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テンペのおいしい食べ方、おいしくない食べ方

木下実験室のテンペは、冷凍でも真空でもない、できたてホヤホヤの菌が生きた状態でお届けしています。

それは、圧倒的においしいから。


そんなできたてホヤホヤの生テンペをさらに美味しく食べるコツを紹介…

とその前に。

せっかくの美味しいテンペが美味しくなくなる残念な食べ方を紹介します。


おいしいテンペが美味しくなくなる残念な食べ方、それは、じわじわ加熱系調理<オーブントースター、網焼き、フライパンで油を使わず空焼き>です。

木下実験室のテンペのおいしさはできたてであるということと、菌が生きた生の状態であること。
そう、菌が生きている

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なので、変な温度が長く続くとクセが出ます。
オーブントースターも、網焼きも、フライパンでの空焼きも、油を介さずにじわじわ加熱するとどんなにフレッシュでおいしいテンペでも(納豆菌?に負けて)クセが出て、全くの別物になります


オーブントースターは手軽だし、網焼きはなんだかお洒落だけれども、全身全霊で止めます、その食べ方を。
食べ方は買った方の自由です。
でも!
生テンペとの出会いによりこれまでちっとも美味しいと思わなかったテンペの概念が覆って自分で製造するに至った身としては、せっかくクセの少ないテンペを目指して作り、最も美味しい状態でお届けすることにこだわっているので、できればフレッシュでクセのない美味しさを堪能してもらいたいと思ってしまうのです。


クセが出るだけなので、クセのある食べ物が好きな人はそれはそれでおいしく食べてもらえるとは思います。
でも、初めてテンペを食べられる方、そして、これまで美味しいテンペに出会えず、テンペなんて別になくてもいいわと、テンペに対してネガティブイメージを持っている方はどうか、これから書くことをよくよく読んでから調理してください。


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できたてホヤホヤの生テンペをおいしく食べるコツ、それは

”テンペを調理する時は必ず、高温で一気に加熱すること。”

この一点です。この一点を頭に入れた上で調理すれば、誰でも簡単においしくテンペが食べられます。

そのための一番の近道は油の助けを存分に借りること

それを踏まえて、ここからはテンペの美味しい食べ方をご紹介します。


①生スライスでお刺身。

…ここまで熱弁してきた高温調理と関係なくてすみません。
これこそコツ要らずの、最もシンプルでできたてホヤホヤの生でのお届けだからこそできる食べ方。
スライスしたテンペに、わさび醤油や、ごま油+醤油のつけだれなどをつけて食べるだけ。超簡単です。テンペ自体は旨味が強いけど味はかなり淡泊なので、味と風味を足すのがポイントです。手元に届いたその日にどうぞ。

また、変化球だと、生テンペのスライスx白カビ系チーズもなかなか乙でおもしろい味わいです。テンペの白いモフモフはカマンベールなど白カビ系チーズとそっくり。似たもの同士の掛け合わせで合うようです。


②ソテー+α

一番お手軽で遊べる食べ方がこれ。好きな油でソテーしてから、好きに味付け。
前述の通り、空焼き状態になるとクセが出るので、揚げ焼きくらいの気持ちで多めの油でソテーするのがおすすめです。(調理しながら油が足りなかったら適宜足していくと良い)
テンペ自体は味が淡泊なので、使う油によって味わいが変わります。
いろんな油があるけれど、オリーブオイル圧搾菜種油が特におすすめです。
菜種油でこんがり焦げ目がつくようにソテーすると鰻のような魚系の味わいに、オリーブオイルだと鶏肉や豚肉のような肉系の味わいになります。
(木下実験室では主に圧搾菜種油“菜ばかり”を使っています。)

味付けも、シンプルに塩でもいいし、照り焼きにしたり、ケチャップと醤油でステーキのようにしたり、甘酢にしたり、いろいろ遊べます。

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トマトと万願寺とテンペを同じフライパンで同時にソテーして、バジルと一緒に照り焼きだれを絡めたある日の昼ご飯。


自分用のご飯でよくやるのは、フライパンに野菜とテンペと並べてそれぞれソテーし、最後にその日の気分で味を付けて一緒に野菜炒めにしてしまう方法。みりんと醤油とバジルだったらエスニック。みりんと醤油と酢で甘酢炒めみたいに。バルサミコと塩胡椒で焼サラダに。
それをご飯にのっければ丼になってランチにぴったり。野菜もたっぷりとれるしアレンジし放題なのでおすすめの食べ方です。


③素揚げ+α
…こちらもお手軽。
素揚げ(もしくは揚げ焼き)にしたテンペを塩やケチャップを添えたり、カレー粉と塩をまぶせばスナックに。ちょっと小腹が空いた時にできる簡単なおやつ。チーズを合わせてもおいしいです。

また、スープやカレーなどのトッピングにもおすすめ。フライドテンペをのっけるだけでタンパク質もとれるしボリュームも出て一気に豪華になります。


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キムチや野菜と合わせて冷麺(素麺)のようなものの具材にも。



④衣+揚げ(or揚げ焼き)→マリネ
…特に飲食店さんにおすすめしたいのがこの調理法。なぜなら、揚げてマリネすることでフレッシュな味わいを長く楽しむことができるから。
テンペは製造から1週間でクセが出始めるのですが、フレッシュなテンペをスライスして米粉をまとわせてから揚げ焼きにして、マリネ液につけておけば少なくとも1週間は美味しさそのままです。これまで作ってきた感覚から言うと、2週間くらいは美味しく食べられます。
木下実験室での定番は南蛮漬け。こちらはまた後日レシピアップします。

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⑤下味+衣+揚げ焼き+α

…ここからは応用編。少し手間はかかるけれど、抜群に美味しいのがこの食べ方。木下実験室ではテンむすの時にこの方法を使っています。
スライステンペを、醤油+生姜と大蒜のすり下ろしにつけて、少しテンペがふにゃっとなったら引き上げ、米粉をまぶして揚げ焼きに。
これ、かなりおいしいです。肉食の人も騙せます。
これにさらに照り焼きだれを絡めたら最高。

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タンドリーテンペ。ブロック状に切ったテンペを豆乳+クミン+コリアンダー+ターメリック+生姜すり下ろし+塩のつけだれにしばらく漬けて、揚げ焼きにする。五葷抜きレシピ。漬けた状態で冷凍も。


最初のつけだれにみりんや酒を足すと少し上品な仕上がりに。
逆に白胡椒を足すとさらにガツンとフライドチキンみたいになります。
もしくは、下味の漬けだれをギリギリ少なめに作って刻んだパクチーを加え、つけダレごと米粉で衣にして揚げ焼きにするとこれもまたエスニックで美味しい。
下味付けて衣まぶして揚げ焼きにしたテンペに、さらにタレを絡めるとこれがまたおいしくて楽しいのです。ぜひお試しを。
(熟成がすすんでクセが気になる時にもおすすめ。)


⑥炭焼き、他
…炭焼きはテンペの白カビの美味しさを最大限に引き出す食べ方でしっかり焼けばまるで砂肝。他にペーストにしたり、燻製にしたり(じわじわ加熱にならないように工夫が必要)、ミンチ状に細かく刻んでミートソースや肉味噌にしたり、いろんな食べ方ができます。

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炭の力は本当に偉大。しっかり中まで早く火が通るからなのか、他のどんな調理法でも味わえない独特の味わい。病みつきになる美味しさ。


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テンペと野菜のヴィーガンミートソース。これは非常に美味。
熟成テンペでもいけると思われる。そのうちレシピアップします。
(ちなみに、上にかかっているのは酒粕粉チーズなのでヴィーガン。)


他にも、茹でたり煮込んだりもできますが、今のところ自分の中ではいまいちピンと来ていません。(おいしい煮込みレシピあれば誰か教えてください〜。)


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<まとめ>

テンペを美味しく食べるには、「高温で一気に加熱」。

それさえ覚えておけば、いつでもおいしいテンペ料理が作れること間違いなし。

さぁ、できたてほやほやフレッシュテンペをおうちでぜひ!

レシピはこれから少しずつアップしていきますのでお楽しみに。(アップしたら随時リンク貼ります)


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