フィンランド留学記 四週間目

9月に入って一気に冷え込んできた。

朝になると自転車のサドルにも霜が降りている。

手袋やマフラーなどの冬服が欲しくてホストマザーに服屋に行っていいかを尋ねた。すると、まさかのシーズンじゃないから売っていないらしい。

えっ、最低気温-1℃ってもう立派な冬でしょ!?

いいえ、秋です。ここではそれを秋というのです。

とりあえず、今あるだけの服を重ね着してやっていくしかないですね。

ご飯

食文化におけるカルチャーショックは留学の付き物。

ある1日のご飯が、朝にトースト、昼にジャガイモとマヨネーズ、夜にインスタント麺だった。

ついに我慢できず、LP(ローカルコンタクトパーソン、地域ボランティア)に報告したが、「今あなたは異文化交流をしていて、彼ら彼女らと同じ家族のメンバーであってゲストではない」と正論(?)を返された。

わかっている。わかっているが、「だとしても...」と思ってしまう。たまにこういったメニューになるのは理解できるが週に二、三回はこうだと、流石に体の調子を心配してしまう。

おそらくこういったことは僕だけでなく、留学に行った人のほとんどが体験すると思う。もちろん「生きるために食べる」文化が多少影響している面はあるとが、今の時代では様々な食べ物が安易に手に入る上、生きるためにはバランスの良い食事をより心がけるはずでは、と疑問に思う。豊かになったにもかかわらず現代でも食への関心がいまだに低いことに違和感を感じた。

ただ、フィンランドにおいてはサウナという健康法が有名だから、特段健康意識が低いというわけではなさそう。では、一体何がこの料理や栄養への関心の低さをもたらしているのか。生活習慣病とかは大丈夫なのだろうか。

僕のホストファミリーによると、毎朝食べるオートミールは歴とした健康食品であるから決して不健康な食習慣ではない、という認識らしい。

そうなのか・・・?

LPのいうこれが、果たしてフィンランドの食事文化なのか?

少し調べてみました。

フィンランド料理はライ麦や大麦、オート麦など全粒穀物のほか、ブルーベリーやコケモモ、ホロムイイチゴ及びシーバックソーンといったベリーを用いることで知られる。

[wikipedia参照]
フィンランド料理は、イギリス料理と並び評判はあまり良いとは言えない。例として、2005年フランス大統領ジャック・シラクは、フィンランド料理について「欧州で最悪の料理の1つで、英国料理よりはわずかにおいしいだけ」と酷評したと報じられた。[1]また、イタリアの首相シルヴィオ・ベルルスコーニも、フィンランドのスモークトナカイを「パルマ産のハムのほうが比べ物にならないほど美味い」などと語っている。こうしたイメージの悪さは、かつては過酷な風土ゆえ新鮮な果物や野菜が中々手に入りにくく、根菜や黒ライ麦パン、発酵乳製品などに拠らざるを得ず、またフィンランド料理の薄味が外国人にはなじめないこと、さらに古くから塩以外の香辛料も入手が困難であったことなどが原因として挙げられる。

[wikipedia参照]

なるほど、ひどい言われようですね、、、でも事実です。
それと歴史的な背景として上記のようなことがあったから、フィンランド料理は質素である、というのは納得できました。

では現在ではどのような状況になっているのでしょうか。

こちらの大手スーパーによる調査では、64%のフィンランド人は料理への関心が高いという結果で、みんなが料理に興味がないという訳ではなさそうですね。

友達にも普段の食事について話を聞きましたが、当然華やかとは言えない食事ではあるが、野菜や肉などは取るようにしているとのことです(つまり普通の食事)。そして僕の写真を見て、流石にこの家の食事のレベルは低いと言われました

あっやっぱり。

自分の境遇へ絶望すると同時に、フィンランドの食事文化がこの家の食事のようなものではないということを知って安心しました。

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