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オウンドメディアを活用し、プロパー比率を上げる

▼この記事は、こんな人にオススメです。
-ファッションECサイト運営担当者で、セール比率が高くて困っている人
- ブランドのオウンドメディアをこれから立ち上げる方
- ファッションECに関わりがある方              など

こんにちは、Pomalog編集部の杉田です☻

今回は、ECサイトにおいてオウンドメディアに求めたいものの一つである、「プロパー比率の向上」についてお話していきたいと思います!(オウンドメディアの必要性については、こちら。)

プロパー価格
商品の値引きを行わず、製造・販売業者が当初に設定した価格、つまり定価のことを指す。
プロパー比率
売上の中で、プロパー価格で取引された比率のこと

オウンドメディアで、ユーザーに商品の魅力を伝える

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はじめに、「なぜオウンドメディアを活用することにより、プロパー比率の向上が期待できるのか」について考えていきたいと思います。

ブランドが利益率を上げるためには、プロパー価格で商品を買ってくれるユーザーを増やす、つまりプロパー比率を向上させることが重要です。

しかし、近年はフラッシュセールやアウトレットモールの増加など、割引価格で購入出来る場が増えたことにより、プロパー価格で商品を購入する人は少なくなってきていると考えられます。

では、プロパー価格で商品を購入してもらうためにはどうするべきなのか、それは、ユーザーに価格以外の魅力、つまり商品自体の魅力を感じてもらう必要があります!

そのために、商品の魅力をユーザーに伝えるコンテンツ、オウンドメディアを上手く活用していくことが大切であるというわけです。

ECサイトの商品情報と連携をとろう

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オウンドメディアを活用し、プロパー比率を向上させることを考えた時に忘れてはならないのは、ECサイトの商品情報との連携をしっかりと取ることです!

過去記事にあるように、通常、ECサイトとオウンドメディアの運営担当者は異なることが多いため、両者の連携がきちんと取れていないと、セール中の商品や販売対象外(未発売)の商品をコンテンツ化してしまうリスクが高まります。

プロパー比率を上げるためのコンテンツなのに、セール商品や未発売商品を紹介してしまっては意味がないですよね。

たとえば、ユーザーにとっては、コンテンツで紹介されていた気になる商品がセール対象商品であれば嬉しいかもしれませんが、その商品が未発売の商品だったらどうでしょうか?ユーザーは気になる商品が購入できないことにモヤっとするだろうし、ブランドからしたら機会損失です。

実際に、わたしたちが行っているブランドコンテンツに対するアンケートで「この記事で紹介している商品を購入したいと思いましたか。」の問に対して「いいえ」と回答した理由に、「一番いいなと思った商品が売り切れだったから」という意見が見受けられました。

プロパー比率を向上させるコンテンツを作るには?

プロパー比率の向上に繋げるコンテンツを作るためには、コンテンツ作成前のオリエンテーションがとても重要です。

■撮影が発生する場合のWEBコンテンツの制作スケジュール例
※記事アップ日から起算して

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しかし!オリエンテーション時に、商品の在庫やPR時期を把握できていないと、商品在庫等を無視した、キャッチーな商品だけをコンテンツ化してしまう恐れがあります。

そのため、オリエンテーション前に、商品の在庫やMD計画等の商品情報をきちんと把握しておくことが大切です。事前にMDカレンダーとPRカレンダーをしっかりと共有し、ブランドの商品PR時期をしっかりと把握・抑えておくようにしましょう!

MDカレンダー
販促カレンダーのこと。年間の販売促進・マーケティングプランを練る際に企業が参考とする情報が記してある。
PRカレンダー
どの商品をいつPR(プロモーション)するのかが記してある

オリエンテーションで「どのようなコンテンツをつくろうか!」となった際に、商品情報を把握できていれば、どのような商品をいつコンテンツ化すべきなのかがはっきりします。

進行スケジュールを管理する

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一般的に、オウンドメディアは雑誌のようなストックコンテンツと異なり、瞬間的に見てもらうフローコンテンツであるため、短期的にどう打ち出していくのかを考える必要があります。

実際に、オウンドメディアのコンテンツは、アプリのプッシュ通知やメルマガからの遷移率が高く(詳しくはこちら)、コンテンツをアップしてから1−2週間が記事のPVが伸びるタイミングであるといわれています。

▽ブランドA実例▽

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テンポよくコンテンツを作り上げていくためには、他部所との連携と進行スケジュールの管理がとても大切です!!

なぜなら、
・発売時期や在庫が確定するのが1ヶ月前〜2週間前が多い
・企画が先行して撮影も1ヶ月前なので、発売時期や在庫にあわせて撮影後にアップ時期や記事内容の調整を行う必要がある      
                              からです。

だからこそ、進行管理担当がついてそのコントロールする必要があるのですが、進行スケジュール管理はどうしても作業的に重くなりがちです。上手にスケジュールを管理・運営していくために、Backlogなど進行管理ツールを活用したり、案件ごとにオペレーション担当をつけるなどの体制づくりを行うことをおすすめします。

▽進行管理ツール(例):backlog▽

コンテンツ作成前のオリエンテーションと、進行スケジュール管理をしっかりと行い、適切な時期に適切なコンテンツを出せるようにしていきましょう!

(おまけ)キャスティングについて

人気のモデルやカメラマン等は、早めに抑えておかないと予定が埋まっていてキャスティングできない恐れがあるので、2ヶ月前には抑えておく必要があります。なるべく早めに撮影日を決めて、キャストを抑えるようにしましょう。

また、ファッションブランドのコンテンツは有名なモデルをキャスティングしたがる傾向にありますが、実際に数字を見てみると、物撮りの記事の方が反応が良かったりします。(参考までに、こちら)モデル撮影時には、体数制限があったりするので、カメラマンは物撮りのほうがコストが押えられるということも考慮すると、必ずしもモデルをキャスティングする必要性はないのかもしれません。

まとめ

プロパー比率を上げるには
1.MD計画にあわせてスピーディにコンテンツをつくり上げる必要がある
2.そのためには他部署との連携開始が重要
3.MD計画で1ヶ月前に商品在庫が決まる、となると進行スケジュールが大事

ここまで読んでいただきありがとうございました!

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Photo: Getty Images