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読まずに死ねない哲学名著50冊

"私は哲学の可能性を信じています。この世界を否定するためではなく、よりよい生の可能性の条件を取り出し、その実現を可能にするための原理をつくりだすために、哲学を生かすことができるはずです。"2016年発刊の本書は、哲学名著を時代背景と共に客観的な文章で紹介してくれています。


個人的には、特別に哲学それ自体に関心が高いわけでも、ましてや専門分野でもないとはいえ、人前で話す機会がある美術史や他の読書理解に必要な事から【わかりやすい哲学の本】を探す中で本書を手にとりました。(『クズの本懐』の表紙イラストは誤解されそうで勇気がいりましたが(笑))

さて、某レビューでは【様々な良識派風の方々】に低評価にされていますが。【一通り哲学の流れは既に理解している】とはいえ【値段や難解を理由に原著までは手を出してはいない、出す気もあまりない】そんな中途半端な私にとっては、復習をしつつ、プラトンからデリダまでの50冊の代表的な著作を簡単に紹介してくれている本書はなかなかにお得感を感じる読後感でした。

また、加えて嬉しかったのは、様々な著作が【どのような時代背景、必要性】から書かれる事になったのかを歴史的、思想的文脈を踏まえて簡潔に説明してくれていた事です。私個人的としては流れを復習しつつ、更に哲学について【腑に落ちる、理解を深める】事ができて、こちらも有意義な時間となりました。

ある程度は簡単に哲学や世界史を理解した上で、さらなる哲学理解を深めたい誰かに。また(私の様に)原著に手を出す事には躊躇している誰かにもオススメ。

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