読書日記92「株価暴落」ー池井戸潤

池井戸作品を読んでいたらAmazonのおすすめに表示されたので素直に従った。

大手スーパーで爆発事件が発生し、株価が暴落する場面から物語が始まる。今まで読んだ作品は、分かりやすい事件から始まることはなかったので驚いた。

主人公はこのスーパーの運営会社を担当している銀行員、坂東だ。正論すぎる正論で大企業の論理に立ち向かう姿はかっこよくもあったが、あまりのまっすぐさに危うさを感じる程だった。また、坂東の上司も自分のキャリアを危険に晒すのを分かった上であえて本人を自由にやらせているようだった。個人的にこういうタイプの上司の思考は興味があるのだが、掴めないところがあるため、彼が主人公の物語も読んでみたいと思った。

物語の結末では犯人とその動機が明らかになる。分かりやすい伏線がはられていなかったので、ミスリードにもばっちり引っかかり、想定外の結末だった。

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