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勝てないチームのコーチへ

私はとある中学の女子バスケットボール部を担当しています。そこは、ほとんどの選手が中学からバスケを始めます。

当然のことですが、なかなか試合では勝てません。しかし、そんなチームや選手でも「ベスト8」という目標に向かって日々練習しています。

こういう状況でこのチームを担当してから早くも4年が過ぎようとしています。
残念ながら、なかなか結果は出ません。良くてベスト32です。バスケットで勝つって難しいなぁと思います。

いざ、自分の状況を文字にしてみるとなかなか切ない気持ちになりそうになります。一生懸命やってはいるものの、なかなか結果がでない。もしかせずとも、結果がでないのは私自身の指導力が無いせいでは?と考えてしまいます。

確かに結果が出ないのはとても悔しいことです。しかし、この4年間ただひたすら悔しい思いだけしてきたわけではありませんでした。

バスケの指導をしていて良かったなと思うことが何度もあったのです。

今日はこのことについて、弱小チームでもがいているコーチに向けて書いていこうと思います。

コーチの仕事は「成長に目を向けること」

バスケを教えていて最も嬉しい瞬間は?と聞かれると私は「選手やチームが成長した時」と答えるでしょう。

なかなか勝てない状況が続くとコーチも選手も苦しくなります。しかし、選手の僅かな成長やチームの成熟に目を向けるととても嬉しい気持ちになります。

これは指導して確信していることですが、たった1週間の練習でも選手は成長できます。チームも変わります。

成長の度合いを測るのが試合なのですが、そこで成果が出たときはなんとも言えない最高の気分になります。

また、幸いなことにうちのチームには外部コーチがいて、その人が週末来てくださるたびに「〇〇が良くなりましたね!」と認めてくださいました。

その人がいなければ、バスケを教えていて楽しいと思うことはありませんでした。

勝った負けたという結果に一喜一憂することも大切ですが、少しずつ成長している選手やチームに目を向けることはもっと大切です。
特に、なかなか勝てないチームの場合には。

こういうスタンスが選手が生き生きバスケをすることにつながっていくと私は信じています。

バスケが楽しい、が最高

そして、バスケを教えていて楽しいと思えるのは選手が「バスケが楽しい」「このチームで良かった」と言ってくれたときです。

部活でバスケができるのはせいぜい2年半です。たった2年半ですが、その中で一生の思い出となるような体験ができます。バスケが楽しい、このチームでよかった、というのは一生その子の記憶に残る思い出です。

だから、バスケットを楽しい!と思わせることができたときは自分も楽しくなります。なぜなら、私もバスケが大好きですから。そして、毎年メンバーは変わるけれど、どの代のチームも大事だからです。

結果が出る出ないは当然ありますが、自分に最後までついてきてくれた選手には可能な限り最高の思い出を残してあげたい。その思いが伝わったときは当然嬉しいです。

だから、バスケットを楽しいと思わせるチームを作るのです。そして、楽しいと思えば勝手に選手は練習し始めます。

そういう生き生きしたチームを私はこれからも作っていきたい。
それが、ベスト8に行くために必要だと信じているし、何より選手も私も楽しいから。

成長を認めること。
バスケを楽しいと感じてもらうこと。

これが成功したときが私のバスケ指導において楽しい!と感じる瞬間です。

これに勝つ喜びも加えられるよう練習を工夫するのが、これからの私の課題です。

この文章が弱小チームのコーチのみなさんの支えになれば幸いです。
では。

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