「無言の圧力のようなもの」
過去に何度も往復した道を、今日は2往復した。
用事があったので、人混みを掻き分け、さっさと済ませた。
普段寄らないコンビニに入り、知らないうちに後ろにも、
隣にもレジ待ちの行列が出来る。
さっきも、同じように後ろに、行列が出来たことを思い出す。
並んでいると、自分の後ろ姿を、見られているのに気付き、
早くしろって、無言の圧力を感じてしまうのは、自分だけなのか。
今日は、2度3度と同じような状況を、感じてしまった。
いつもなら、全く気にならない後ろ姿だが、カットハウスに
行けていないので、かなり野暮ったくなっている。
普段なら、気にすることもないのだが、無言の圧力を、
今日は繰り返し感じる日だった。
それと共に、
自分も圧力を掛けているのだろうかと、少し考えてみて、
あっ、そう言えばと、過去の記憶を思い出してみた。
マスクを着用して並んでいる様子を、俯瞰で見てみると、
無言が、当たり前になっている世の中が、不思議な世界に見えた。
みんな同じように無言で並んで、同じように感じている。
…のかも、知れない。
わからないが、無言の圧力は、熱いのか、温かいのか、冷たいのか。
そっと、その時の温度を、Siriに聞いてみたくなった。
「Hey Siri、今の温度を教えて」
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