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遠距離恋愛と不幸自慢

付き合い始めて3年半、遠距離恋愛歴2年半。私の大切なパートナーは800キロ先に居る。彼が起きる頃に私は眠りにつき、私の仕事が始まる頃に彼は仕事を終えて晩酌をしている。通信環境の悪さからビデオ通話はほぼ出来ず、休日もなかなか合わない。
あなたの周りにも居ないだろうか、遠距離恋愛を頑張っている人。もしかするとあなた自身が遠距離恋愛の真っ最中かもしれない。

遠距離恋愛というものは、どうやら不幸自慢をしたくなる傾向にあるようだ。
「私なんてもっと会えてない」「近くにいるだけ感謝しなよ」
気持ちは痛いほどわかるが、相手からしてみれば知ったこっちゃないわけで、そのかたちを選んだのは間違いなく遠距離恋愛をしている2人だ。

綺麗事なのは百も承知だが、距離なんて人間関係を形作るひとつの要素に過ぎない。近くにいたって浮気されることもあれば、遠くにいたって喧嘩する。不幸自慢を重ねても、私達は幸せになんかなれない。

寂しい気持ちを押し殺す必要は無いだろうが、相手の寂しさを軽んじてしまうのは、あまりにも軽率で無意味なことだ。

私自身、遠距離恋愛を経験して本当に良かったと思っている。将来のことを考える後押しをしてくれるし、彼との時間を大切にできる。そしてどんなに近くにいたって時間は有限で、いつか永遠に会えなくなる日が来ることに気づくことができた。互いを思いやること、悲しみを共有すること、尊敬し合うこと。それが出来ればくだらない喧嘩はしなくなる。ワガママで自分に自信が無い私を成長させてくれたのは彼の優しさと、私たちを隔てる800キロメートルだ。

繰り返しになるが、決して遠距離恋愛をしている人は文句を言うな、という意味ではない。辛いものは辛いし、誰かに話すことで少しでも気が紛れるのなら、パートナーに当たってしまう前に誰かに聞いてもらった方がいいと思う。(聞く側の皆さん、ありがとうございます.......)

だけどどうか、寂しさに負けることなく乗り越えて欲しい。そして、自分の幸せのために誰かを傷つけていないか、ほんの少しだけ気にかけてみて欲しい。より良い遠距離恋愛のすすめ。あなたも私も、幸せになれますように。

2019.09.01 植物

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