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愛社精神と言う概念を持たないまま生きている。

企業の経営者の中には、愛社精神とか会社への忠誠心を従業員に求める方がいる。

だが、従業員の立場からすると、経営者との間に意識の隔たりがある。実際、どれくらいの社員に真の愛社精神があるのだろうか?親しい若手社員数人と話をしたが、その言動からは愛社精神など感じない。

高度成長期ならいざ知らず、現代では年功序列・終身雇用はとっくに崩壊している。昔なら頑張れば上がっていた給料が、今はほとんど上がる見込みが無くなってきた。どんな大企業だろうと、ずっと安泰とは言えなくなった。

なのに、会社は「奉公(=長時間労働・転勤等)」ばかりを求めて、「ご恩(年功序列・終身雇用・安定した賃金)」を返してくれない。「ご恩」がなくなり、雇用の流動性が昔よりは上がってきた現代で、「愛社精神」など芽生えるのだろうか?

従業員は自分の会社ではないので、会社の運営などには、経営者程の熱意はないと思う。会社と雇用契約を交わして働いているに過ぎない。雇用契約を結んで働いているに過ぎないのに、愛社精神っているのだろうか?と疑問に思っている。

前にいた会社では、「社員旅行」や「飲み会(with社長)」があった。自分は入社した最初だけ参加していたが、後はスルーしていた。上司によると、参加しない社員について「何で参加しないんだろう?」「参加するのが普通じゃないか」とか上層部の方々は思っていた様です…。参加するかしないかで忠誠心とかを測っているみたいだった。

新卒で入った会社でも、親会社の人の愛社精神ぶりが凄くて、軽く引いてしまった事がある。

社員旅行や飲み会してくれても(例え全額会社負担でも)愛社精神芽生えないよ。自分だったらはた迷惑な話だ。従業員と経営者含む上層部に隔たりが大きい。従業員側もそんなことは言えないし言わないし。

そんな事より、頑張りを給料に還元するとか休みを増やす(取りやすくする)とかしてくれよ~、そっちの方が1㎜は好きになるって。ギブが少なくて、テイクだけ沢山要求されても、社員はゲンナリします。

勤めている会社が本当に好きな人は、いると思う。しかし自分の感覚では、仕事と割り切って働いている人がほとんどだと感じている。

正直、「愛社精神」というのを経験した会社に持った事は一度もない。会社への帰属意識もない。同僚・上司には、さして興味がない。会社に勤めるのは、お金を稼ぐ為だ。仕事内容・待遇などでまあまあ納得の上、雇用契約をして働いているに過ぎない。もっといい待遇の会社があれば、そちらに行きたいと思う。(誰だってそうじゃない?)

「愛社精神」など無くても会社は勤められるし。自分は、そこまでして出世とか好かれようとか思わないから、そんな事しないけど。だからと言って、会社の事が好きな人達を否定はしない。押しつけられなければ、それでよし。

人を好きになる事もそれほど多くないのに、勤めている会社を好きになるのってもっと希有な事だと思う。好きになれたら、それは良いことだと思う。会社って入ってみないと人間関係とか仕事の進め方とか雰囲気とか分からない事あるし。

とりとめのない事を書いてきたけど、会社を好きになるのは、従業員個人個人がどう思うかなので、愛社精神を求めても不毛な感じがする。これからも会社とは一定の距離を置いてビジネスライクに行こうと思う。


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