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ちょっぴり映画感想vol.3

ダンサー・イン・ザ・ダーク

こんなに自分のやるせなさを感じるミュージカル演出のある映画観たことない。
今回はダンサーインザダークの感想を述べたいと思います。
最後のシーンでは映画館で号泣してしまいました。
※ネタバレを含みます。

この映画は、失明目前の主人公が、遺伝でいずれ失明してしまう息子の手術のために、必死に働き貯金をするのですが、とても仲良くしていた隣人にお金を奪われ、必死に取り戻そうとしたらその隣人を殺してしまい、、、というストーリーです。
壮絶な人生を描くストーリーで、観終わるとやるせなさで茫然としてしまいます。
劇中では、ミュージカル演出が多々見られます。

主人公は、決して裕福ではないけど、健気に息子の視力の治療費のために働いて、かわいい息子と仲良い友人、隣人と和やかに過ごしていました。ミュージカルがとても好きで、実際に自分もミュージカルをしています。
前半はなんだか心が温まります。
息子の誕生日に友人と隣人が自転車をプレゼントしてあげるシーンは良いものです。

ここからは悲劇へと走っていきます。
ある夜、隣人の夫が訪ね、妻が浪費家で遺産も底をつきお金がない、しかもそのことを奥さんには言えないと泣きながら打ち明けます。主人公は、少しでも気晴らしになればと自分の秘密も打ち明けます。それが、自分がもうすぐで失明することと、それは遺伝のため息子の手術費を貯めているということです。これを2人だけの秘密としました。
主人公が完全に失明したことを隠し切れなくなったころ、仕事もその理由でクビになってしまいます。そして、もうお金を貯めることができないかもと思い、手術費を医者のところへ持っていこうと取り出そうとすると、中身がなくなっていることに気づき、隣人のもとへ行きます。行くと奥さんが怒っていました。旦那が主人公の家を訪ねるところを見てしまっていたようで、旦那は主人公に迫られて不倫したとウソをついていたようです。旦那からお金を取り戻そうとすると銃を向けられ嵌められます。そして、旦那は自暴自棄になり、その銃で殺さないとお金は返さないと言います。主人公は、その旦那を殺してしまいます。

そこからは、逮捕、裁判、獄中、処刑と描かれていくのですが、裁判では息子の治療費とは絶対に言わず、死刑と判決が下されます。息子の治療費のために貯金をしていたとは、死んだ隣人の夫以外には話していませんでした。しかし、友人が息子の治療費を貯金していた証拠を見つけ、新たな弁護士を付け再審できることになりました。しかし、その弁護代が息子の治療費から払われようとしていることを知ると再審を拒みます。そして、主人公が処刑されるシーンでラストを迎えます。

裁判後からラストシーンまでは、本当に胸が裂けるような思いです。
主人公がどれだけ息子を愛していたのかが本当に伝わります。それは、失明が遺伝すると知っていながら、息子を産んだ責任を絶対に果たすという信念かもしれません。
あと、隣人の夫に腹が立って仕方なくなります。


壮絶で悲しい人間模様とミュージカルが、この映画の象徴でもあり、暗いテーマの映画だからこそ、主人公の明るくて、豊かで、優しい性格を映し出しているようにも感じました。ミュージック演出以外のカメラワークがドキュメンタリー風なのもどこか印章的でした。
観たばかりで上手くまとめることができないのですが、観終わった後に、やるせなさやら感動、悲しみ、せつなさ、様々な感情が渦巻く映画でした。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
また次回。




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