さくらインターネットはガバメントクラウド足り得るか、決算書から読み解く!
2023年度にデジタル庁が募集した「ガバメントクラウド整備のためのクラウドサービス」に認定された「さくらのクラウド」を提供する「さくらインターネット」
今回はそんな破竹の勢い!?の「さくらインターネット」を決算書から読み解いていきます!
基本情報
「さくらインターネット」は1999年8月に大阪で設立されました
子会社を除く単体での従業員数は633名、平均年齢は39.6歳、平均年収は598万円となっています
事業の主軸はクラウドサービスで、この「さくらインターネット」が提供するクラウドサービスがこの度デジタル庁から国内として初の「ガバクラ」認定されました
BS
まずは2023年度第3四半期(10~12月)のバランスシート(比例縮尺図)と注目ポイントを見てみましょう!
バランスシートは全体的に膨らんでいますが、それは成長するための投資によるものだと読み取れます
流動負債の割合が44.7%とやや多い気がしますが、これも内訳をみると「前受金」や「未払金」といった設備投資関係のものが大半なようです
有形固定資産の多さもデータセンターを持つクラウドサービス事業者ならではといったところでしょう
総じて「成長していくぞ」という想いが感じられるBSとなっています
PL
次は損益計算書です!
売上が増えて利益が減っているようです
「さくらインターネット」のように成長フェーズの企業の場合、短期的には利益よりも売上(≒成長)を取る戦略は大いにあり得ます
利益の減少、あるいはマイナスの利益が続くようなであれば注意ですが、まだそこまで危険視することはないと思います
何よりクラウドサービス市場の好況がまだ続くので、その間にいかに成長して高収益体質を達成できるかが見どころでしょう
CS
本当はここにCS(キャッシュフロー計算書)についての記載もしたかったのですが、「さくらインターネット」は年に一度の有価証券報告書でしか記載していないようです(CSは中小企業だと提出を義務付けられてはいないようです)
それだと今回の趣旨上ちょっと情報としては古いので、割愛させていただきます
まとめ
「さくらインターネット」はガバメントクラウド足り得るか…
私は「期待したい」と思います!(ちょっと逃げの姿勢です)
しっかり投資をして成長していこうとの姿勢が感じ取れてすごくよいのですが、それが実を結んで本当にガバメントクラウド足り得ると断定はできません
もしも、「BS上純資産がもっと潤沢にある」とか「売上収益が10%成長」とか「利益が10%越え」とかであれば足り得ると判断したかもしれませんが、まだそこまでではないようです
とは言えせっかく国内初のガバクラ認定を受けた企業です!
ぜひとも立派に成長して海外ビッグテックに追随・勝負してほしいですね!
参考
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