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思い込み / 再出発

今の施設を辞めたのは、まだ昨日の出来事だというのに、何故だか、もう一か月くらいたったかのような感覚。これ、大袈裟ではなく、本当。何故なんだろう。

昨年の夏の終わり、二人が出会った場所である特養を辞めたとき、何となくこの人との縁も疎遠になるのでは?と思った。
何故ならば、そこで出会い、共に仕事をして来て、共通の話題も多かった。
そして何より二人で成し得た業績が誇らしかった。

これは共依存ではないのか?と私は思った。妙に仲良くなり過ぎる人を前にすると、いつもそう思う。恋愛感情があるなしに関わらず、ただの友情の関係や上司部下との関係など、あらゆる場面で過去そういったことに陥ったことがあったからだ。(途中で居心地が悪くなるのですぐに気が付く。第一、もたれかかるのが嫌い。はたまた逆に、自分で立とうとしない人を背負うのは重過ぎるから。)

しかし、相方は「どれどれ。」と共依存の意味をぐぐり、30分ほど『ほほうー。』と読んでいたが「全然違うわ。まあ、どーーーしても当てはめなければならないなら、相互成長ってやるだよ。ほら、ここ。見て。」と逆に力説された。

嫌なやつに囲まれる度に、『私が悪いからこうなるんだろうなあ。人間関係は鏡というから。』と呟いたが。

『何、それ?』と言っては、また何かを読みふけっては顔をあげ、『鏡だったら、この世の人間、みーーーんな同一人物になっちまうわ。あほう。』とのことだった。なるほど、それもそうだ。

***

その職場を辞めて半年が経とうとしている。それぞれの場所で仕事をして来ても話題は尽きなかったし、関係は変わらなかった。いや、むしろ余計に面白くなった。

で、今回は辞めて一日目だったが、近所のクリニックの求人のボタンをクリック。即行で「一度お話しましょう。」と返事が来た。もしも引き受けたら最短でも3ヶ月更新。3ヶ月もできるかなあ。
でも、やっぱり私はどこかの施設で老人看護をしたいなあ。

昨日まで居た管理者たちが最悪な施設でも、利用者さんたちは最高だった。(どこ行っても、老人は可愛らしいのよね、これ。)出会いがしらに怒鳴りつけて来た気難しい利用者さんたちが、こらえきれずに笑う姿を観れて幸せだった。
だから、もしもクリニックへ行くことになっても、時々単発でどこかの老人ホームにも行こう。

Kちゃんはと言うと「Ohzaちゃんと一緒に働けるところかどうか見てくるよ。」と別の施設へ応募していた。

色々とがっかりすることが多かった数か月でもあったけれど、また新しく始まる。もう、前を向いて進むことしかできない。

段々やりたいことが絞られて来た。

老人看護がしたい。ほとんど無意識に出るカウンセリングスキルを看護の場でも生かしたい。笑顔がみたい。
そしていつかまたKちゃんと協力して新しいアイディアをどんどん出して、通説や常識を皆の笑顔で塗り替えて行きたい。

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