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ダイエット専用ドーピング 〜リオサイトメル〜(3000字図解あり)

1. はじめに


ダイエットドラッグとして最も強力なのはリオサイトメルと言えるでしょう。リオサイトメルはインドの会社が生産している「サイトメル」という薬のジェネリック医薬品です。リオサイトメルは甲状腺ホルモンの一種であり、甲状腺ホルモンの血中濃度を上昇させる事によって基礎代謝を向上させます。ここで甲状腺と甲状腺ホルモンの機能について説明します。

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 この様に甲状腺・甲状腺ホルモンは体の代謝(熱生産)をつかさどっている物であり、この甲状腺ホルモンを外部から摂取しようとして開発されたのがリオサイトメルです。


 ここまででリオサイトメルが確実に体脂肪を燃焼する事は分かって頂けたかと思います。


   このnoteではリオサイトメルどの様に作用するのか詳しく専門的に解説していこうと思います。
 尚、このnoteはリオサイトメルの使用を勧めるのではなく、正しい知識をつけていただく為に執筆しています。



  

2. 甲状腺ホルモンの役割と分泌調整


リオサイトメルは甲状腺ホルモンの一種であり、甲状腺ホルモンは体の代謝をつかさどるホルモンである事は一章でわかってもらえたと思います。ここでいう「体の代謝」とは何でしょうか?それは


 ・糖代謝(解糖系) ・脂質代謝(β酸化) ・タンパク質代謝(異化)

です。人間はこれらの代謝をほぼ全身で行なっておりここに使うエネルギーが基礎代謝のほとんどを占めています。これらの代謝をどのくらい行うかは甲状腺ホルモンの量に比例します。甲状腺ホルモンの量は視床下部という脳の一部の器官とネガティブフィードバックによって厳密に管理されている為、通常は濃度変化はほとんど起きません。その機構を以下に示します。

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 ❶視床下部から甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)が分泌
 ❷甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンが下垂体に結合し下垂体から甲状腺刺激ホル    モン(TSH)が放出される
 ❸甲状腺刺激ホルモンが甲状腺に結合し甲状腺から甲状腺ホルモンが放出される
 ❹甲状腺ホルモン濃度が上がると、甲状腺ホルモンが下垂体と視床下部に働きかけTRHとTSHの分泌を抑制する(ネガティブフィードバック)
 ❺甲状腺ホルモンの分泌が減る

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