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フルマラソン完走記④~「例の壁と向き合う」編~

フルマラソンから4日経ち,大分疲れも取れてきました。
完走記もいよいよ,終盤戦。今回は「30キロの壁」の話です。


またあの「壁」がやってきた

「あそこまで走ったら,ちょっと歩こう」
30キロを超えると聞こえてくる魔のささやき。
こうなるとペースは落ちる一方。既にキロ7分台になっていた。

実はもうひとつ,重大な懸念事項があった。
それは,帰りの高速バスである。

今回,スタートから6時間後に福井駅を出発する高速バスを予約していた(それ以降の便が取れなかった)。
いくらフィニッシュ会場が駅チカなのだとしても,記念品を受け取ったり着替えをしていたら,駅まで付くのに40~50分はかかるだろう。つまり,予約したバスに乗って帰るには,5時間以内にはフィニッシュする必要がある。

しかし今回,サブ4チャレンジをしたツケで,いつもより早く失速が始まっていた。現状はキロ7分台をキープするのがやっとだ。このままだと,最後は歩いてしまうかもしれない。
5時間でフィニッシュするには,最後の5キロを時速5キロで歩くと考えて,残り5キロの地点(37.195Km)に,4時間内で到達できていれば安心だ。

3時間で30キロまで来れているので,7.195Kmを60分で走れれば間に合う。
キロ8分ペースなら行けるはずだ。それを次の目標に,歩き走りを続ける。

37キロの表示を超える。
あと200m頑張れば,目標達成だ。
ええと時間は・・・え?3時間57分?
(あとでガーミンのログをみて気づいたが,30キロすぎにコブが3か所あり,そこを歩いたのがタイムロスにつながったらしい)

急いで足を動かす。
これはデジャブだ。
いや,デジャブじゃない,単なる悪夢だ。

あと5Kmの看板まで,100m・・・
あと5Kmの看板まで,50m・・・

看板を通過したタイムは,
3時間59分41秒」だった。

やっぱり,デジャブだった。

最後まで,誘惑に負けまくる

無事帰れる目途がたったところで,ようやくひと安心。
懸念だった足の故障も,気が付けばここまでなしで来れた。
もはやサブ4.5は無理だし,最後は楽しんで終わろうと決める。

37.9キロ地点のエイドに到着。
ここでは,「越前そば,揚げ豆腐,焼きサバ寿司,羊羹,ちくわ,梅干し」と,これでもか!と給食が集結していた。

後ろ姿からでも疲労困憊だとわかるランナーたち

このオファーを断るというのは,ランナー精神に反するというものだろう。ありがたく受け取る。揚げ豆腐(谷口屋の「おあげ」らしい)が疲れた身体に染みわたり,「うまいぃ」と何度も叫んでしまった。

40キロを超えると,また小さなコブに遭遇。
必死に足を動かすと,地元の方から「ここまで走ったあんたたちはすごいよ!」との応援。思わず目頭が熱くなる(<メンタルが相当弱っている)。

そして,フィニッシュに向かって最後の走り。
沿道からの応援が大きくなる。疲れているはずなのに,足が勝手に動く。
応援,ありがとう。おかげで最後まで楽しかった。

フィニッシュタイムは,4時間43分だった。
こうして,私のシーズン最後の挑戦は終わった。

(次回に続く。明日は総括します)


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