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サンタクロースって何者?

もうすっかり年末だけど、下書きにずっと留めていたクリスマスの話を。

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大学時代から、クリスマスイブに子どもたちへサンタクロースとの思い出を届けるボランティアをしていて。
これまでの5年間ずっと考えていたのは、サンタクロースって、クリスマスって何なのか?ということ。

クリスマスというと、パーティーとか、プレゼントとか、そんなキラキラ賑やかなイメージを持つ人がいる一方で、サンタクロースが来たことがない、プレゼントをもらったりケーキを食べたりしたことがない、という子どもたちがいる。クリスマスらしいことを今まで一回もできたことがない、とサンタクロース訪問に応募する家もある。

ボランティアをやってきた5年間で私は、
クリスマスとは誰かを想う日で、サンタクロースは誰でもなることができる
と思うようになった。


誰でもサンタクロースになれる
サンタクロースは、赤い服に髭を生やしていなくたってなれる。プレゼントをくれる人だけが、サンタクロースじゃない。
サンタクロースを家に呼んだ親御さんも、ボランティアスタッフも、本やチャリティー金の寄付等で活動を支えてくれる人達も、みんな誰かの幸せを願っていた。別に赤い服は着ていないし、プレゼントを直接渡すわけじゃないけれど、気持ちは立派なサンタクロースだと思う。

クリスマスは誰かを想う日
この歳になって、親が毎年プレゼントやご馳走を用意してくれていたことがどれだけ大変で貴重なことだったか分かる。そんな風に育ててくれたから、私にとってクリスマスは楽しい日になった。何をもらったとか、何を食べたとか、細かいことはもうあまり覚えてないけれど、なんとなく残っている楽しい思い出を通して、注いでもらった愛情に気づくことがある。
サンタクロースに会えた子どもたちは、今はまだ分からなくても、サンタクロースと会わせてくれたのは、楽しませようとしてくれたのは誰だったのか、いつか知る時がくる。その事実はきっと、温かいものとして心に残る。
だから、クリスマスの本質はプレゼントでもケーキでもなくて、誰かを想うこと、だと思う。誰かを想うのは、勿論クリスマスじゃなくてもできるけれど、あくまできっかけとして。


家族でも友達でも恋人でも他人でも自分でも、誰かを想って行動する人はサンタクロースだし、その思いがクリスマスという日を繋げてきたのかもしれない。
温かい思い出がたくさん広がることを願って、これからも私は自分にできることを続けたい。

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