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<PUBLIC+VOICE>番組スタート!不幸な公共施設や施設マネジメント戦略について津山市役所川口さんにインタビュー

これまでPUBLIC+チームでは関らせていただいているローカルの公共空間を活用してまちをおもしろくする視点で、公共施設の活用や現状の取り組みをNoteで発信してきました。
今回、インタビュー形式のものは声での発信のほうがよりリアルに共感できるのではと考え、<PUBLIC+VOICE>を始めることにしました!
ナビゲーターは西田、アシスタントは藤本でお送りします。

記念すべき第一回目の収録には津山市役所で施設マネジメントに取り組まれている川口義洋さんをお招きし、インタビュー形式でお送りします。

新しい取り組みを次々と!公民連携とFM推進でご活躍!


川口さんのプロフィール
川口さんは約20年前に津山市役所に入庁され、建築関係の業務に携わってこられました。2015年にFM部門に異動、公共施設マネジメントや空間利活用、公民連携事業を推進されています。
津山市には元幼稚園をリノベーションした複合施設や限界集落にある公園がグランピング施設に生まれ変わるという興味深い事例があります。
今回のインタビューでは公共施設の課題や津山市が工夫していることなどをお聞きしました!
津山市のこと(ウィキペディアより)
4月に開催された「公共施設はお好きですか?」というテーマで、全国の公共施設マネジメントの取り組みを実践する人ための研修も実施されました。(地域科学研究所のPUBLIC+チームも参加してきました)

4月に全国の公共施設マネジメント担当者向けに開催されたシンFM連絡会議「公共施設はお好きですか?」を企画された左:合同会社まちみらいの寺沢さん、右:津山市川口さん
シンFM連絡会議での研修の様子。津山市内の公共施設の現場を見学しながら、実践的取り組みを学ぶ研修企画です。

【前編】不幸な公共施設!?津山市の建築マニア川口義洋さんに聞く"最強の敵"とは?

<公共施設ってなぜ不幸で、公共施設マネジメント担当者にとって、最強の敵なのか?>
公共施設のマネジメントは、全国の自治体で、取り組まれている政策です。人口減少に比例して、戦後、整備されてきた公共施設も役割を終えるものや、老朽化で改修、建て替えの検討が必要な中、全国の自治体で、財源が不足しており、これまでの考え方ではすべての公共施設は維持できない状況となっています。

まず、建築の専門家でもある川口さんから、「公共施設がなぜ不幸なのか?」そして、自治体公共施設マネジメント担当者にとって、スラムダンクに例えると山王工業並みに「最強の敵なのか?」その理由をお伺いしました!

前編のPUBLIC+VOICEはこちらをクリック!
全国の自治体で進められている公共施設マネジメント


人口が減っていく中、なかなか減らすのが難しい公共施設
課題山積。。。
スラムダンクに例えると、「公共施設」は、自治体公共施設マネジメントの担当者にとって、最強の敵≒山王工業かもしれない。。

資料は「公共施設はお好きですか?」川口さんの研修資料を参照
説明を分かりやすく補足するために、画像は、スラムダンク コミックを引用

【そもそも公共施設は、生まれる時から不幸!?】


・当事者は誰?発注者は誰?
・構想段階で施設を使う人が不在
・建てたらゴール! ・・・?
・建てたその後が描かれていない
・立派なものを建てたら人が集まる?
・昭和の価値観がアップデートされていない

老朽化して改修したくてもお金がなくてできない、施設を減らしたくても減らせない何から手を付けていいのかわからない。。そういった意味でも公共施設は、自治体担当者にとって、
最強の敵!!であるからこそ、「覚悟」を持って、プロジェクトに取り組むことが重要。

策がなくても小さくやり続ける。
一発逆転ホームランではうまくいかない!

後編ではこんな最強の敵「公共施設」に向き合うための戦略や事例をお聞きしました!
前半の内容に関することは津山市役所川口義洋さんのNoteにも詳しく掲載されています⇩

【後編】公共施設の課題に対して打つべき3つの戦略とは!?津山市の事例と工夫

最強の公共施設を攻略する公共施設マネジメントの津山市の戦略とは!?後編の内容はこちらから⇩

後編のPUBLIC+VOICEはこちらをクリック!

<公共施設マネジメント3つの戦略>


・減らす(お金、総量)
・なおす(改修優先度を一元的に管理)
・増やす(民間と一緒に改善し、稼ぐ)

3つの戦略は当たり前のことだが、組織体制がしっかりしていないとなかなか難しい

<営業が苦手な行政が、民間事業者とのつながりを作るには?>


公民連携事業には多様な人的ネットワークが重要
・おもしろいネットワークに身をおく
・情報をアウトプットする

<公共施設の利活用、公民連携の取り組みでまちをおもしろく>


15の廃幼稚園、保育園
3つは民間事業者による活用
2つの施設は民間提案制度により複合施設と生まれ変わった!
工夫したこと
・普通財産の貸付だが、現状回復規定を撤廃
・第三者への転貸禁止規定を撤廃

自由度をもたせる

廃施設が活用されることによって消費の場が生まれ、エリアの価値があがる!

元東幼稚園をリノベーションしたsense施設の記事
元東幼稚園リノベ施設「sense」のヒトトゴハンでランチ(津山市) (uto-blog.com)

カフェや雑貨屋さんなどセンスのよいお店が入った複合施設に。
カフェスペース、ヒトトゴハン
トマトソースのオムライス。美味です。

<ミクロだけではなくマクロの視点を>


・全体最適を目指し、マクロの視点で、まち全体(または地域全体)を俯瞰して課題や可能性をらえることが重要。
・ミクロ的視点(いち施設のハード整備やイニシャルコストなど)とマクロ的視点(エリア全体のデザイン、ランニングコスト)をいったりきたりしながら検討していく

詳しい内容は川口さんのNoteへ⇩

今回のインタビューでは公共施設に向き合うマインド面から具体的な取り組みで工夫した事例などをお聞きしました。
最強の公共施設に対して、津山市が取り組むシンプルで奥深い公共施設マネジメントの戦略。PUBLIC+チームでもまだまだ掘り下げていきたいと思います!
インタビューを務めたPUBLIC+チームの西田も津山市に伺いましたが、江戸時代から続く独自のお肉文化があり、とにかくお肉がおいしいまちでもあり、お肉料理を堪能させていただきました!
では、次回もお楽しみに!

津山市でいただいた肉鍋!!絶品でした!
おいしいお肉料理も堪能した公共施設マネジメント担当者向けのシンFM連絡会議「公共施設はお好きですか?」の研修後の打ち上げも大盛り上がりでした。


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