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国別のワインの生産量・特徴①

こんばんは。
本日は前回に続き、私が最近ハマっているワインの解説投稿をしたいと思います。(前回の記事は以下をご参照ください。)

本日は、国別のワインの特徴についてご説明をしたいと思います。

①世界のワインの生産量・消費量データ

まずは全体像として、ワインの生産量や消費量に関するランキングを紹介したいと思います。※2018年時点の以下のサイトのデータを参考にしています。


1.ブドウ栽培面積

ワインの原料となるブドウの栽培面積のランキングです。

1位:スペイン(95万ha)
2位:中国(84万ha)
3位:フランス(79万ha)
4位:イタリア(68万ha)
5位:トルコ(60万ha)
26位:日本(1.7万ha)

中国やトルコが上位に来ているのが意外でしたが、両国はワイン以外に生食、ジュース、レーズンにブドウを使っているケースが多いようです。
日本も山梨などはブドウの名産ですが、世界ランキングで見るとかなり少ないですね。

2.ワイン生産量

ワインの生産量ランキングです。

1位:イタリア(4950万hl)
2位:フランス(4740万hl)
3位:スペイン(3700万hl)
4位:アメリカ(2900万hl)
5位:オーストラリア(1200万hl)
26位:日本(19万hl))

日本は1位のイタリアの260分の1程度ですね‥。

3.ワイン消費量

ワインの消費量です。

1位:アメリカ(3200万hl)
2位:フランス(2800万hl)
3位:イタリア(2000万hl)
4位:ドイツ(2000万hl)
5位:中国(1500万hl)
16位:日本(340万hl)

生産量と比較して、アメリカや中国など、人口の多い国が上位にきています。
一方で、イタリアやスペイン(7位)は、人口を加味しても生産量と比較すると消費量がやや落ちている点が少し気になりました。


②国別のワインの特徴(ヨーロッパ編)

続いて、国別のワインの特徴について解説したいと思います。

1.フランス

ワインと聞いて真っ先に思い浮かぶ「ワイン大国」がフランスで、生産量はイタリアに次ぐ第二位です。

フランスは国全体でワインの生産に取り組んでおり、ボルドー・ブルゴーニュといった名産地があります

特にボルドーでは「5大シャトー」など、世界を代表する銘柄が生まれています。

また、フランスワインの製法・品種は原産地呼称統制(AOC、品質水準を守るため国が定めたワイン法)により厳格に管理されており、AOCの基準を満たしたワインが市場に出回っているため、高い品質が担保されています。


2.イタリア

ワインの生産量第一位がイタリアです。
イタリアワインの特徴は、品種が多く個性豊かな点です。

イタリアは山岳地帯や丘陵地帯などを有する変化に富んだ地形をしており、雨が少なく温暖、ぶどう栽培に最適の地として知られています。
紀元前10世紀ころからワイン造りが始まったと言われており、北部(バローロ)・中部(キャンティ、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ)・南部(ネプリカ・ロッソ)のそれぞれの地域にマッチするワインが造られています。

また、フランスのAOCのように、イタリアではDOC法(原産地呼称管理法)によって、ワインの格付けや品質管理が行われています。


3.スペイン

情熱的、叙情的な風土に溢れているスペインは、ブドウの生産量が世界一ワインの生産量も第三位です。

スペインは、ワインに用いられるブドウの種類が150種類もあり、ワインの種類が豊富な点が特徴の一つです。多くが土着品質となっています。

スペインは紀元前1100年頃からワインの生産を始めており、中でも赤ワインに力を入れている国で、「テンプラニーリョ」というブドウ品種を使った赤ワインは、スペインの代表的なワインとして世界に知られています。

スペインの赤ワインの特徴は、果実味豊かでタンニンの強いフルボディが多い点で、長期熟成に適した伝統的なワインが主体となっています。

スペイン最高峰と言われるワインが、ベガ・シシリアのウニコで、スペイン語で「たったひとつ」の意味を持っています。
ウニコに使われるブドウの収穫量は少なく、収穫されたブドウは大樽で1年、小樽で2年、古樽で4年熟成し、その間10回もの清澄が行われ、瓶詰めされてから更に3~4年熟成させてから出荷されており、製造に大変な手間がかかっています。


4.ドイツ

ドイツのワインは、圧倒的に白ワインが多いことが特徴です。
ドイツのワイン生産量は世界第10位(2018年)で、トップ2のイタリア・フランスと比較すると5分の1程度の生産量です。

ドイツワインは、フルーティで繊細な味わい、酸と残糖(未発酵の糖)のバランスです。
ドイツは気候が冷涼なので、熟成速度が緩やかで、独特の果実感が残されます。

様々なブドウ品種が栽培されるドイツですが、ほとんどブレンドされることはありません。
そして、高級ワインのほとんどは「リースリング」という品種のブドウ(モーゼルとラインガウが主な原産地)から造られていて、ドイツを代表するワインとして知られています。


5.ポルトガル

ポルトガルのワインの歴史は古く、紀元前2000年頃から造られたと言われています。
また近年では新たなワインのスタイルにも挑戦しており、USAトゥデイ紙から「ワイン界に信奉される女性」とも言われているジャンシス・ロビンソン氏からも「ポルトガルは今ノリにノっている」と称賛されるなど、国際的な評価を上げています。

ポルトガルは南北に560km、東西に160kmと小さな国ながら、北部の丘陵地帯と南部の平地では平均気温や降水量が大きく異なり、狭い国土に対して多様な土壌タイプが存在するため、イタリア・フランスよりも多い250種以上の土着品種があります。

メジャーなワインとしては、スペインのシェリーと共に世界三大酒精強化ワインと称されるポートワイン・マデイラワイン、飲みやすく手頃なヴィーニョ・ヴェルデなどがあります。


本日は以上です。
読んでいただきありがとうございます。
次回の記事にて、ヨーロッパ以外の国のワインについても解説したいと思いますので、引き続きよろしくお願いします!


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