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32.五円玉の価値は五円?

 5円です。
 …本当にそうでしょうか?

 三菱UFGのコラムから抜粋しますが、一枚当たりの五円玉の原料価格は2.28円だそうです。さらに製造原価になると約10.1円。5円を超えてしまっていますね。まあ、売り物ではないので原価割れという話ではなさそうですが、なんだか不思議な感覚に陥ります。

 五円玉の価値を10円と主張はどうにも受け入れられなさそうです。
 では仮に原価10万円のものを5円で流通させたらどうでしょう。溶かして原材料として再販した方がもうかりそうです。ほど錬金術みたいなものですね。

 さらに希少価値なんかを考慮したらどうでしょう。
 ”レア物”なんかは本来の価値以上、ときには数百万円で売れるなんてあります。(ブルーアイズホワイトドラゴンなんかは良い例でしょうか)「ただのカードなんかに」と言いますがそこにはロマンがあるのです。きっと。
 五円玉も年によって製造枚数がかわります。造幣局より年銘別貨幣製造枚数がでておりますので見てみましょう。
 平成元年には96万枚発行されているのに対して、平成23年は456枚しか発行されていません!!これはかなり希少なのではないでしょうか!その差実に約2100倍!!
 …皆さんお分かりかと思いますが、やはり五円玉は5円です。

https://www.mint.go.jp/media/2021/02/nenmeibetsuR2.pdf

 さて、お金の価値はどこにあるのでしょうか?
 やはり「信頼」でしょう。これからも価値が変わらない、みんな共通の価値観をもっている。信じる心がお金をお金足りえるのです。

 インフレしてお金の価値が下がりまくった時、もしくはお金の価値がなくなってしまった時、五円玉は”5円”以上の価値を発揮するかもしれません。

 よく例にあがる一万円札などはインフレで価値が下がりますが、五円玉はもしかしたら価値が上がるかもしれません。こういうお金の見方も面白いのではないでしょうか。

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