読書日記90「キネマの神様」-原田マハ

原田マハさんの作品は以前にも読んだことがあるが、美術がテーマの作品が多く、少し頭を使いながら読む。そのため、なかなか次の本に手をつけられずにいた。この本なら美術がテーマではなさそうで気楽に読めると思い手に取った。

映画好きかつギャンブル依存症の父に振り回されるキャリアウーマンが主人公だ。たまたま破天荒な人に振り回される主人公の話が続いた。

この本で取り上げられる映画は実在の映画ばかりだ。自分が観たことのある映画は「硫黄島からの手紙」だけだったが、自分が考えもしなかった解釈が紹介されており、なるほどと思った。映画は本よりも受動的に消費してしまうが、もっと能動的に鑑賞するようにしたいと思った。

クライマックスでは冒頭部分でも考えられなかった方向に話が進んでいき、涙が溢れた。

この本を通して映画の奥深さを知ることができて良かったと思う。

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