見出し画像

振袖あとあとあと撮り 前半(仮)

朝の4時半に起きて30分ごろごろして(これは計画的ごろごろ)、前日に準備していた服に着替え、5時からメイクを始めた。

メイクの練習~~と思ってメイクするときは、心なしか化粧乗りもいいし、アイラインも一回でスーーっとうまくひけるのに、いざ本番になるとぜんぜんうまくいかないのなんででしょうね?だいたいいつも時間ぎりぎりなこの私が、いつもより時間とって慎重にメイクしていたのに、アイラインを盛大に失敗して、綿棒でとってまた書き直すなどしていたら、かれこれ1時間かかりメイク完了。写真を撮られるのでいつもよりは濃いめで、まあまあかなりうまくいったのではという顔面ができあがった。

肉まんを母のお気に入りの台湾の赤い電鍋で蒸し、紅茶を入れ、優雅に朝ごはんを食べた。

寝ている母を起こし、母のぶんの紅茶を入れ、私は母がそれを飲んでいる間に、振袖ともろもろの道具が入ったスーツケースを車に積み、7時15分の電車に乗れるように車で駅まで送ってもらった。


スーツケースをゴロゴロと引きずりながら上野で降り、地図を見ながら8時で予約していたサロンへ。

入ったら前髪の長い、若い男性が奥の部屋に案内してくれた。その中は1畳半くらいの小さな空間で、背の小さなおばあちゃんがいた。「今日着つける○○です。成人ですか?おめでとうございます」と三つ指をつき、ご丁寧にお辞儀をしてくださった。私も思わず「ありがとうございます。今日はよろしくお願いします」とお辞儀を返した。

さっきはあんなにおしとやかに三つ指ついて挨拶してくれたおばあちゃんが、着付けスイッチ入るともう早い早い。力は強い強い。するすると私の腰に腕を回して、たくさんの紐をあらん限りの力か知らないが、そんな感じの力でぎゅっぎゅっと締め付けてくる。「苦しいところありますか?」と聞かれても、着物ってわりかし苦しいのが常のような気がするし、撮影の途中で着崩れるのもやだしで、みぞおちのあたりが苦しかったけど、「あーー大丈夫です」と答えてしまうよね~~ 苦しかった~

でも途中で着付けのおばあちゃんが「このお着物かわいいわね~」と言ってくれたから、ついわたしの着物の話をしたくなってしまい、「この着物、着物の古着屋さんで母と選んだんです~」と言ってしまった。そしたらおばあちゃんの着物談義が始まった。

「最近のかたはお安くいいお着物を手に入れるのよね~ この前のお客様なんかけっこう良いお着物が5000円で買ったと言っていたのよ わたしたちもレンタルの着物を古着でも探すけど、そんな5000円なんかであんな良いもの手に入れられないわよ~~」

と話していた。どんな良い着物だったのかはわからないが、とにかく良いお着物だったのでしょう。


あと私の前にすでに2人、袴の方がいて、気になったので「今日は私で何人着付けたことになるんですか?」と聞いたら「う~んそうね~ 5人目よ」と答えてくれた。8時の時点で5人目!!こんなギュギュっと腰に手を回して紐を縛り付ける作業を朝早くから5人目もなんて!大変だ~ えらいなあ 「うわあ 朝早くから大変ですねえ」と言ったら、今度は「あなたはどこから来たの?何分くらいかかったの」と相変わらず手は忙しく動かしながら聞いてきた。「私はそうですね~ 35分くらいですね~」と答えて、あとから思えば都内の大学とか高校の卒業式で上野のサロンを利用するかたも多いだろうに、そこまで考えが及ばず(千葉からくるやつなんてそういないだろう)と思って、「遠いですよね~(笑)」と付け足した。するとちょっと切れながら、いや本当はお客さま相手だし切れてはいないのだが、疲れもたまっていたのだろう。「わたしは家からここまで1時間はかかる」と言われてしまった。それは本当に「すいません」である。すいませんと言った。

そんなこんなで着付けてもらって、髪もお兄さんにかわいくセットしてもらって、🐧さんに迎えにきてもらって、写真家さんと待ち合わせの場所にむかおう・・・・と思ったけど、まだ付け足さなきゃいけないことがあるのですよねえ。

次回へ続く。まだ朝9時くらいなんだけどこれあと何個つづくんだ? 大丈夫か?



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?