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子ども主体の保育を実践するやりがいのある職場〜愛知県豊明市の男性保育士の熱い想い〜

愛知県豊明市の青い鳥保育園で保育士として働く村瀬さんに、保育にかける想いややりがい、業務内容についてお話を伺いました。

—これまでの経歴について簡単にご紹介ください。

村瀬:保育関係の短大を卒業後、2年間専攻科に通い学士を取得してから、豊明市の保育士として入庁しました。令和3年の4月に入庁し、今年で4年目になります。いよいよ「新任」と呼ばれる経験年数ではなくなりますね(笑) 

―なぜ私立ではなく公立の、そして豊明市の保育士になることを選んだのでしょうか? 

村瀬:私は保育士として長く安定的に働き続けたいと考えていたため、私立ではなく公立の保育士になりたいと考えていましたね。男性で保育士を目指す人は少なかったので、私は通っていた大学の教授などから、男性保育士ならどのように働けばよいのか、というアドバイスももらっていました。

私は豊明市の出身で、高校生までは豊明市で過ごしていました。そのため、大学時代を過ごした名古屋市と、地元豊明市を受験しようと考えていたのですが、なんと名古屋市と豊明市の試験日が同日だったんです。同日に両方の試験を受けることはできないので、どちらかを選ぶ必要がありました。

名古屋市と豊明市で選ぶなら、地元の人達のために働こうと思い、豊明市を選びました。

ー実際に公務員採用試験を受験してみていかがでしたか?

村瀬:私が受けたのは保育士部門の試験なので、一般的な公務員試験とは異なるかもしれませんが、まずは一般教養や基礎知識についての筆記試験を受けました。

筆記試験を通過すると、実際に保育園に行って、その保育園で子どもとの触れあい方などを経験値の高い保育士に確認してもらう、いわゆる実践試験がありました。この実践試験は、公立や私立を問わず、割と多くの保育園で実施しているようです。

ー豊明市の採用試験で、印象に残った試験はありますか? 

村瀬:保育園での実践試験をした後に市役所に戻ると、5つほどの保育園の園長先生たちが子どもに扮して座っていて、こういうトラブルが起きたらどう対応するのかを見るという試験がありました。経験豊富な方々の前ですし、今思い出してもとても緊張しますね(笑)

ー難関をくぐり抜け、無事に採用となったんですね。では、現在働いている保育園や、配属のことについて教えてください。

村瀬:現在所属している青い鳥保育園は、豊明市内でも規模の大きい保育園で、園児は約120名、パートさんを含めると職員数は約50名弱となっています。なお、男性保育士は豊明市内でまだ3名しかおらず、青い鳥保育園は私1名のみです。 

入庁して最初の年は、年少の3歳児クラスを受け持っていました。2年目も同様に年少クラスを受け持ちましたが、3年目は2年目の年少クラスの持ち上がりで、年中クラスを担当しました。2年間慣れ親しんだ子どもたちと過ごせた形ですね。 

それぞれのクラスに主担任と副担任という形で2名ずつ配属されます。主担任は、クラス全体をまとめる形で、副担任はそのサポートになります。 

サポートとはいえ、副担任にはベテランの先生についていただくことが多く、基本的には主担任と、ベテランの副担任という形で2名1組になっています。

ー村瀬さんが働かれている保育園は、どのような保育方針ですか? 

村瀬:私が働いている青い鳥保育園だけではなく、豊明市や日本全国で言われていることなのですが、近年では子どもの主体性を育む保育に重点を置いています。

例えば「今から製作をしましょう。」となっても、保育士が全ての用具を用意するのではなく、子どもに選択をさせるようにする形です。 

これが使いたいなら、こういう風にしてみようか。など、提案をしながら一緒に進めていくんです。保育士がこれをやろうと決めるのではなく、子どもがやりたいように進めていく、保育士はそのサポートをするという保育方針となっています。 

ー子ども主体で進めていく中での課題や、その解決方法を教えてください。

村瀬:実際に保育士同士が連携して子どもたちの主体性を伸ばすというのは、簡単にできることではありません。保育士同士で常々話し合っていますが、正解がないので、難しい所でもありますね。

解決方法とまでは言えないかもしれませんが、とにかく保育士同士で意見交換をしています。週に一度、全職員が集まる会議があるのですが、そこには園長をはじめ全職員が集まり話し合いをするので、予定より長引くこともよくあります。

参加できなかった方に関しても、議事録を確認し、意見交換はするようにしています。

ー新任の保育士でも意見ができる環境なのでしょうか? 

村瀬:近年では子ども主体の保育が重要視されていますが、昔は保育士が主体となり保育を進めていくというような時代もありました。園長先生や副園長先生は、このような変化を体験しているため、現代のように子どもの主体性を軸とした保育に取り組む若い世代の保育士の意見をとても尊重していただけます。若手保育士の意見にもしっかり耳を傾けてもらうことができる環境なので、保育士はみんなで意見を出しながら進めることができます。 

ー男性保育士として働いてみてどのように感じますか? 

村瀬:男性保育士は、よりダイナミックに動けるパワフルさのようなものが重宝されていると感じます。実際に、子どもたちとのドッジボール大会では、引っ張りだこになりますよ(笑)

また、重い物を運ぶ時は、やはり男性が一人いると助かるねと言われたりするので、そういった面で周囲の助けになっていれば嬉しいと思っています。

働くうえでも、性別や経験がどうこうという壁はあまり感じることなく、良いコミュニケーションが取れています。私は地元の保育園に勤めているので、実は園長先生やベテランの先生が、自分の保育園時代の先生だったりもするんです。 

自分が小さい頃に面倒を見てくれた先生と今一緒に仕事しているというのは、ご縁でもありますし、とても感慨深く感じています。

ー保育士として働くうえでのやりがいはどのようなものでしょうか? 

村瀬:書類などの業務は意外とたくさんあって大変なんですけど、子どもと関わっている時間は本当に全てが楽しいです。子どもが大好きという根底があるので、今、子どもと一緒に過ごして保育をしていて、とても充実していると感じます。

また、豊明市はあまり大きな市ではないので、長い期間働いていると、2度、3度と同じ保育園に異動することがあります。そこでまた、園長先生やベテラン保育士に再会できて、向こうからも喜ばれることもあります。そのような巡り合わせがあるのも、やりがいの一つになっていると思います。 

ー子どもが大好きで保育士になったとのことですが実際に働いてみてギャップを感じたことはありますか? 

村瀬:おそらく、保育士を目指した方の多くが同じ感覚を持っていると思うのですが、保育士になるための実習が本当に大変なんです。カリキュラムも相当に詰め込まれていて、医療に関することなども勉強しなければならないんですよ。 

決して仕事が楽ということではないのですが、実習が大変だった分、実際に保育士になって働いてみると、良い意味で想像していたよりも負担は少ないなというギャップがありましたね。

ーでは、最後に保育士を目指す方へメッセージをお願いします。 

村瀬:近年では、保育士は低賃金で重労働などと、ネガティブなことを言われたりもしているようなのですが、皆さん子どもが好きだから保育士を目指しているんだと思うんです。 

実習では子ども達がいない机上での勉強も多いのですが、実際の保育ではキラキラした笑顔の子ども達と接しながら業務をすることができます。それが保育士の醍醐味でもあり、やりがいだと思うんです。 

子どもが好きで保育士になりたいと思っているのであれば、周りの意見を気にせず、まずは挑戦してみたらよいのではないでしょうか!

ー本日はありがとうございました。

この記事は2024年4月16日にパブリックコネクトに掲載された記事です。
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