★  健康診断での助言じょげん

夫はかなり細身ほそみで、見かけによらず結構お腹がすぐ空すくタイプ。1度に沢山でなく、しょっちゅう冷蔵庫を開けて何か食べてる。そんな夫が年に1度の健康診断で『痩やせすぎ』にチェックされて帰宅。

医師「まぁ奥さんに、美味しいものをたくさん食べさせてもらってくださいな」って言われたと。
「はあ〜？なあ〜にぃ〜？
o(｀ω´ )o」
憤慨ふんがいしてイラつく私に、クスクス笑っる家族。

★  夫は筋金入すじがねいりの甘党あまとう

夫は大の甘党あまとうで、昔、会社にフランスの限度を越えた極甘ごくあまの高級マロングラッセが届き、誰も食べられない恐ろしい甘さが話題になっていた。それを唯一食べたのが、ウチの夫。
「え、（僕が食べて）良いんですか？」
美味しそうにペロリ。新人だったのに、その高級菓子を缶かんごともらって帰って1人で食べた勇士伝説ゆうしでんせつがあるんです。今、思えば。

夫の超甘党、それは同じく細身の義父の遺伝いでんだ。亡き義父は、コートのポケットにいつも（菓子盆かしぼんに入ってる）ひとくち菓子や飴あめが入っていて、駅やバス停でもクチュクチュと口くちを動かしてる、義父は、そんな会社員だった。

夫の実家では、正月に義父が初詣はつもうでに行く成田山なりたさん土産の羊羹ようかんを、1人1本食べる習慣があったそう。羊羹ようかんを1本丸いっぽんまるかじり？その発想はっそうに心底驚しんそこおどろいた。

★  家族

そんな夫は自宅が仕事場、とてもマメに動いてくれます。
かなりな偏食へんしょくで我家のメニューを左右さゆうする長女は、肉にくやチーズ好きコッテリ派。現在、半分弁当べんとう持ち出社で、半分在宅ざいたくリモート。
食いしん坊なのに、いつも軽くダイエットしてるパティシエの次女は、仕上しあがりが綺麗きれいだと喜びます。

食卓しょくたくは女子じょしパワー、賑やかで多少華はなやかかもしれません。

★  冬は 焼芋やきいも🍠

冬は出がけに、ピッピッピッとオーブンレンジのオートキイで、焼芋やきいもセット。部屋中が、ジンワリ焼けた芋いもの香こうばしい匂においになるのも大好き。
我家がオーブンレンジを買う時の（滅多めったにないけどw）ポイントは、とにかくこの「焼芋やきいもキイ」がある事！

あまりに続くと、庫内こないに忘れられたり、見て！この真ん中だけ食べる奴やつが現あらわれたりする。有難ありがたみが薄うすれる冬ふゆの終おわりだわ。

★  ものぐさ大皿おおざらパターン

この楕円形だえんけいの白しろい大皿おおざらは、無印良品むじるしりょうひんのもの。すぐ壊こわれるだろうと3枚買かって数十年。毎日迷まよわず夕飯ゆうはんに使って、まだ2枚ある…なかなか丈夫じょうぶな強者つわものです。

アメリカ生活の名残なごりでしょうか、素材そざいを薄味でそのまま、パレットのように彩いろどりよく並ならべる。好きなものを各自かくじの皿さらに取ってもらうサラダ方式ほうしき多おおいですね。

チクテベーカリーの美しいニースサラダに「近ちかづきたい一心いっしん？」すぐ真似まねてみます。私は、ものぐさで飽あきっぽいですが、意外にポジティブな実験屋じっけんやでもあります。

★  お昼ひるは、夫おっとが作ります。

温あたたかい麺類めんるいもありますが（鍋なべの翌日よくじつとか）基本きほん、私の好きなつけ麺めんです。具材ぐざいは夕飯の残り。昼用ひるように夫はササッと、みんなが食べてるおかずを別皿に確保かくほしてたりします（笑） 卵たまごと肉にくと野菜やさいにワサビがレギュラーで IN。
素麺そうめんと、きしめんや別の麺とのハーフハーフにした喉越のどごし感は、私の好み。
食後しょくごには必ず、珈琲☕️&ヨーグルトを出して、皿洗いまでササッとしてくれます。

普通ふつうだと思ってたら、違ちがいました。ヤッター！
雑ざつではありますが、夕飯作ゆうはんづくり以外は基本何きほん なんでも軽快けいかいにやってくれます。自宅仕事じたくしごとだから出来るのかな。私はただ夫の作るお昼ひるを
「おーいしー❤️」
「才能さいのうある！」
日々褒ひびほめて褒ほめて。ま、でも本当に美味しいの。
なので、夕飯1回ゆうはんいっかいの私の出番でばんは、必かならず頑張がんばって作つくる余力よりょくがあるのかな。あまり面倒臭めんどくさがらず、いつも機嫌良きげんよく料理する。（米こめとぎや配膳はいぜんは娘たちもサポート）長ながい目めで見たら、これウィンウィンなのかもしれない。これは何となく賢かしこい。

ウチには美しい竹たけざるもありますが、本人、迷わずこのアルミパンチざるのまま。夫にオシャレまでは、とてもムリ！

★  夫があんこ缶かんで作る お汁粉しるこ

夕方お腹が空すいて仕事が手につかなくなる夫のために、冷蔵庫には餅もちが、引き出しにはあんこ缶かんが常備じょうびしてある。（他にも多々たた）で、本人が時々、小鍋こなべにお汁粉しるこを作って家族かぞくを待ってたりする。
「ねぇねぇ、お汁粉しるこがあるんだよね〜食べる？」
「早く食べないと、お餅もちが固かたくなっちゃうな」
ニコニコ切り出されたら、夕飯前でも、ダイエット中でも絶対に断ことわれない。我家の鬼おにの掟おきて。優やさしい気持ちは決けっして折おらない事！いただきます。

★  高齢こうれいの母はは

大家族だいかぞくで、商売しょうばいもしていた実家。週に4回、天ぷらを大量に揚あげる家。父ちちの好物こうぶつで、酒のアテに良い？コロッケ揚げる時も天ぷら、唐揚げの時も、トンカツの時も、全部天ぷらも揚がる。ウチに来た友人が
「朝から天ぷらをご馳走ちそうになった」
と妙みょうに感激かんげきする。
「いつもなの。いつもあるの！」

数年前に階段かいだんの多い自宅じたくを手放てばなし、老父母ろうふぼは近所きんじょでマンション暮ぐらしを始めた。母は背中せなかが曲まがっても、せっせとごはんを作る。不調の波なみがありメンタル弱よわめの父ちちは
「食べられないのに、お母さんが作ったから食べろ！って。嫌いやなんだ」
最近の父の愚痴ぐちは、いつもこれ。

しかし先日、久しぶりの慶事けいじ、姪めいの結婚式が華々はなばなしくあり、オシャレして親族が集合。みんなの心配を他所よそに、父は持って来たカメラで
「お母かあさん、綺麗きれいだ」
隣にいる母ははだけを写うつしまくる父ちち。母ははは…無む、普通フツー（笑）老境極ろうきょうきわまる父母のワンシーン。孫まごもビックリ。ま、何より。

私が「行く」と言うと、母は、私の好物こうぶつのきゅうりを糠床ぬかどこに入れて、果物くだものをむいて小分こんけ皿さらにセットする。自然しぜんで普通フツーみたいに。
この落おちない料理力りょうりりょくと、もてなし力りょくには、我が母親ははおやながらスゴイ！と感心かんしんする。

この日は、おでん。なかなか食べ切れないと言うので、私も母の夕飯ごはんを久しぶりに預あずかることに。
「ん〜っ、私が作るおでんより、ずっと美味おーいしい」
私は、まだまだだ。

★  弁当べんとう作り

これが、なかなか終わりません。パティシエの弁当は、即冷蔵庫そく れいぞうこへが規則きそくなので、曲まげわっぱなどの弁当箱べんとうばこは使えません。着替きがえて外そとに出るのは大変で、みんな早朝から売ってる弁当べんとうに毎日なってしまうという栄養えいようが偏かたよりがちな職業しょくぎょうみたいです。
娘たちは、いつもは食べない梅干うめぼしや魚も、弁当に入れると食べて来るので、欠かかさずグイッと入れちゃいます。

★  出かけた人は、おやつを買かって来くる！

と言っても、大体私だいたいわたしの役目やくめです。
帰宅してすぐ食べる物もの。夕飯作ゆうはんづくりに取り掛かる前まえが、夫の空腹くうふくのピークで（結構ガッツリ、既すでに食べてる事もしばしば）喜びます。
「なになに〜？おっ美味うまそ！食べていい？」

★  つい買う スポット

場所場所ばしょばしょにお気に入りがあって、大抵たいていこんな感じです。

○  目白 志しむら

姫ひめしんじょ饅頭まんじゅう。つるんとしてしっとり、逸品いつひんで毎回感心まいかいかんしんします。

○  仙太郎せんたろう

3種のおはぎと、あんこがギッシリ入った最中もなかは必ず。価格かかくがリーズナブルなので、いつも数人並すうにんならんでいます。売り切れないように、デパートに着ついたら、まず最初に向むかいます。

○  うさぎや　阿佐ヶ谷あさがや

2ヶ月に1度、近くに用事があるので、季節の和菓子を。木の引戸ひきどの風情ふぜいある小さな店は地元じもとで人気。コロナで喫茶きっさは閉鎖へいさされてますが、ここの夏限定なつげんていで出すかき氷が安価あんかで美味びみなんです。トッピングの白玉しらたまは1個¥10って、もうミラクル！
「じゃ、5個追加ついかで」
「私は7つ！」
大好きです。

○  みはし  

よく行くデパ地下で、寒天かんてん好きな自分じぶんのために。最近じゃ前まえを通りかかると、店員の「あっこの人、買かう！」って強い視線しせんを感じてドキッとします。

○  オザワ洋菓子店ようがしてん

墓参はかまいりに本郷ほんごうに行く時は、寄よります。イチゴシャンテのコロンとキノコのようなビジュアルが「キャッ可愛い❤️幸しあわせ」って気分が上がるんですよね、毎回。

○  アンデルセン

フレンチトースト、娘が朝あさごはんに（仕事場に）持って行くので買います。

○  木村屋きむらや

定番ていばんのあんぱんは必ず。クリームぱんも買います。

○  フォション 高島屋たかしまや

ショコラブレッドのハーフ（4枚切り）娘たちが先を争って食べます。

☆  スーパー　サミットのパン屋

近所のスーパーの中にある提携ていけいパン屋。
私はとにかく、アップルパイが大好き。でもリンゴが崩くずれてるのジャムみたいなのはダメ、パイが硬かたすぎはダメ！なかなかなウルサ型かた。好きなタイプにたどり着けないのだが、意外や、このスーパーの手作りリンゴパイ（4分の1カットで¥160くらい）は見事にハードルクリア☆カスタードクリームも入ってるので、冷蔵庫で冷ひやしときます。硬かためのリンゴがゴロンと、very good！ぜひぜひ。

★  良よいとこだけ繋つなげて

そう言えば、誰も来ない我家の食卓しょくたく、家族かぞくだけ。（あ、娘の友達は来ますが、ごはんは子供部屋まで運はこびます。）
そこここに上着やら新聞やら菓子の残りやら、緊張感きんちょうかんゼロの無法地帯むほうちたいが、我家の真ん中まんなかだ。
誰かが文句もんくを言い、その声で「テレビが聴きこえない」と嘆なげく。全くうるさくてしょうがない。

あと何年続なんねんつづく喧騒けんそうだろうか。かなりピッチを上げて、何とかして欲しい気持ちも結構けっこうある。

何かが続つづいて行く。
食べてる時、人は無心むしんだ。「美味しいもので笑顔になる」って、どこか文化ぶんかでもあって、育はぐくまれる力パワーなんだと思う。
少しずつでも、明るい方ほうに、楽しい方ほうに。
娘たちの未来みらいへ繋つながる食卓に、笑い声と、日差しの温もりをと、私はひっそり願ねがうばかりだ。