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ぶっ飛んだ映画監督 2/宮嶋風花監督

私茂野雅道が音楽を作ってきた中で、とくにぶっ飛んだ映画を撮る二人の監督、前回のアベラヒデノブ監督に続き、今回は宮嶋風花監督です。
Poetic Mica Dropsと最も関係の深い監督でもあります。
「ぶっ飛んだ」と形容していますが、これは奇人変人ということではなく、常識にとらわれず超自由な発想で映画を作るというニュアンスに近いです。映画界には、自由に作れない(作らせてもらえない)監督もけっこう多いのです。

監督 宮嶋風花

宮嶋風花監督は現在26歳。
2018年の沖縄国際映画祭U25部門にて大学の卒業制作「親知らず」がグランプリを受賞。それがきっかけとなり次回作が決定。弱冠22歳でプロの映画監督として歩み始めます。
その次回作「愛のゆくえ」はコロナ禍を経て昨年ようやく完成、今年2023年劇場公開を予定しています。主演、長澤樹、窪塚愛流。
ここに公式発表されている情報が掲載されています。

沖縄国際映画祭2022
宮嶋風花監督/長澤樹/窪塚愛流

映画「親知らず」

宮嶋監督との出会いは、CM制作会社TYOプロデューサー・S氏からの紹介でした。宮嶋監督は大学卒業後TYOに入社。「新入社員として面白い子が入ってきた」とS氏が私に引き合わせてくれました。
受賞作「親知らず」はかなりぶっ飛んだ作品でした。
斬新な映像表現、常識を超えた物語構成。普通ではない変な人々がたくさん登場し、映し出されていく自由に生きる変な人々、自由に生きられない普通の人々。
人が大切な何かを失ったとき、喪失感の中で今まで見えていなかった世界に気付き、破壊と創造の心の旅に出る話、と私は勝手に解釈しています。
でも、言葉で説明するのがとても難しい作品です。ぜひ本編をご覧ください。「親知らず」はAmazon Primeで配信中です。
予告編が公開されています。その異様さが伝わると思います。


宮嶋風花監督とPoetic Mica Drops

そして、宮嶋風花監督とPoetic Mica Dropsとの共同創作活動が始まります。
Poetic Mica DropsのPVを宮嶋氏に依頼したところ、彼女は快く受けてくれました。といっても新たにPV用に撮影する余裕はなく、こちらから宮嶋監督に提供することができた素材は、音源、詩、静止画写真のみ。この動かない素材を元に、宮嶋監督は見事な動画作品に仕上げてくれました。ポエトリーリーディング作品における言葉の見せ方、読ませ方。宮嶋監督の演出力、編集技術の高さは目を見張るものがあります。

Poetic Mica Drops PV「ぼくらの絶滅」
暴力的な文字の入れ方、動く静止画、見事です!


熊谷弥香作画の絵を宮嶋風花監督がアニメ作品に仕上げた「のら猫」
こちらはちょっと切なく温かい物語です!

宮嶋風花監督が作ったPoetic Mica DropsのPV動画は他にも、HPYouTubeInstagramなどで視聴できます!

「今日、京都とミカと猫。」

宮嶋監督が企画、演出した連続短編ドラマシリーズ「今日、京都でミカと猫。」のときは、宮嶋監督からPoetic Mica Dropsへ、出演、詩作、音楽制作の依頼がありました。
芝居、セリフとともに、ポエトリーリーディング(詩の朗読)で物語を進める斬新なドラマです。Poetic Mica Dropsの特徴と宮嶋監督らしさを生かしたコラボ作品となりました。
シーズン1(全10話)、シーズン2(全8話)ともにシリーズは完結していますが、今でもスマホのLINEアプリからバックナンバーが視聴可能です。


映画「愛のゆくえ」

映画最新作「愛のゆくえ」は、ある幼馴染の愛を取り戻す物語。カエルの合唱が響く街で、もう帰らないあの人を想い続けるというストーリー。
主演、長澤樹、窪塚愛流。

私が音楽を担当する初めての宮嶋監督長編劇映画になります。
川でつながる東京と北海道、記憶でつながる今の自分と過去の自分。空間と時間を旋律でつなげていく音楽作りでした。

この川が、東京と北海道、
現在と過去を繋いでいきます!

この物語にも様々な社会的弱者が登場します。それを見下す者たち、擁護する人々、宮嶋監督が弱者に向ける視線は「親知らず」と共通するものがあります。劇中ホームレスがたくさん出てきますが、私も数シーン、元ミュージシャンのホームレス役で出演しています。

ギターを弾いています!

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