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ランナー必読?鍼治療を使いこなす技

前々回の投稿で,「マラソン大会の途中で怪我したものの,大きなダメージにはならなかった」と書きました。しかし,そこは50代の身体。なんだかんだとダメージが残っていたことが判明。
今回は,ランニングの怪我を治す過程で,次第に分かってきた鍼治療を受けるコツについて,伝授?したいと思います。


フェーズ1:シンスプリントの治療

鍼治療を開始したのは,びわ湖マラソンのちょうど2週間前でした。
その前から左足のシンスプリントに悩み,「大会には間に合いそうにない。出場は諦めるしかないだろう」と焦っていました。
ところが,症状の原因とされる後脛骨筋に鍼を入れてもらうと,数回の治療ではっきりとした改善がみえてきました。

1週間もすると,大会に出場できるまでに回復してきたので,他の気になる箇所(ふくらはぎの硬さとか,腰回りとか)へのアレンジを始めました。
私が買った鍼の回数券は1回で打てる鍼が10本までなので,気になる箇所を示して「今日はこっちに3本,ここらへんに7本くらいで」などとお願いするようになりました。

フェーズ2:腸脛靭帯炎の治療

そんなこんなで,勇んで大会に出場したものの,今度は治療していたところとは異なる右足に怪我(腸脛靭帯炎)をしてしまいました。

ダメージを残さないように心掛けたものの,次の大会までのインターバルは3週間しかありません。大会翌日にはさっそく接骨院に向かいました。

始めの頃は,故障した腸脛靭帯に鍼を打ってもらっていました。しかし,シンスプリントを治療していた時のような,明確に改善したイメージがもてずにいました。何より,腰回りにある「もわっ」とした感じが,いつまでも取れなかったのです。
そのうち,腸脛靭帯そのものではなく,この「もわっ」とした腰回りが原因で,腸脛靭帯炎を発症したのではないかと考えるようになりました。実際,怪我をしながら走っているときもそこが痛かったですし,右足の付け根あたりを自分で指圧すると激痛が走ります。

それまでも「腰回りがおかしい」とはり師に伝えていましたが,重点的には扱ってもらえていませんでした。鍼を打ってもらう場所のニアミスもあったので,以下の対策を練ることにしました。

まず,事前にマッサージガンを使って総点検し,特に痛い箇所にペンでマーキングしてから治療に望むことにしました。これは,鍼を打ってもらう場所のニアミスをなくす作戦です。
次に,はり師に対して「自分の考えでは,腰回りの硬さが腸脛靭帯炎を引き起こしている。ここらへん(マーキングした場所)が特に痛いので,ここを中心にして,余った鍼は腸脛靭帯に打ってほしい」と自分の考えをはっきりと伝えるようにしました。

このように「お任せ」にしないことで,ピンポイントで鍼を打ってもらえるようになりました。
それから数回の治療で,腰回りにある「もわっ」と感はほぼ消失し,回復してきた実感をやっともてるようになりました。

治療方針は自分で考えよう

鍼治療において大事なことは,的確なポイントに打ってもらうことです。
どれほど鍼が効いても,意味のないところに打ってしまえば,症状はいつまでも改善しません。

人間の身体は複雑なので,治療する側からすれば,痛くなっている原因の「仮説」は幾つもあるはずです。それをひとつひとつ潰してくれるはり師であればよいのですが,そういう人ばかりとは限りません。私が通っている接骨院はチェーン店なので,いつもとは違う人が担当することもあります。

その意味では,受け身で治療を続けるのは良くありません。私の場合は毎回自分の状態を伝えるのが億劫になり,次第に「自分の仮説」に基づいて,鍼を打つ場所を指定するようになっていきました。はし師にとっても,「今日はここ(マーク)を打てばいいですね」とわかるので,仕事がしやすいみたいです。

もちろん,私たちの多くは素人なので,十分な知識はもっていません。
それでも,ネットを参考にすればたくさんの「仮説」は見つかりますし,何より私たちはどこが痛いのか,どれだけ改善したかがわかる唯一の人です。この利点を使えば,はり師よりも良い「仮説」は見つけられるのではないでしょうか。

今のところ,大会での怪我からは7割くらい回復し,11日後に迫った大会に間に合うかどうかは微妙な情勢です。
残りの治療機会を上手に使いこなせられるよう,頑張ります!
また報告します!


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