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お気に入りのノートまとめ

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inbox noteは他者のノートをマガジンにまとめられるということでそのためのマガジンを作って見ました
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#推薦図書

『こんにちはPython』レビュー

『ゲームセンターあらしと学ぶ プログラミング入門  まんが版 こんにちはPython』 すがや みつる(著/文) ――― ゲームセンターあらしで有名な、すがやみつる先生のコンピュータ学習マンガに『こんにちはマイコン』という名著があります。 ↑こんなの。 なんと1982年に出されたマンガだそうで、当時のマイコン少年(少女?)のバイブルだったそうです。今では学習マンガなんて普通にありますが、当時は学習マンガ自体がめずらしく、その上コンピュータの学習用のマンガなんて他

『ハウ・トゥ アート・シンキング』を読んだら、アート作品が分からない自分が肯定された。

2019年、一番読むのを楽しみにしていた本がありました。それが ↓ 友人のアート研究家・起業家、若宮和男氏の新刊です。 僕は前から自分の記事でも「周りがアートアート言い出したけど、全く分からない」ということを言っていたのですが、絵画や彫刻などの、いわゆる芸術作品を見ても、やっぱり何がいいとか悪いとかよく分からないし、さらに、それをビジネスに活かすためにアート・シンキングをしよう、みたいに世の中で言われ始めたのが本当によく理解できませんでした。 だから、出身地も同じ東北で

みんなが僕に「ケアが足りない」と言う意味が、ようやくわかった。

昔から僕は、「人に対してケアが足りない。佐渡島は人に厳しい」とよく言われる。 でも、僕は僕なりに相手のことを誠実に思い、一生懸命ケアしているつもりだった。 このギャップは、一体どうして生まれるのか? その長年の謎が、臨床心理学者の東畑さんの新刊『居るのはつらいよ』を読むことで、ようやく理解することができた。 この本は、「ケアとセラピーについての覚書」という副題がついているが、僕が他人に対してやっていたのは、ケアではなくセラピーだったのだ。 本では、ケアとセラピーにつ

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『モモ』は傾聴とリーダーシップの書だった | きのう、なに読んだ?

『モモ』を久し振りに再読した。 『モモ』を初めて読んだのは小6の時。中学入試の面接の待ち時間に読む本を買おうと、書店で偶然手に取ったものだ。以来約40年、大切にしてきた。今も本棚のトップポジションに置いてある。 この物語の世界では、人々はゆったりと生活を楽しんでいた。世間話をし、自然に親しみ、子どもたちは空想にふけっていた。しかし、時間泥棒がいつのまにか人々の間に忍び込み、「時間を節約して貯蓄しましょう」大キャンペーンを成功させる。お店は回転率を高め、働く人は分刻みのスケ

チャールズ・ダーウィンが最期に考えたこと

今回はチャールズ・ダーウィンに関する様々な資料を読んで、印象に残ったダーウィンの心の葛藤について、まとめたいと思います。 彼の発見した進化論、これは衝撃的な科学革命であり、この前後で大きく科学界の潮流が変わったのは事実です。 自然淘汰説とは:ダーウィンの進化論において特に重要な部分。3段論法が用いられています。 第一の事実:全ての生物は、生き残れるよりもたくさんの数の子孫を生んでいる。 第二の事実:同じ種でも全ての個体に違い(変異)が見られる。 第三の事実:少なくともその

【雑感】非デザイナーが書籍「UIデザイン みんなで考え、カイゼンする。」を読みました。

非デザイナーという立場(新規サービス設計/開発にてUXデザインを学んでいる立場)として本書を手に取った。 ▽まず始めにとにかく、書籍自体がユーザ中心設計。 中央に文字を配置し、上下に余白を残している構成で、とにかく見やすい。 また、ページ下部に配置される図も、要点が的確に整理されていて、 本書の理解を非常に助けてくれる。 ▽学びになった部分①調査手法は「定性×定量」と「潜在×顕在」の軸で分けると整理しやすい 詳細は、本書に記載されているが、「定性×潜在の情報」は、

『ファクトフルネス』からはじまるこれからの希望(上杉周作)

翻訳者自らが語る! おすすめ翻訳書の魅力 第7回 " Factfulness " by Hans Rosling, Ola Rosling, Anna Rosling Rönnlund 2018年4月出版 『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』 著:ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド  訳:上杉 周作、関 美和 日経BP社、2019年1月11日発売 2019年1月の発売当初から大きな話題となり、30万部以上を売り上げるベストセ