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ワクワクが最強

昨日は3年生の練習試合で今日は1年生だけの練習がありました。
同じチームの選手だが、この2つの集団は何から何まで違いました。

3年生が沈んだ雰囲気でダラダラやっているのに対して、1年生は生き生きと明るい雰囲気でバスケットをしていました。
3年生は沈んだ雰囲気でやっているからミスが続き、さらに雰囲気が悪くなる。それに対して、1年生はミスが起こっても互いにフォローし合おうとする。
3年生が浮かない顔でバスケットをしているのに対して、1年生はニコニコしながらプレーしている。

この違いは何から来るのでしょうか。

それはバスケを「やらされているか」「やっているか」という違いだと思います。
このような差が生まれてしまった原因は色々考えられますが、そのひとつに「これまでのコーチングの影響」が挙げられます。

3年生はミニバス経験者が0人でした。初めのころはバスケットにならず、ハーフコートを越えることも危うい状況でした。さらに、ハーフコートオフェンスになってもすぐにパスミスをしてDFに戻るという繰り返しでした。その状態を抜け出すために、私は様々な約束事(共通理解)やプレーなどを教えてきたのですが、選手の判断に対して「違う!」とか「なんで〇〇なんだ!」というコーチングをしてきてしまいました。初心者だからこそ、正しい判断を理解させるということが大切だと考えたからです。

その結果、確かにバスケットは多少上手くなりました。そして、少しずつ勝てるようにもなってきました。しかし、ちょっとレベルの上のチームと当たって、自分たちのバスケットができなくなると、思考が止まってしまいます。どうすればいいのか分からないという状態になって、いつものプレーができなくなってミスが続いて大差をつけられて負ける。

このような状況をみて、これまでのコーチングは間違いだったのかもしれないと最近思うようになりました。
というのも、今の3年生は「自分で判断している」というよりも「コーチの判断と異ならないように」プレーしているように見えるからです。

これでは、バスケを「やらされている」状態になっても仕方がありません。自分たちで判断してプレーしているのではなく、コーチに言われた通りに判断している状況と化しているからです。

それに対して、1年生はまだバスケを始めたばかりで何もできません。しかし、何もできないからこそ必死にプレーします。できないからこそ、上手くなりたいと思って練習の合間もずーっとドリブルチェンジの練習をしています。そして、まだ上手くない1年生の方が楽しそうにバスケをしています。

そんな1年生を3年生のオフェンス練習の相手としてディフェンスをやらせたことがあります。3年生がリバウンドを取って、トランジションオフェンスをするという練習でした。そこで1年生に出した指示は「ボールを奪え」でした。ボール持っている人からボールを取りに行く、パスが飛ぶことを予測してパスカットを狙う。それだけ伝えてディフェンスをさせました。

すると、1年生は必死に3年生にくらいつきました。正直、ほとんどファールでしたがボールを奪おうとしていました。きっとこのときに1年生にたいして「DFはこうするんだ」とか「なんで3線がいないんだ」とか指摘していたら、1年生のアグレッシブなDFはなくなってしまったはずです。

このことから言えることは「コーチは選手をロボットにしてはいけない」ということです。ロボットのように決まった動きだけを求めても大きな成果は望めません。
原理原則を教えて、「こういうルールで攻めよう」「こういう風にディフェンスしよう」と大枠と判断基準を理解させます。その上で選手達に判断をさせるというのがより上質なコーチングではないでしょうか。

そして、もうひとつ今日の練習から学んだことがあります。それは「ワクワクは最強」ということです。できないことにチャレンジする。やったことがないことをやってみる。こうしたときの選手の集中具合はずば抜けています。その状態を作って、よりよい成長を促すのがコーチの役割だと思います。

そのためには、前向きなコーチングが必要です。怒りで選手を奮い立たせるのではなく、ワクワクで選手を輝かせる。そういうコーチングをしたいと強く感じました。

中体連まであと3週間。テスト休みに入りますが、気持ちを整理してまた頑張ろうと思います。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!

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