『私という2人』

私は2人いる
1人目は
9月の午後の陽射しの中で
あなたに微笑んで
髪をかきあげている

もう2人目は
薄っぺらいTVの先に
ぼさぼさの頭で
地獄を見ている

どちらも私であるけれど
引き裂かれることはなく
朝は希望と共に起き
夜は絶望と共に暗闇を見つめる