見出し画像

STEM女子を増やしたい私が、結局エンジニアを選ばなかった話。

こんにちは。ぷろとんです。
コンピュータサイエンスを勉強している修士一年で、STEM(特にcomputer science)学生の女子率をあげたいなーってここ数年ずっと考えています。

それなのに、わたしはエンジニアにはなりません。
悩んで悩み抜いて決めたことなので全く後悔していないです!
でも、今までGoogleSTEPやWomenTechMakers Scholarship, セキュキャン, CTFforGirls...などなど、engineeringを学ぶ機会をたくさんいただいているのにエンジニアにならないことにちょっとだけ負い目を感じています(勝手に)。

だから、今日はその話をしようと思います。
あくまでも私の話なので、良い悪いではなく、なるほどこんな選択をした人もいるんだな〜って思ってもらえたら嬉しいです。

エンジニアを選ばなかった理由

結局は私がエンジニアに向いていなかったんだろうなということに尽きるのかもしれません。だけど、「向いていないかも」という理由の一部分は私の性別にあったような気がするのです。

性別を言い訳にしているようで書いていてとても心苦しいのですが、「エンジニアにはならないの?研究は続けないの?」という質問をされたときにいつもなぜか負い目を感じてたまらないので、私がエンジニアとして働けないと思った理由のひとつをここに書いておきます。

産休育休を取りながら働き続けられるビジョンが見えなかった

わたしは産休育休をとりたいです。結婚もまだなのに何を言っているのか?という感じですよね。でも、数年後の自分がどう考えているかなんて今の自分には想像できないでしょう?だから、どんな人生も歩める可能性を残しておいてあげたいんです。
だから、産休育休を取った後に、いわゆるママさん専用キャリアではない元の仕事に復帰できることもファーストキャリア選びの軸のひとつにしていました。

「エンジニア職は自宅勤務もできるしスキルがあればフレキシブルに働ける」って意見をよくききます。でもそれが本当に復帰しやすいことにつながるのでしょうか。私にはそう思えませんでした。

子育てって片手間にできることじゃないですよね。仕事と家事と育児とをジャグリングみたいに回していくことは、器用じゃない私には難しいのではと思いました。仕事の時間は仕事に集中したいので、自宅勤務(育児しながら)は根本的な解決策にはなりえなさそうです。

手に職があれば〜っていう意見も、私の場合は安心材料にはなりませんでした。エンジニアは特にスキルのアップデートが早い業界です(だと思います)。産休育休が半年とかならまだいいですが、もし1,2年とかを考える場合、戻って来たら浦島太郎状態になりはしませんか?キャッチアップできる自信が湧きませんでした...。
たぶん、心の底から開発が好きでたまらないタイプの方なら、キャッチアップなんて苦もなくできてしまうのでしょうけど、私は残念ながらそのタイプではないのかもしれないです。

断っておきますが、これは理由の全てではないし、エンジニアが女性にとって働きづらいと断定する意見でもありません。ただ私の場合はこんな不安を感じてしまい、『エンジニアは私には合わないのでは...?』と気づきました。

エンジニア女性を増やすためには、エンジニアになるべきなの?

私が負い目を感じている理由は、「情報系の女子学生」というラベリングのおかげでいくつかの機会をいただいたと思っているからです。高校までずっと女子率100%の環境で育ち、情報系にあまりにも女性が少ないことに悩んだ私にとって、STEM女子を応援してくれる取り組みがあることはとても支えになりました。

それもあって、誰もが働きやすい社会にしていくために、まずは他国に比べてあまりにも歪な男女比を変えていける手助けをしたいと強く願っています。では、そのためには何をすればいいのでしょうか。

エンジニア女性を増やすために、自らロールモデルとなる
というのは分かりやすい解決手段ですよね。実際、私もいろいろなイベントで女性エンジニアや経営者の話をきいて勇気付けられたことが多々あります。

でも、私もエンジニアにならないと女性エンジニアを増やす手助けはできないのでしょうか...?

自分がロールモデルになるのは、確かにいいですよね。ですが残念なことに、私にはエンジニアをやれる自信がありません。それに、よくよく考えると、すでに結構な数の女性エンジニアが活躍していることを知っているので、そこにもう一人ロールモデルを増やしたところで何かインパクトを出せるようには思えません。

もうそろそろ、ロールモデルを増やすステージから次に進むべきではないでしょうか。

ロールモデルを増やすステップの次はなに?

私は、ロールモデルが表にでてくるようになった今、次にやるべきことは男性もまきこんだ議論だと思います。

先日、DevFest Women Tokyo2019 に参加しました。どういうイベントをホームページから引用しておきます⇩

DevFest Women Tokyoは、Diversity(多様性)とInclusion(認知と尊重)を強調したテクノロジーカンファレンスです。
エンジニア、デザイナー、ディレクター、プロダクトマネージャーなど様々な職種の方にとって、自分のなりたい像がみつかったり、自分の知っていることやできることを増やして明日からの自信につなげるイベントを目指しています。 (https://www.devfest-women.com/)

これに参加して一番感じたことは、女性どうしの助け合い(シスターフッド)は進んで来ているけれど、女性以外は蚊帳の外にいる現状です。
このイベントは、性別に関係なく参加できるオープンなものですが、蓋を開けてみれば男性の参加者は数えるほどでした(私の体感です)。

マジョリティ側、ざっくりとした言い方をすれば、男性側にもメリットを感じてもらえなければ、女性の社会進出なんてどこかで限界がくると思います。マイノリティの中でだけ議論していても救われない、だからそろそろ、女性のエンパワメントを女性だけでなく、みんなでやってみませんか。

私には何ができるのかを考えてみた。

さてさて、それではどうすれば男性も議論に巻き込めるのでしょうか?女性エンパワメントのイベントに男性が本気で参加してくれるようになるには何をしたらよいのでしょうか?

いろいろ考えたのですが、ただの学生ができることは限られていますし、何から始めたらいいかもわからないんです。

だから、私は戦略を考えられる人になりたいと思いました。

いろんな企業や団体が女子向けイベントをやっています。GoogleのSTEPなどは有名な事例でしょうか。探せば結構女子をターゲットにした機会提供は多いですが、そもそも本当に効果はあるのか、広報は十分なのか、リーチしたい層にリーチできているのか...などを考えられる人材に私がなれたら、手助けができるのではないかと考えつきました。

いつか女性エンパワメントの活動の効果を最大化する手助けをできるようになるために、私は戦略コンサルタントをファーストキャリアに選びます。
いやいや、せっかく情報系の勉強をしたのに関係ないことするの?っていう意見もあるかもですね!
でも、私の得手不得手、ライフプラン、譲れないことの3点を考えた時、一番私がうまくはまるのがそこかなと感じたので、試しにそこからキャリアを始めてみます。


最後にいいたいことは、
私はSTEM女子を応援することを諦めた訳じゃないです!中からではなく、外から応援してみせるので、力をつけるまでしばしお待ちください!



おまけ。議論を進めるために必要なものはなんだろう?

女性が少ない、女性を増やすと男女ともにメリットがある、日本が世界と比べて女性進出が進んでいない...などと言うのは簡単です。
けどそれってホントなの?という疑問に答えられないと議論は進まないと思います。

だからこそ、何が実際に起こっているのかを理解するために、信用のあるリサーチが必要です。例えばこれ。ぜひ読んでみて欲しいです。

感情論じゃない議論が進んでいきますように。

好きとかコメントとかいただけたら嬉しいです!
https://twitter.com/proton_yoko/

こんにちは!ぷろとんです! よりよい生き方について考えています。 もし何か書いてほしいお題がありましたらコメントください...!