本屋さん】【空間を楽しむ本屋さん】【あたらしい古本屋さん】【街と生きる本屋さん】と、それぞれ4店舗ずつ豊富な写真と共に紹介してくれているわけですが。よく行った貸本喫茶ちょうちょぼっこや、根津メトロ文庫など懐かしい空間も含まれてていて、懐かしさと共に思い出に浸る読後感でした。

また、いつの時代でも本屋はあまり儲からず、危機だと言われ続けているわけですが。今でもちゃんと続いているお店の紹介を眺めながら、同じく本を扱うスペースをしている一人として、開け続けることの意味というか、覚悟的な事をあらためて考えるキッカケにもなりました。

リアル空間としての本屋が好きな人、いま本を扱うスペースをしている人にもオススメ。

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