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アイアンマン(2008)

癖もの俳優ロバート・ダウニーJrが生んだ
シュールなアメコミヒーローの記念すべき1作目

合金製の人型パワードスーツが特徴の人気アメコミヒーロー、アイアンマン。この映画版を見れば、きっと大好きなキャラクターになるでしょう。

自分で開発・製造したメカスーツを身に付けて戦う荒唐無稽なヒーローのシュールな活躍に、思わずうならされる傑作アメコミ映画です。

【ストーリー】
ヒーローに変身する主人公は、武器開発の天才発明家にして、セレブな実業家のトニー・スターク(ロバート・ダウニーJr)。最新兵器のデモンストレーションのために向かったアフガニスタンでテロ集団に拘束されたスタークは、彼の開発した最新・最強ミサイルの製造を強要されますが、こっそりと飛行可能なパワースーツを造り上げ、見事テロ集団のアジトから脱出します。
しかし、自分の開発した兵器がテロリストにも使用されていることに心を痛めたスタークは兵器産業からの撤退を表明する一方で、平和を壊す悪と戦うためにパワードスーツの改良に取り組みます。

この映画のポイントは、何と言ってもロバート・ダウニーJrの起用です。薬物依存でキャリアを棒に振りかけた癖もの俳優ロバートが、娯楽アクション映画で正義のヒーローを演じるだけでも見ものですが、その上、荒唐無稽なメカスーツまで着用してしまう! めちゃくちゃ強いのに、カッコイイというよりはコミカルな味わいを醸し出すアイアンマンに迫真の演技でなり切るロバートの姿におかしさと同時に感動がこみ上げます。

地位もお金も女性も、何でも手に入れてきた豪放なスタークの成長物語として描かれるストーリーを、やんちゃな過去を持つロバートが演じるところも意味深で、にやりとしてしまいます。

ヒロインを演じるのは、演技派グウィネス・パルトロー。2人のベテラン俳優が、じれったいばかりの恋愛模様を繰り広げているのも見どころ。

あり得ないヒーローとあり得ないキャスティングの奇跡のコラボを可能にした、粋な大人の遊び心が最高です!

本作は世界的な大ヒットを記録し、ロバート扮するアイアンマンは、『アイアンマン』の続編2作はもちろん、アメコミヒーローが結集した『アベンジャーズ』シリーズや『スパイダーマン』シリーズにも登場する大人気キャラクターとなりました。

『アベンチャーズ/エンドゲーム』('19年)まで10年以上にわたり、12本の映画でアイアンマンを演じたロバート。スーパーヒーロー役での見事な復活に驚かされましたが、今年、クリストファー・ノーラン監督の話題作『オッペンハイマー』('23年)で米アカデミー賞助演男優賞を受賞するまでに上り詰めたことにとても感慨深いものがありました。

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【米アカデミー賞作品賞受賞作『オッペンハイマー』が2024年3月29日より公開】

決して生み出してはいけない悪魔の兵器
原爆開発者の苦悩と葛藤

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【ロバート・ダウニーJrの出演映画なら、こちら👇もどうぞ】

CGアニメキャラクターとして登場

斬新なチョイ悪ドリトル先生


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