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マンガドリーム⑧『物語の源泉』後編

はじめまして。こんちには。
少しずつ暖かい日も増えてきて、散歩が心地よくなる季節の到来を前に、珈琲やマンガや美術や音楽をサプリメントに、相変わらずマイペースで自身なりのマンガ道を模索しているGプレッソです。

キャンプは続く。ライトサイド。

さて、前回⑦『物語の源泉-前編』では『物語とは何か?』に関するエトセトラを綴ってみました。今回マンガドリーム⑧『物語の源泉-後編』におきましては、具体的にどのような『タネ-種-』が現代のクリエイトに影響を及ぼしてきているのだろうか?ーということに関してワタシなりに整理していきたいと思います。
やはり、あくまで個人的な認識範囲におけるケーススタディですので、どうぞライトに眺めていただければと思います。
知見が広まった際には随時更新していこうとも考えております。
よろしくお願いします。


まずは、1コマ漫画のマイドリームワールドから始めさせて下さい。

1コママンガ
マイドリームワールド

夢の世界でワンダフル。

今回の夢物語は、アニメーション作家の『新海誠監督』です。
夢の中で、ワタシは新海監督とフェンスのある土手のような草原で、語り合っているのでした。アニメーション作りの心得的なことを色々と語ったあとで、二人フェンスの向こうを見つめつつ、何やら前向きなことを呟いているのです。
これまでに鑑賞してきた新海誠監督作品(全作ですが・・)の中から、いろいろなイメージが夢の中で合成されて、一つの『夢絵』として立ち現れてきたのでしょうか。
ディズニー作品や宮崎駿監督作品(ジブリ作品)と同様に次作が最も待ち遠しいアニメーション界の夢追い人・ロマンチストの監督(個人の感想ですが・・)とお話しできたことは、とても幸運で安らかな夢となりました。

新海誠監督の見つめる先は・・。次作が待ち遠しいです!


目次

はじめに 譚・劇・記とは?
A 神話 説話 童話
B 動物 妖怪 空想生物
C 文学 詩歌 戯曲・脚本 小説
インターミッション 物語の元ネタ
D娯楽 エンタテインメント
E芸術
F歴史 古代遺跡  個人史ナラティブ
G 宇宙 大自然 夢
あとがき

連載Gマンガ『ボクはディオゲネス』

前回よりの続き。海辺の出会い①レフトサイド
出会い②レフトサイド



はじめに 譚・劇・記とは?

出発①レフトサイド


物語の内容を形容する言葉として、「譚」「劇」「記」などの言葉がありますが、パッと思いつくものを挙げてみれば、以下のような感じになりました。
「譚」-たん-:はなし・かたり・ものがたり
冒険譚 英雄譚 異世界譚 幻想譚 怪奇譚
歴史譚 革命譚 運命譚 体験譚 恋愛譚 
変身譚 改心譚 堕落譚 秘密譚 犯罪譚 復讐譚
etc,etc・・・

「記」-き-:しるす・かきとめる・書きとめたもの
日記 旅行記 記事 記録 
ジャーナル ルポルタージュ
etc,etc・・・

○「劇」-げき-:演劇・芝居・ドラマ
心理劇 推理劇 愛憎劇 喜劇 悲劇
etc,etc・・・

「もの」を語って物語・・・。世には様々な『物語の語り方」がまだまだあるようです。
果たしてワタシはどのような『物語』を描きたいと思っているのでしょうか?
引き続き『マンガ道』の逡巡をゆっくりとでも続けていこうと思います。

旅の途中。ライトサイド。


A 神話 説話 童話

遠い古代の『物語』からー。
ブリテン島(イギリス)英雄伝説『アーサー王伝説』(ケルト神話起源説/スキタイ起源説)

さて、ワタシが「物語の源泉」という言葉から、真っ先に思い浮かんだのは『神話』というワードでした。そこから派生して『伝説』『宗教的物語』などもイメージされてきます。
次に『説話』というワードも思い浮かんできます。そこから『昔話』『民話』『民間伝承』。
また、主に子どものために書かれた物語として『童話』『おとぎ話』など。
上記のワードの全ては、広く「『説話』系の物語」とひとまずまとめられるでしょうか。

説話:人々の間で昔から語り伝えられてきた話

宇宙開闢以来(開闢以前も含めつつ)ー地球に限っても、あらゆる『物語』は生まれ続け、700万年前の初期人類(猿人)の出現~20万年以来の現生人類のターンにおいても、古今東西、現在までも1秒も休むことなく世界中絶え間なく作り続けられている『物語』・・・、ですが、
一つの考え方として、全ての物語は「神話」から始まったのではないか?ーという説もあります。

○神話

神話の世界で。


『神話』とは、「超越存在者(神)や英雄たちのストーリーとして森羅万象を紐解いている物語」ともいえるでしょうか。
神々のチート能力人外の怪物(半獣半人や巨人など含め)や伝説のアイテム異世界冒険・・・etc,etc、現在までも幅広く『神話的ガジェット』は日常に生き続けています。
『神話』において内容として語られるのは、たとえば以下のように整理できるでしょうか。
・世界の創造/世界の始まり/世界の終末と再生
・人類の来し方/民族の起源や歴史
・国家建国物語/当該王権の正当性をうたう
・自然現象の起源/宇宙のサイクル
・神々の系譜/超常的パワー/神々の争い闘い
・英雄伝説/アイコン的アニマル/ 怪物たち

   etc,etc.

また、世界中にある各々の『神話』は、時代時代の相互交流において伝わってゆく(はず)だろう観点から、似ている側面・関連性があることは当為なのだと思えます。
内容には踏み込みませんが、下記に世界各地の神話名を備忘録としてメモしておきたいと思います。

世界各地の神話

○エジプト神話 ○ギリシア神話 ○ローマ神話
○ケルト神話(アイルランド神話)
○北欧神話(古代スカンジナビア)
○スラブ神話
○バビロニア神話(イラク近辺)
   メソポタミア シュメール神話
○ペルシア神話(ゾロアスター教神話)(イラン近辺)
○インド神話 ○中国神話 ○日本神話
○アジア圏神話
○アメリカ神話(南北アメリカ大陸)
 ネイティブ・アメリカン神話
 マヤ アステカ インカ等
○アフリカ大陸神話
○サハラ砂漠以南の神話群
○オセアニア神話
etc.


○説話

説話『胡蝶の夢』中国・荘子より。
ワタシがチーズケーキの夢を見ているのか。ワタシがチーズケーキの夢なのか?

「説話」とは、昔からひとびとの間で語り伝えられてきたお話ー伝承物語ーで、広くは神話や伝説、おとぎ話や童話なども含まれますが、ここではいわゆる「昔話」「民話」に絡めて一口記しておこうと思います。

「説話集」と聞いて、ワタシ的にまず浮かぶのは、アラブ世界の伝統的な物語『アラビアンナイト(千夜一夜物語)』です。
魔法のランプのアラジンや開け、ゴマ!のアリババ、船乗りシンドバッドの冒険・・・など、有名どころの物語のインパクトは子ども心には大きくドキドキわくわくさせられました。
また、いつか触れてみたいなと思えたのは以下のような説話集です。
『今昔物語集』-ジパング最大の説話集。仏教的な背景。
        1000以上の説話が集まっている。
『ローマ人物語』ー中世ヨーロッパ発の教訓物語・娯楽本
         キリスト教的背景。

さて、「昔話」といえば、子どもの頃より触れて来た日本の昔話がやはり印象に残り続けています。
桃太郎 ・浦島太郎 ・金太郎 ・一寸法師 ・かぐや姫・ 花咲かじいさん・ 猿蟹合戦・・・etc,etc
大人になれば、それらの昔話に登場するSFガジェットや寓意、物語に隠された秘密の暗号・・・的な側面からも楽しめる、永遠のするめスタンダードなのだろうとも思えます。
また、各地方・地方の人々の生活の中から生じ語り継がれてきたお話である「民話」も、世界中の地方を視野に入れるなら、もうとてつもなく豊かな物語ワールドが蓄積されているのだと思えます。
いつか、機会のある限り薄くでも広く触れていきたいと思います。

『むかしむかしあるところに』


○童話

「童話」「おとぎ話」は、基本子どもたちのために書かれてきた物語ですが、個人的にも、こどもの頃より触れて来たものとしてなじみ深いのは『イソップ童話』や『アンデルセン童話』です。
北風と太陽・アリとキリギリス・うさぎとかめ・すっぱいぶどう・・・etc
人魚姫・マッチ売りの少女・はだかの王様・みにくいアヒルの子・・・etc

また、『大きなかぶ』(ロシア民話・童話)や『ブレーメンの音楽隊』(グリム童話)も永遠のスタンダードとして心の中に残されています。

世界各地の童話・おとぎ話

・イソップ童話(寓話)-358話
アンデルセン童話  ー150編超
グリム童話(独)   ~200話~
ペロー童話(仏)11話ー口承文芸の再話
 ・英米圏マザーグース(ナーサリーライム)
  1000以上ー口誦伝承による童謡・歌謡
etc,etc

日本昔話
桃太郎 浦島太郎 金太郎 力太郎 一寸法師 かさじぞう
つるの恩返し 花咲かじいさん こぶとりじいさん 舌切り雀 
ぶんぶく茶釜 かちかち山 猿蟹合戦 おむすびころりん
かぐや姫 一休さん
 etc,etc

・世界名作物語
シンデレラ 白雪姫 人魚姫 眠りの森の姫 おやゆび姫
赤ずきんちゃん 赤いくつ 
青い鳥 白鳥の湖 みにくいアヒルの子
ピーターパン ピノキオ そんごくう
くるみ割り人形 オズの魔法使い
ジャックと豆の木 不思議の国のアリス
若草物語 ハイジ 赤毛のアン
フランダースの犬 名犬ラッシー
雪の女王 小公女 小公子 
みつばちマーヤの冒険 ヘンゼルとグレーテル
etc,etc

その他、世界各地それぞれに童話が受け継がれているのだと想像できます。
好奇心の続く限り、まだまだ見知らぬ「童話」に出逢っていきたいです

旅のひと休み。ライトサイド。
海を眺めて。レフトサイド。


B 動物 妖怪 空想生物

さて、少なからず『物語』には、ユニークな登場人物キャラクターが欠かせません。寓意的な擬人化であれ、完全なる空想的存在であれ、ユニークキャラクターの存在があることで、物語を盛り上げたり語りやすくでき得るような気もします。

鵺(ぬえ)の登場『平家物語』より。


それぞれの源泉的なイメージはどこからやってきたのでしょうか?
以下、代表的なものかつ個人的認識の範囲ですがキーワードとして記しておきたいと思います。

○動物

・洞窟壁画に描かれた動物
・イソップ物語(童話・寓話)の動物
・鳥獣戯画の動物キャラクター
・アメリカンクラシックコミックストリップ
・ディズニーアニマルキャラクター
・世界中の絵本やマンガやアニメなど
   作家の生み出すキャラクターたち
etc,etc

○妖怪(モンスター/デーモン)

・神々の妖怪化説 超常不可思議現象
・ヤマタノオロチ 天狗  鬼   河童 etc
・ミイラ・人魚・ユニコーン ・バンパイア etc
・幽霊(お化け)つくも神
・百鬼夜行 江戸期妖怪ブーム 
・世界の妖怪 西洋妖怪 東洋妖怪
・水木しげる先生の妖怪マンガ
etc,etc

○空想生物

・世界各地の神話や民話等に登場するキャラクター
・幻獣 魔獣 聖獣 神獣 etc
・ドラゴン・龍 ・竜 ペガサス フェニックスetc
・巨人族 鵺 ケルベロス クラーケンetc
・半獣半人系キャラクター
・キメラ系キャラクター 
etc.etc

『空想』はどこから?



C 文学
 詩歌・戯曲/脚本・小説

安吾風。

『物語』といえば、文字の発明以降は「詩歌」「戯曲-脚本」「小説」など数多くの文学作品に表現されてきました。
基本は「マンガっ子」でしたので、文芸作品はそれほど多く摂取(多くは映画として鑑賞したりはしていますが)してはいないのですが、個人的には触れて来た中で馴染んでいるのは「小説」領域になるでしょうか。
子どもの頃、学校図書館で読んだ『海底二万海里』『アンコールワットの大遺跡』『チョコレート戦争』、夏の課題図書『坊っちゃん』、夢中で読みふけった『ズッコケ三人組シリーズ』などなど、ノスタルジーがこみ上げてきます。
さて、いわゆる「文学」の形式としては、
詩 詩歌 戯曲 小説 随筆 日記 評論etcがありますが、文学の中で「物語」はどのように語られてきたのでしょうか?
※文学を「言語によって表現されたもの」と解釈すれば、その他、たとえば宗教的書物(聖典や仏典など含む)を、文学作品として取り上げる立場も見受けられますが、今回はペンディングしておきたいと思います。

それは『詩』から始まった?

中世の吟遊詩人。(イメージ)

詩は最高の文学形式。

「文学の最高峰」ともいわれる『詩』ですが、改めて『詩』とは何でしょうか?簡易にまとめておきたいと思います。

○詩:自然や人事などから受ける感興・感動などをリズムをもつ言語形式で表現したもの。
フォーマット 定型詩 散文詩 自由詩 etc
内容 叙事詩 叙情詩(抒情詩)劇詩 
   寓意詩 警句詩 風刺詩 叙景詩 etc
 
叙事詩-歴史上の事象や英雄たちの伝説、伝承などを表現する長大な韻文 

・叙情詩-バラード/エレジー/オード/牧歌/自伝的物語詩etc
    個人的な感情や情緒を主観的に表現したもの
  

叙事詩として有名なものをいくつか揃えてみれば、
『ギルガメシュ叙事詩』メソポタミア
  現存世界最古の叙事詩 4000年超前の作品
『マハーバーラタ』『ラーマーヤナ』インド
『イリアス』『オデュッセイア』古代ギリシア ホメロス
『神曲』14C イタリア ダンテ
『スラヴ叙事詩』20Cミュシャ※絵画シリーズの題名
      etc

◇詩人

また、『詩人』といえば、個人的にパッと思い浮かぶのは以下のような方々です。
・ワーズワース(1770-1850) イギリス詩人
・ホイットマン(1819-1892) アメリカ詩人
・『悪の華』 1857年フランス  ボードレール
・『地獄の季節』1873年フランス ランボー
・『サーカス』1929年 中原中也
・『二十億光年の孤独』1952年 谷川俊太郎
etc,etc

○詩歌

文学において、詩歌(しいか)と広くまとめられる際、いわゆるのほかに、漢詩、和歌、短歌、俳句などを表していますが、現代においては、たとえばポピュラー音楽の歌詞も込みで捉えられるのかな、とも思えました。

現代の吟遊詩人「シンガーソングライター」

   

○戯曲ー脚本

 戯曲(雑戯の歌曲)-演劇の脚本・台本
          文学作品的イメージ
 脚本ー上演用の台本(演劇やドラマや映画etc)

『演劇』という至高の芸術。

戯曲と聞いて外せないのは、イギリスの劇作家・詩人シェイクスピアです。個人的には『ロミオとジュリエット』『ヴェニスの商人』や『恋に落ちたシェイクスピア』『マイ・プライベート・アイダホ(モチーフが『ヘンリー四世』』など、関連映画を鑑賞するにとどまっていますが、後世の小説や脚本、絵画や芸能(狂言・落語・歌舞伎)や音楽などに与えた影響度は計り知れないと知るに連れ、いつかじっくりと向き合ってみたいと思えました。
・『ファウスト』1808- ゲーテ(独)

○小説ー自由散文表現文学

ミステリー小説の魔力。

さて、小説の主なジャンルとしては、大まかに以下のように分けられるようです。
歴史小説(時代小説)
・ロマンス
・SF(サイエンス・フィクション)
・ファンタジー(幻想小説)
・ミステリー(推理小説)
・サスペンス
・ホラー(怪奇/怪談)
・教養小説(成長物語/青春小説)ビルドゥングスロマン
・政治・経済小説
・児童小説
・ライトノベル
etc.etc

小説の歴史

時代や地域、個々人によって様々な考え方や捉え方や「小説」の定義があることは当為として、いわゆる世界最古級の小説候補としてあげられるものや「映画」として鑑賞したものや物語の源泉として後世に大きなインスピレーションを与えたエポック的作品等を、リサーチできた範囲で置いておこうと思います。

『カイレアスとカリロエ物語』1世紀中盤(?)カリトン
『黄金のロバ』2世紀 アプレイウス
『エチオピア物語』3世紀(?)恋愛小説 ヘリオドロス
『源氏物語』11世紀 紫式部 世界最古の恋愛物語説
『アイスランド人のサガ』北欧文学
『シヌへの物語』古代エジプト文学
『デカメロン』14Cイタリア ボッカッチョ
『カンタベリー物語』14Cイングランド チョーサー
『ドン・キホーテ』1605年スペイン  セルバンテス
         近代小説のスタート説
『ガリバー旅行記』1726年 ロンドン刊行 スウィフト
『フランケンシュタイン』1818年イギリス メアリー・シェリー
『ゴリオ爺さん』1835年 フランス バルザック
『オリヴァー・ツイスト』1837年~イギリス ディケンズ
『三銃士』1844年フランス アレクサンドル・デュマ 
『白鯨』 1851年アメリカ メルヴィル
『月世界探険』1865年 フランス ジュール・ヴェルヌ
『不思議の国のアリス』1865年イギリス ルイス・キャロル
『罪と罰』1866年ロシア ドストエフスキー
『戦争と平和』1869年ロシア トルストイ
『トム・ソーヤーの冒険』1876年アメリカ マーク・トゥエイン
『宝島』1883年 イギリス スティーヴンソン
『タイム・マシン』1895年イギリス  H・G・ウェルズ
『ドラキュラ』1897年アイルランド ブラム・ストーカー
『吾輩は猫である』1911年 ジャパン 夏目漱石
『失われた時を求めて』1913年~フランス プルースト
『変身』1915年  フランツ・カフカ(チェコ)
『ユリシーズ』1922年 アイルランド ジョイス
『魔の山』1924年 ドイツ トーマス・マン
『われはロボット』1950年 アメリカ 
     アイザック・アシモフ(ロシア生まれ)
etc.etc・・・

『変身』フランツ・カフカ


ルネサンス期のエポックな技術革新ー
より、書物は「手書き写本」がスタンダードでした。
15世紀-グーテンベルク『印刷機』発明により、書物は一般人の生活に広く手渡っていくようになり、文学の革新へとつながっていったようです。
やがて18世紀末には『小説』が文学表現形式のメインストリームとなり、数多くのジャンルが表現・開拓されてからの200数十年の歴史がつながれてきた現在・・・。

著者紹介の欄でいつも掲載しているのですが、個人的なマイフェイバリット小説は、以下のような感じです。
好きな小説 
『さようなら、ギャングたち』1981年 高橋源一郎先生
『ノーライフキング』1988年 いとうせいこう先生
『葉桜の季節に君を想うということ』2003年 歌野晶午先生
ect,etc.



インターミッション 物語の元ネタ

気楽に物語をー。

古今東西、現在進行形で日々『物語』は生み出されてきています。
当然ですが、多くの『物語』には、須らく「元ネタ」という『「種(タネ)」のような存在』があると思われます。
本記事では、『それは、どこからやってくる(きた)のか?』ーをライトにまとめ考えてみる試みをしているわけですが、結果、追究していくならば、元ネタの元ネタ(ネタの大元)、さらに大元の元ネタは・・・?・・・とどこまでも無限遡及的に背進してしまうーという予想通りの展開を辿っています。
ともかくも、『全てのコンテンツ・創作物』は、
①あらゆる種(タネ)と種と種のーブレンド的合成物として
②『物語』の再構成・再構築・再話・リブート・リハッシュ(ポジティブな意味で)etcのミックス文化の上に成立していること
ーを自身の中でより咀嚼・理解する契機とできればいいな、と考えています。
『何か』を作る際、かつ表現する際、やはり、臆することなく堂々と楽しんで作っていきたい・表現していきたい、と考えてしまうので、いろいろな物語を自分の中でスッキリ消化して昇華させていきたいな、と思っています。


D エンタテイメント

さて、現代において、『物語』が人びとに伝わる手段として最有力候補にあげられるのはエンタテインメント(娯楽‐アミューズメント)ともいえるでしょうか。

世界中エンタテイメントから物語ー。


 過去に表現されてきた『物語』は、須らく相互に影響を与え合い、幾度も再構築・再構成・リブート・リミックス・リサイクル・換骨奪胎etcされながら時々刻々とエンタテインメントとして新たな『作品』が生み出されてゆくーとするなら、その過程・工程そのものも『『物語』』といえるものなのでしょうか。
エンタテインメントのいろいろ
視覚系 絵画 イラスト 写真 漫画 etc
動画系 映画 アニメーション ゲーム  動画 etc
音系  音楽 ロック ポップス ジャズetc
(聴覚)    歌唱
体感系 テーマパーク アミューズメントパーク 音楽ライブetc
味系  グルメ 調理 料理などにも物語がー
香り系 フレグランス 土地土地のにおいetc
    においにも物語がー

砂漠に咲く花にも物語ー。

   

E 芸術

世界中の芸術で物語は再生産され続けてゆくー

芸術の魂。ライトサイド
『芸術の道』は果てしなく続く。レフトサイド

物語が表現される方法として、21世紀の現代において最もポピュラーな形式は、文学や映画やマンガやアニメーションなどでしょうか。
それらの形式も含みますが、総じて「芸術」にも『物語』が込められているのだなあ、と感じ入ることしばしばです。

芸術

音楽 絵画 文学 写真 
建築 彫刻 工芸
マンガ  アニメーション 
演劇 映画 
映像 メディア芸術 
デザイン etc,etc

全ての芸術作品には、独自の『物語』が宿っているのだと思えます。

世界中の建築物にも物語がー。


F 歴史 古代遺跡 ナラティブ

夕焼けを目指して。ライトサイド。

○歴史

歴史に物語ありー
人類が歩み辿ってきた全ての歴史に『物語』の源泉が重なっていると思えました。
歴史から物語が作られることは、いつの時代も必然なのだと思えます。
悲喜こもごもな世界中の歴史、支配と抵抗、戦争と平和、束の間の休息、やがてくるカオス、etc,etc・・・日々の社会の動き・出来事・大きな変遷から歴史そのものがそのまま『物語』なのだと改めて気づかされます。

○発見・発明

また、科学的な発見や発明の歴史も『物語』のタネとして源泉そのものともいえるでしょうか。

大型ハドロン衝突型加速器(世界最大の科学実験装置)byCERN

新しい法則、新しい技術の登場が、新しい物語へのインスピレーションとなることはどの時代も同様なのだろうと思えます。

○古代

古代の謎から物語がー。

古代遺跡に物語ありー
古代文明・遺跡などの名残りから『物語』は生み出され続け
てもいます。
聞き馴染みのあるイースター島のモアイ像やナスカの地上絵(ペルー)、バビロンの空中庭園やアレクサンドリア図書館、パレンケの宇宙船やジパングのうつろ舟、ムー大陸やアトランティス・・・etc,etc古代の謎には枚挙に暇がありません。
以下、いつの時代も豊かな空想を与えてくれる素材群を記して置きたいと思います。
古代メソポタミア(河の間の土地)
古代エジプト
古代ジパング
マヤ・アステカ・インカ
世界中のピラミッド
世界中のストーンサークル
世界中の洞窟壁画・岩絵
世界中の古墳群
超古代文明の謎
ロストテクノロジー オーパーツ
ミッシングリンク・・・
etc,etc
ー古代に思いをはせる時、物語のわくわくはとまりません。


○ナラティブ それぞれの個人的な物語

全てのライフログを辿る道。

それは作品としてまとまることはなくとも、また発表されることはなくとも、日々、全世界の全個々人の営み(生活・暮らし)の中で、時々刻々と生まれている『物語』のことであり、当人にとってかけがえようの無い物語です。

80億人超の個々人史に物語ありー
ナラティブと物語との関係を一口にしてみれば、
『世界中のナラティブ(語り手自身が紡ぐ物語)-個人語りの物語』は、

筆記/デジタル/口承(音声記録)などのさまざまな手段で、日記やエッセイやエンタメ作品や美術・芸術作品などのタネとしてクリエイティブの源泉となっているーとまとめられるでしょうか。
インターネット時代の現代、グラフィック系デジタルソフトや生成AIの登場および電子書籍作成や発表媒体の多様化など、ハード&ソフトが出揃い整っている中、個々人での電子書籍作成および発表のハードルが下がり簡便になりました。
ここから、自伝的・ジャーナリスティック的・文芸的な内容を伴うコミックス/マンガである『グラフィックノベル/ロマングラフィック』的なパーソナルマンガ(パーソナルコミック)の誕生・登場が、ますます増えていくことになりそうです。


G 宇宙 大自然 夢

『物語』の源泉はどこにあるのか?『物語』の種(タネ)はどこから来るのか?

さて、ここまで、『物語の源泉』をいろいろと探ってきましたが、本記事の最後に、ひとまずの結論を置いてみようと思います。
あらゆる物語のタネ・源泉ーそれは究極的に言えば、
『宇宙の存在』そのものであり、
『大自然』の森羅万象そのものであり、
個々人に日々浮かぶ『夢』そのものである
ーと言えるでしょうか。

○宇宙という謎の存在

マルチバース。夢がありますね!

「〈世界〉の本当の真実」と『物語』」

近年大ブームとなっている「マルチバース(多重世界/平行世界/並行世界/多次元世界etc含め)な世界観」が、この〈世界〉の本当の真実であるにしろないにしろ、「死後の世界の存在(どのような形にせよ)」「の実在(どのような形にしろ)」があるにしろないにしろ、「時間の流れ」があるにしろないにしろ、「宇宙の果て(ビッグクランチ/ビッグフリーズetc含め)」があるにしろないにしろ、「『無』(絶対無etc含め)」があるにしろないにしろ、「タイムマシン」が可能にしろ不可能にしろ、「宇宙人(未来人説etc含め)」がすでにコンタクトしているにしろいないにしろ、「水槽の中の脳」であるにしろないにしろ、「世界五分前仮説」が本当にしろ本当でないにしろ、・・・
ーともかくも『宇宙がある・ワタシがいる(いた)」ことは確実だと考えます(思えます)。
『宇宙があったこと(あること)』ーそれが、まず『物語』の生まれる絶対的な条件、究極の源泉、といえるでしょうか。


○大自然という存在

大自然に『物語』-。

そこから続いて、
宇宙があり(存在し)→やがて現今宇宙の環境の中で太陽系の惑星「地球」があり(存在し)→大自然のシステムが形成されている今日、
『大自然』はそのまま個々(全生命存在・非生命存在含め)それぞれの物語を紡いでいながら、それらの環境の中にいる人類・ヒト個々人も大自然から物語をそれぞれ感受しつつ、そのインスピレーションの中から時に物語を見出し、創作・製作したりして、『新たな物語』を生み出しているーと考えれば、『大自然』そのものは、やはり『物語』の源泉といえるでしょうか。

夕焼け小焼けで。ライトサイド。


そして、最後の『物語』が生まれ出る究極の源泉は、個々人それぞれの『夢』なのだと思えました。

○『夢』という不可思議な存在

まどろみの中から『物語』-。

ここでの『夢』というのは、いわゆる「未来を見据えた目的(将来の夢/いきたい場所/なってみたい職業etc)」という意味ではなく、睡眠時(仮眠/ゴールデンスランバーetc含め)に浮かぶイメージの流れのことであり、半覚醒時(まどろみ的な)や覚醒時(起きている時)に浮かべる・浮かんでくるイメージ(想像)のことです。
かみ砕いて考えてみれば、
「生まれてよりの全体験・経験から、脳に蓄積されてきた残されている記憶の中」から、イメージがランダムに合成・構成されて、その時(夢見時/浮遊想像時)の環境-個々人の置かれている事情や睡眠環境など含め-とのかけ算(あるいはより複雑な計算式)により構築された「イメージ」が展開されているものが『夢』ーといえるでしょうか
結果、『物語』を生み出してゆくのが「ヒト」であるとすれば、
『夢(イメージ)』こそ
は、人間世界における『物語の源泉』の始まりともなるのでしょうか。

明日への希望の『物語』-。


ディスカバリー。ライトサイド。
出逢う時。レフトサイド。


あとがき

今回は『物語』の源泉に関してワタシなりにまとめてみましたが、
ー以上の全ては、あくまでも『世に出回った物語』に関しての話であり、
かつ、ワタシが認識している範囲でのお話で、当然ではありますがほとんどの『物語』と、ワタシは出逢っていないのだろうと自覚しております。
『物語』は、時々刻々1秒も休むことなく生じ続けているのであり、現代(ー2024年時点ー)では、科学・工学技術の進展によるインターネットシステムやSNSやアプリケーションの発達により、少なからぬ個々人が「物語」を発信できる可能性を有している、人類史上稀有な時代なのだと実感できます。
また、現在(2024年)、すでに高度生成AIは、ほぼ半自動で『物語』を作り出せ得る時代に突入しているようです。近未来、マルチモーダルな自律的AGI(究極的AI)&搭載ロボットが登場する時、それ(⇦呼び方がわからないのでひとまずリスペクトを込めて、仮に「それ」)が生み出す『物語』は、どのようなものになるのでしょうか?とても興味があります。

ワタシ個人も、「物語」を語るモチベーションやパッションが緩くてもある限りは、ユルクても自身なりに表現していこうとも思っています。
なぜ「物語る」のか?(延いては「物語りたい?」あるいは「物語らざるを得ない?」のか)ーに関しては、今回のnote記事連載『マンガドリーム』の最終⑫の記事で改めて考えてみたいと思います。

本日は御覧いただきましてありがとうございました。


2024年春よりの目標としましては、大きく3つ掲げています。
○「ボクはディオゲネス」を電子書籍として5冊完成させていく
○Gデザインオリジナルグッズを作成し販売していく
○読み切りマンガ1作を完成させて『○○賞』に応募して大きな賞を目指す。

ともかくも、まずは、大きな目標『マンガドリーム』の個人的プロジェクトに着手でき得るかどうか、その挑戦権を賭けて(自分とのと闘いの中でですが)『読み切りマンガの制作』に突入していきたいと考えています。

未来にはどんなマンガが?


以下は連載Gマンガ『ボクはディオゲネス』です。☟

○連載ゴキブリマンガ
『ボクはディオゲネス』

通称『ぼくディオ。』

第467話 は。

to be continued⇨

ご覧いただきましてありがとうございました!




次回予告


次回、Gプレッソのマンガドリーム⑨におきましては『コンプライアンス』に関する記事をライトに綴ってみたいと思っています。テーマに興味・関心をお持ちいただけましたら、ぜひお時間のある時にでも訪れていただければと思います。よろしくお願いします。

グレー書店。


著者紹介

Gプレッソ マンガファン 推定88億歳 人類の絵の歴史に興味あり
好きなマンガ 火の鳥 風の谷のナウシカ 進撃の巨人 14歳 風と木の詩 ビリーバット   デデデデ イティ・ハーサ 銀河鉄道999 ハチミツとクローバー その他多数                                                  好きなアニメ ガンダム逆襲のシャア おもひでぽろぽろ 君たちはどういきるか 天気の子 トイストーリー レゴムービー ズートピア 竜とそばかすの姫 ザ・ファースト・スラムダンク 
SANDLAND その他多数      
好きな映画 トゥルーマン・ショー ダンス・ウィズ・ウルブズグッド・ウィル・ハンティング その他多数 
好きな音楽 佐野元春 スガシカオ ダイミヤモトモメンタム  その他多数                                                            好きなキャラクター チェブラーシカ スヌーピー ムーミン その他多数             好きな画家  パウルクレー ピカソ レンブラント  その他多数   
好きなタッチ メビウス ニコラ・ド・クレシー フアンホ・ガルニド キムジョンギ その他多数                                                                      好きな小説  葉桜の季節に君を想うということ さようなら、ギャングたちノーライフキング その他多数
好きな展覧会 ルーブルNO.9‐漫画9番目の芸術‐ 北斎‐富士を超えて‐                               オットー・ネーベル展 ボテロ展 アンディ・ウォーホル展 その他多数                         好きなリウム プラネタリウム アクアリウム Gリウム その他多数
好きな季節 秋 春 夏 その他冬
好きな色 紅葉 桜色 アクアブルースカイ 雪景色 その他多数       

  
     

note記事のおしらせ

先人たちの偉業の上に。

2024年3月時点でnote記事に以下のラインナップをアップしております。何か引っかかるタイトルがございましたら、ぜひ訪れて頂ければと思います。

マンガとは一体何なのか?
『マンガ』に関するエトセトラ①~⑫の記事。
画像32ページ読み切りマンガ『デイドリームビリーバー』2020年作
&電子書籍「新しい時代のマンガの作り方」紹介・宣伝記事。
「絵」とは果たして何なのか?
絵画表現の謎へのチャレンジ。 エクストラ3部作。
ワンダフルワールドへの思考001~012の記事。
ゴキブリの魅力・秘密について。
クロゴキブリ飼育体験 全12記事&⓪
ディオゲネスとの出逢いの思い出。
ごきぶりマンガ道エピソードゼロ。
目指したい場所。果てしないマンガドリームとは?
記事①~⑦&⓪夢のマンガ賞 記事連載中

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↓アマゾンキンドルにて電子書籍発売中です。
キンドルアンリミテッドでも読めますので、もしご興味頂ければぜひ一読していただければと思います。

読み切りマンガの作り方の1ケーススタディです。
クロゴキブリ苦手でなければ、覗いていただければと思います。

『デイドリームビリーバー』初期コンセプトイラスト。

本日は訪れていただきましてありがとうございました。

またの機会にお待ちしております!!

最新更新日 2024年3月


参考書籍


『世界文学大図鑑』 ジェイムズ・キャントン他著 三省堂
『世界の神話大図鑑』 フィリップ・ウィルキンソン他著 三省堂
『世界の神話がわかる』知の探究シリーズ 日本文芸社
『物語のものがたり』 梨木香歩 岩波書店
『もう一度読みたい少女小説の世界』 双葉社
『世界の名作おさらい』 冨士本昌恵著 自由国民社
『本へのとびら』宮崎駿著 岩波新書
『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』
 ドリヤス工場著 リイド社
『文学の読み方』J.ヒリス・ミラー著 馬場弘利訳 岩波書店
『ノンフィクション新世紀』石井光太責任編集 河出書房新社
『日本SF精神史』長山靖生著 河出ブックス
『世界児童文学百科』ダニエル・ハーン編著 原書房
『図説アラビアンナイト』 西尾哲夫 河出書房新社
『「旅」の誕生』 倉本一宏 河出ブックス
『漢詩の読み方・楽しみ方』鷲野正明監修 メイツ出版
『シェイクスピア大図鑑』
スタンリー・ウェルズ他著 河合祥一郎監訳 三省堂
『シャーロック・ホームズ大図鑑』
デイヴィッド・スチュアート・デイヴィーズ他著 三省堂

てくてく。




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