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いまいち研究活動に向き合えない方へ(1)


はじめに

Noteの更新を2ヶ月間さぼってしまいました。言い訳になりますが、仕事で海外に出ておりました。渡航前は、滞在先のホテルでNoteを毎日更新しようと意気込んでいましたが、いざ滞在してみると更新0、自由気ままな私です。とは言え、今回の渡航でも沢山学びました。研究に対する意気込みはあるがなかなか行動に移すことが出来ない人は、日本でも諸外国でも共通する理由があると気づいたので、それについて私見を共有したくなりましたので、しばらくぶりの更新をします。

いまいち研究活動に向き合えない方とは

臨床家、教育者、研究者のそれぞれに研究活動に否定的であったり、行動に移すことが出来なかったりする方が存在します。その方々をいまいち研究活動に向き合えない方と私は呼んでいます。特徴を以下にあげます。

  • 臨床で働いているが、臨床研究論文を読んだ経験が無い

  • 論文の種類(原著、総説、短報、レビュー)をいまいち把握していない

  • 実践と科学のバランスを考えることより、実践重視

  • 学会発表は経験している方だが、論文の執筆はほとんどない

  • 専門分野外の内容を執筆して、質を気にしない

  • 修士号を取得して、博士号取得者のように振る舞う

  • 博士号を取得して、その後の研究活動が無い

  • 学位を取得した時の研究内容を何十年後も最新の研究成果のように紹介する

  • わかっていることと、わからないことの境界線を忘れて私見を述べてしまう

  • 講演資料(講義資料)で根拠がない、先行研究を誤って解釈している、無駄に資料枚数が多い

  • 他力本願

いまいち研究活動に向き合えない方には強みがある

上記の例は、私がこれまで経験した事例です。その方々に共通することは、”指摘されても開き直ることができる”ということです。駆け出しの社会人であった頃の上司が社会人大学院に通っていた訳ですが、研究倫理審査委員会の承認を得たにもかかわらず、データ収集をなかなか開始しない方でした。その当時、上司が指導教員の先生に「私の臨床経験が〜〜で、もう少し〜〜の臨床経験を積んでからデータ収集を開始したい」と言っていました。その当時の私は、判断することが出来ませんでしたが、結局、上司のデータ収集を同僚と一緒に手伝うことになり、しまいには上司からデータ収集について叱られました。それにもかかわらず、真実を知る部下が見ている目の前で自分でデータ収集したと指導教員に話をするほどでした。

この上司は強みがあります。それは、職場内の上司であれば部下に何を指示しても良い、臨床経験年数が長ければ若手は従うだけだと信じる強さです。一般常識、職位と自己研鑽の区別がつくはずですが、理性や区別なくして適切な判断が出来ない状態にある強さです。

私の経験談はさておき、いまいち研究活動に向き合えない方には、自己解釈が強い傾向にあります。おいおい、社会人として大丈夫か?とも思ってしまうかと思いますが、その様な方が役職者になっていることが多いんです。

その様な方を15年単位で観察してみますと、いわゆる左遷されているということも目にします。自己解釈が強い傾向にあるということは、職場で360°評価を実施してみれば、「信頼されない」というまとめになるのが自然な流れです。

それでもいまいち研究活動に向き合えない方はどうすべきか

  1. 多様な価値観や考え方の存在を認める:世の中を見てください。そして、異文化を理解するために諸外国に行き、交流をしてみてください。

  2. ギブの割合を増す:見返りを求めず、相手が何を求めているのかを考え、何をあなたが提供できるかを考えてください。

  3. 傾聴する機会を増やす:出しゃばらないでください。話をする相手の表情に合わせてあなたの表情を変え、傾聴に徹してください。

  4. 言い訳をやめる:強みを持っていたとしても、謙虚になってください。そして誠実になってください。

  5. 習慣を真似する:あなたの近くに素敵な方は必ずいます。その魅力ある方の習慣を真似してみてはいかがでしょうか。これまで貴方が気づかなかった事を気づく様になる機会です。

  6. 良い指導教員を見つける:良い指導教員を見つけて、大学院で学ぶということも選択肢の一つです。

インパクトある研究を読むことは楽しい

私は理学療法学に身を置く研究者ですので、理学療法学でインパクトのある研究論文を読む習慣があります。私は、手っ取り早く、世界最古の理学療法学の専門誌で閲覧数が顕著な論文を読む、グーグルスカラーで引用数が1000を超える論文を読むということにしています。 書き方、内容、語彙などピカイチの内容に出会うというのは、とてもワクワクもしますし、自身が解釈していた研究の定義を再考する良い機会になります。

まとめ

いまいち研究活動に向き合えない方には、強みが存在することを紹介し、その強みが将来弱みに置き換わる可能性について私見を述べました。そして、多様な価値観や考え方を認めることができるよう、自分をバージョンアップする方法を紹介しました。それでは、またお会いしましょう。ありがとうございました。

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