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【言葉】「アンチテーゼ」とは?

「アンチテーゼ」とはどういう意味でしょうか?

この記事では言葉の意味を分かりやすくまとめ、解説します。

これだけ知っていれば、無問題(もーまんたい)!


★「アンチテーゼ」の基礎知識

  • アンチテーゼは哲学用語です。

  • アンチテーゼはドイツ語「antithese」です。

  • ある理論に対して反対の論理を提示することを言います。

  • アンチ:反対の テーゼ:命題/主張/意見

アンチテーゼはただ主張に対して反対意見を述べることではなく、
その意見を「認めた」上で、反対意見を述べます。
頭ごなしに否定したり、誹謗中傷することではありません。

テーゼがあるからアンチテーゼを述べることができることを
忘れてはいけません。

★「アンチテーゼ」の使い方

  • 死とは生のアンチテーゼだ。

  • 彼は社会に対するアンチテーゼを唱えた。

  • 大量生産・大量消費時代のアンチテーゼとしてミニマリストが話題だ。

★テーゼ・アンチテーゼ・ジンテーゼ

アンチテーゼはもともとドイツ思想家ヘーゲルが唱えた「弁証法」における思考の変化プロセスの事です。
タイトルにある通りアンチテーゼは単体の言葉ではなく、テーゼとジンテーゼを合わせた三位一体の言葉と言えます。

これらは哲学的に文章にすればとても難解ですが、例をだすと誰でもわかりやすいと思います。例えば、

テーゼ「これは丸だ」
アンチテーゼ「いいや四角形だ」
ジンテーゼ「つまりこれは円柱だ」

テーゼ「Aの意見に賛成だ」
アンチテーゼ「いいやBの意見の方が良い」
ジンテーゼ「じゃあ両方とも取り入れた意見を考えよう」

簡単に言えばこんな感じです。
この三位一体は『弁証法』という考え方の具体例になります。
テーゼは議題を提示します。アンチテーゼは議題に対する反対意見を提示します。ジンテーゼはこれらの意見を合わせます。……そんなイメージです。

★最終的に「アウフヘーベン(止揚)」に至る

この記事はアンチテーゼに関する記事なのですが、「アウフヘーベン」も押さえておきましょう。(ちなみに→止揚:しよう と読みます)

「アウフヘーベン」とは「弁証法」という考え方の最終段階の事です。
世の中にはいろんな議論が繰り広げられています。上記の例は2つの意見を対立させた形に過ぎませんが、意見の数はもっと存在する場合があり、それらの議論の究極目標は「昇華」にあります。

人は限りなく客観的に物事を見ること自体は可能ですが、主観から離れることはできません。だから相手の意見を聞いて議論をするのです。議論の本質は自分の意見を説得し、納得させ、倒すことにありません。議論の矛盾を調整し、誰もが一人では至らなかった結論や納得するような答えを見つけることで初めて議論の意味があります。

アウフヘーベンは議論をより高次な次元へと昇華することなのです。
先ほどの例にあった円柱の話ですが、丸や四角が議題になっていました。
丸や四角は二次元的です。これらの意見を合わせて円柱という三次元へと思考が昇華しました。これをアウフヘーベンといいます。

★まとめ

話が脱線してしまいましたが、「アンチテーゼ」とは「相手の意見を尊重した反対意見」のことです。アンチテーゼを含む「弁証法」という考え方は日常生活においてとても役に立ちます。
是非とも活用してみてください。



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