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3月は自殺対策強化月間:「死にたい」と感じた時に必要なケアと支援とは

3月は新生活の始まりを迎える時期であり、多くの人にとって進学、就職、転勤、転居などで生活環境が大きく変わる時期です。

環境の変化は新しい出会いや多くのチャンスをもたらしますが、同時に、不安やストレスの原因ともなります。
残念ながら、この時期は自殺者数が増加する傾向にあり、社会全体にとって深刻な課題となっています。

この問題に対処するため、厚生労働省は3月を「自殺対策強化月間」と定め、自殺防止の啓発活動を強化しています。
自殺問題の背景には、うつ病やその他の精神疾患が深く関連していることが多いです。

うつ病に関する記事はこちら▼

自殺を考える原因は多岐にわたります。
健康問題、経済的困難、生活の変化、職場での問題、漠然とした不安、人間関係、孤独感など、さまざまな要因が人々を自殺へと極端な選択に追い込んでしまいます。

重要なのは、死にたいと感じる気持ちやうつ病の兆候を早期に察知し、専門家や周囲の人々の支援を求めることです。

専門家への相談は、問題解決の第一歩となりますが、周囲の人々との対話もまた重要です。
話すことで、孤独感を和らげ、自らの感じる苦痛を共有し、理解を求めることにより解決への道を開くことがあります。

ただし、専門家ではない友人や家族に相談する場合は、直接的に「死にたい」と伝えてしまうと相手を怖がらせてしまいます。
「死にたいと感じるほど〇〇が辛い」といった形で、感じている不安や恐怖、絶望の具体的な内容を話し合ってください。

多くの場合、個人が今、直面している問題は何らかの方法で解決が可能です。
しかし、一人で問題と向き合っていると、直ぐに解決しなければならないという考えや、周囲に迷惑をかけてはいけないという思いから、さらに絶望感を深めてしまいます。

こうした状況を打開するには、誰かに話を聞いてもらうことがとても重要です。
心理的に孤立しないこと、支援を求める勇気を持つことが、苦痛からの脱却に繋がります。

「死にたい」という感情が湧いたときは、周囲の目を気にしたり、迷惑をかけることを心配したりせず、誰かにその気持ちを打ち明けて良い時期だと考えてください。


ゲートキーパーの重要性

自殺予防のためには、話の聴き手である「ゲートキーパー」の役割が重要です。
ゲートキーパーは、自殺の兆候を早期に見つけ出し、適切なサポートや専門家への繋ぎ役を務める人々です。

精神保健の専門家だけでなく、日常生活の中で自殺を考えている人々に接触する可能性のある教師、同僚、友人、家族などが、この役割を果たすことができます。

ゲートキーパーや心理カウンセリングの知識やトレーニングを受け、自殺の兆候を見逃さないようにすることで、危機に瀕している人々への適切な介入が可能になります。


「死にたい」と感じた時に注意してほしいこと

私は心理カウンセラーとして、一番注意が必要だと考えることがあります。
自殺したい気持ちを抱えた際には、アルコールや医師の管理外の薬物の使用を避けることがとても重要です。

気持ちを紛らわすためにアルコールや医師の管理外の薬物を使用するなら、直ちに別の方法を選択してください。
これらは、問題を今より悪化させることが多く、適切なこれからの対処法を見つける上で障害となります。

自殺対策強化月間を通じて、自殺防止に関する理解と関心が高まり、一人でも多くの命が救われることを願っています。

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